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友達とライバル

「いきなりだが、今日は仕事は休みだ。」


ことの世界で仕事を初めて休んだことないからここらで休みを入れても問題ない。

それに昨日1つ問題を解決したとはいえ一番厄介な問題が残ってる。

それを解決しないで平穏を堪能できるとは思えない。


「それはいいですけど、本当にいきなりですね。

今日はなにかあるんですか?」


あの女と会ってくるって言ったらこいつ切れるよなぁ


「ちょっとした用事だ。

おまえ「レン・・・」悪かった。

フリッグも1人でやりたいことくらいあるだろう?」


「私はレンと一緒にいられればそれでいいです。

その用事には私はついて行っては駄目なんですか?」


「駄目だ。

今日は適当に暇を潰しててくれ。」


「・・・・・・分かりました。」


あからさまに納得してないような表情で言われてもな。


「言っておくが絶対についてくるなよ。」


これは予定を変更する必要があるな。

一旦ジンを挟むとするか。


「それじゃあちょっと行ってくる。」



side フリッグ


怪しいですよレン。

まさかとは思いますがあの女の所とは言いませんよね?

もしそうだとしたら容赦はしません。

まずはレンからあの女の記憶を抜き取り、この街からレンと私の記憶をすべて消して、その後押し倒して既成事実を作ってレンを私に縛り付けてあげます。

どうせ1人でやることなんてありませんから後をつけさせてもらいますよ。


side out



さて、出てきたは良いがそういえばあの兄弟がどこにいるか知らなかった。

とりあえずホームギルドに行ってみるか。

それにしてもつけられている気配はまったくないんだがあいつから見られている感じがする。

疑うまでもなく見張られてるんだろうな・・・・・・

これだからヤンデレは困る。


「あら?

こんなところでどうしたのレン?」


最悪のタイミングだ・・・・・・・

しかも、ジンがいない。

なにも知らない奴が見れば逢瀬に見えてしまう。


「レン!!」


やっぱりいやがったか。


「落ち着け、今お前が考えていることはすべ勘違いだ。」


「ふふっ、そうです、最初からレンを縛りつけておけばよかったんです。」


俺の声が届いていないどころかやばいことを口走って目が虚ろになってる。


「えっと、どうかしたの?」


今はこいつのことは後回しだ。

とにかくどうにかしないとマジで監禁されかねない。


「大丈夫ですよレン。

何も怖いことはありません。

すぐにその忌まわしい記憶を消して、この街から私たちのことを忘れさせてあげます。

そして、また2人でどこか新しいところに行きましょう。」


これは駄目だ。

たぶん何を言っても聞きはしない。

こうなれば最後の手段しかないわけだがまさかこれを街中でやることになるとは。


「さぁ、一緒に行きま、んっ!!」


「落ち着いたか?」


「ふぁい・・・・・・」


マジで恥ずかしい。

人前でしかも知り合いがいる前でキスする羽目になるとは。

それにしてもこいつは自分からは舌を入れたりするくせに、俺からだと触れるだけのキスでここまでふにゃふにゃになるんだな。

本気で中身が病んでなければ最高なのに。


「えっと、それはなに?

私に対する挑戦?

ラブラブなとこ見せつけて私に諦めてもらおうってこと?」


次から次へと・・・・・


「お前も落ち着け。

さっきのはこいつを落ち着かせるための応急処置だ。

それとジンの奴を呼んでくれ、話したいことがある。」


こいつは頭いいのにどうしてこういう時変な勘違いするんだろう?


「もしかしてついに兄さんを説得して私を貰ってくれる気になったの!!」


「さっきの私とレンの熱いキスを見てどうしてそうなるんですか!!」


お前らここは街中だぞ?

しかも白昼堂々となぜ修羅場を演じなきゃならないんだ・・・・


「お前らちょっと来い!!」


とりあえずジンを見つけて静かな場所で話し合わなければこの街での俺の評判が最悪になってしまう。



「兄さん、レンがようやく兄さんを説得する気になったみたい。」


「なるほど、遺言は聞いてやろう。」


「落ち着けジン。

前にも行ったがお前の妹と俺は釣り合わない。

お前の妹はお前のような奴と付き合うべきだ。」


何が悲しくてあった瞬間に殺されそうにならなきゃいけないんだ。


「つまりだなミナは・・・・・・」


またやってたのか・・・・


「お前の妹が凄いのは分かったからとりあえず俺の話を聞いてくれ。」


「む、なんだ?」


「妹、お前もだ。」


「なに?」


「ついでにフリッグも聞いておけ。」


「はい。」


ようやく話ができる。

それにしても豪華なメンバーだな。

俺を除くと美男美女ばかりだ。


「話と言うのは他でもないお前たち兄妹のことだ。

俺たちはこの街来てまだ1ヶ月もたっていない。

それなのに、その家にお前たちが来たもんだから街で変な噂が立っている。」


「つまり私たちに取りいる為にレンたちに近づいてくる奴等が出てくるってこと?」


頭がいい奴は嫌いじゃない、こういう時の妹には好感を持てる。


「そういうことだ。

そんな奴らの相手をしたくないから、とりあえずお前たちは俺たちの家にはよほどのことがない限り来るな。」


「だが、そうするとどこで会えばいいんだ?」


「それはこの街をよく知ってるお前たちが考えてくれ。」


「そういうことならホームギルドでいいんじゃない?

