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番外編 花嫁修業

「何をやっているんですか?

こんなこともできないで、兄さんの嫁を気取るなんて、例え兄さんが許しても私が許しませんよ」


「し、仕方ないじゃないですか、誰でも最初は失敗する物ですよ!」


「兄さんは普通にできましたよ。

できないのは、義姉の手際が悪いだけです。

これなら、私が兄さんと結婚した方が良かったかもしれませんね」


「レンは私のものです!

誰にも渡しません!」


「口より手を動かしてください」


「うぅぅぅぅ、レン、助けてください!」


「兄さん、余計な口出しは無用ですよ。

これも全て義姉が望んだことです、時には厳しく、それが教育のコツです」


「舞花の場合、ずっと厳しいじゃないですか!

レンならもっと優しく教えてくれました!」


「ああ、会った当初の事ですか?

それは、兄さんが義姉のどこに逆鱗があるか分からないから、上辺だけの事ですよ」


「そんなこと分かってますよ、口に出すことないじゃないですか!」


「また、やってるね」


「ああ、もはや毎朝の恒例行事だ」


「お姉ちゃんも大変だね、それより、今のうちにどう?

いまなら、お姉ちゃんも気づかないよ?」


「何を言ってるんだ、というか、新婚に浮気を促すな」


「ぶ~、相変わらず、お兄ちゃんは堅いなぁ。

浮気は男の甲斐性っていうんだから、ちょっとくらい大丈夫だよ」


「残念ながら、俺の甲斐性はフリッグ1人で容量一杯だ」


「甲斐性なし」


「ああ、だから、こんな甲斐性なしじゃなく、アリスも別の男を見つけることをお勧めする」


「へぇ、お兄ちゃんはアリスが嫁に行ってもいいんだ?」


アリスが嫁に……、いやまて、アリスはまだ10歳なんだから、それは当分先の話。


だが、アリスが男を連れて来たら……


「まぁ、皆が納得できればいいんじゃないか」


「シスコンのお兄ちゃんが認めてくれる人ってどんな人なのかなぁ?

そうやって、行き遅れていくアリスを誰が貰ってくれるのかなぁ?」


これは分が悪いな……


「ねぇ、お兄ちゃん、アリスは愛人でもいいよ?

最初は、だけどね?」


本当にこれが10歳なのか、言動やしぐさがやけに艶めかしい。


これも、フランの余計な教育の成果だとしたら、もう1度話し合いの席を設ける必要がありそうだ。


「レン、子姑が苛めてくるんです!

どうにかしてください!」


「まぁ、自業自得だから仕方ないだろう?

とはいえ、舞花ももう少し手加減してやってくれ」


「うぅ、やっぱり、私の旦那様は優しいです。

レン、今晩もいっぱい愛してくださいね」


「舞花お姉ちゃん、お姉ちゃんはまだまだ大丈夫そうだから、もう少し厳しくしてもいいんじゃない?」


「そのようですね、まったく、私としたことが手加減を誤るなんて、これも近くでのろけられているからですね」


「2人して、嫉妬してるだけじゃないですか!

いいですか、私はレンに半年以上も待たされたんですよ!

その分、いちゃついて、何が悪いんですか!」


と、まぁ、毎朝賑やかにやっているわけだが、これには理由がある。


あれは、舞花がこの家に住むようになって一週間位後の話だ



「舞花は、どうして、レンの作ったものしか食べないんですか?


当然と言えば当然の疑問。


フリッグが作ったものには一切手を付けず、別に俺が作ったものを食べる。


俺にとっては当然過ぎて、何も疑問をもたなかった。


「特に理由はありません、別に私は食事をとる必要なんてありませんから、食べるなら兄さんが作ったものと決めているだけです」


「それくらいは大目に見てやってくれ。

お前たちにも迷惑はかけないつもりだ」


「流石、兄さん、嫁ができてもシスコンは健在ですね。

いつものお礼、と言ってはなんですが、久しぶりに禁断の果実でもどうですか?」


「馬鹿を言うな、あれはお前が襲ってきたんだろうが」


「ちょ、ちょっと待ってください!

そんなこと聞いてませんよ!」


「私の記憶で見なかったんですか?

まぁ、あの時はそんな余裕なんてなかったでしょうけど」


「レン、絶対に駄目ですよ、浮気なんて絶対だめです!」


「ああ、分かってる、だから、落ち着け。

それと、舞花もあんまりからかってやるな」


「仕方ありません、これくらいにしておきましょう」


舞花もなじんでいるようで何よりだ。


舞花のこれも、一種の愛情表現、舞花も気に入ってる証拠だろう。


「レンは舞花に甘すぎです!

食べられるんなら、食べてください!」


「