あそこなら仕事の関係ってみられるから大丈夫でしょ。」


「俺も賛成だな。

あそこなら俺たちに関わろうとする奴等はいない。

それに俺がいえばある程度口止めもできるしな。」


「分かった。

用がある時は受付の人にでも伝言を入れといてくれ。

俺たちはほぼ毎日あそこで仕事貰ってるから。」


これで問題はあと1つ。

これが一番難しいものなんだが。


「ジン、悪いが妹と少し話をさせてくれないか?

もちろん口説くような真似はしないし、フリッグはこの場に残らせる。」


「そんな前もって言わなくてもお前のことは信じてる。

ただし、本当にミナが欲しかったらまず俺に言いに来いよ。」


まったく本当にいい奴だなジンは。

あいつとならいい関係が結べそうだ。

だからこそ妹との問題は早めに解決しなきゃな。


「話って何?」


「他でもない俺とお前のことだ。

俺はお前たちとは仲良くやって行きたいと思ってるんだがそれにはお前の気持ちははっきり言って迷惑だ。」


「分かってるよ。

私が行動を起こせばまず兄さんが絡んでくるし妹さんも不快になるしね。

でも、私は諦めないよ。」


本当にこいつも幼児退行さえなければ良い女なのに。


「それにレンはまだ誰とも付き合ってないんでしょ?

それなら私にだってまだチャンスはあるよね。」


「レンは私の「フリッグ、ちょっと黙れ。」・・・・はい。」


「確かに俺はこいつとはキスはしたが別に特別な関係というわけじゃない。

だがこいつはこいつなりに俺の為を想って行動してる。

だから、そうそう大きな問題にはならないんだがお前は違う。

これ以上、周りを騒がせるというなら流石に俺だって黙ってはいられない。」


「それはレンが平穏な日常を望んでいるから?

それじゃあどうして私の護衛を引き受けたの?」


「お前も知っての通り俺は甘いんだ。

お前が俺の日常を大きく脅かさない限りはある程度は妥協するつもりだ。」


できればこいつは敵に回したくない。

今は勝てているが甘さを知られている相手はかなりやりづらい。


「レンはそんなに平穏な日常が大事なの?

よく大切なものは失ってから気付くって言うよね。

それって逆にいえば失ってみないと大切って分からないってことでしょ?

それと同じで適度に距離を置かないと本当に大切か分からなくなっちゃわない?」


そういう考えもあるか。

確かに、間隔を挟めば平穏を幸せと長く感じ続けることはできる。

だが


「お前の言いたいことは分かるが平穏の反対は波乱だ。

そうなれば誰かを危険にさらすことも敵を作ることにもなる。

俺は偽善者だからな。

俺の為に誰かが犠牲になるのは罪悪感を感じるから嫌なんだよ。」


「それでよく死にたいって思わないね?」


「俺が死ぬとこいつがうるさいからな。」


「なるほど。

それならやっぱり私はレンを諦めてあげられない。

私が諦めなければそれはレンを繋ぎ止める楔になるから。」


これは諦めてもらうのは無理そうだ。

今更どう嫌われようとしたところで無駄だろう。


「はぁ、分かったよ。

その代わり、積極的な行動はよしてくれ。

俺はきちんとした関係同士でないとそういうことはしたくないんだ。」


「それは、レンがいつかいなくなって傷つけちゃうから?

やっぱりレンは優しいね。

いつも他の人のことばかり考えて気遣ってる。

分かった、レンが応えてくれるまでは我慢する。

だから、妹さんと対等な立場になる為にキスして。」


「断ったら?」


「どうなると思う?」


今まで通りってことか。

そうなればこの街には居ずらくなる。

キスすれば問題は解決するがばれたらジンに殺される。


「もちろん兄さんには黙っておいてあげる。」


逃げ道をふさがれたか。

俺はべつに美少女とキスできるするだけなんだから男として願ってもないが最後の問題だいは


「フリッグ、いいか?」


「正直、いますぐその女を消し去ってこの街からその女の記憶を抹消してやりたいところですけどレンの平穏の為ですから我慢します。」


その割には空気がとてつもなく重いんだが。


「それじゃあ、来てレン。」


「分かったよ。」


「「んっ・・・」」


あーあ、やっちまった。


「これで平等だね妹さん。」


「腹立たしいですがそのようです。」


客観的に見たら俺って最低じゃね?

堂々と2股宣言してるようなものだろ?


「でも、最終的にレンを変えるのは私です。」


「分からないわよ。

あなたがどう変えるのかは知らないけど私はレンを思いっきり振り回してつかの間の平穏を思いっきり楽しませてあげる。」


「私はレンに永遠を信じさせます。」


こいつらって結構仲いいんじゃね?


「よろしくね、フリッグ。」


「こちらこそ、ミナ。」


美少女同士は絵になるな~。

どっちも中身は残念だが。

でも、うかうかしてたらその残念な奴等に落とされかねないから俺も気をしっかり持ってるとしよう。

俺が心おきなく死ねるように、俺の死に誰も悲しむことがないように。

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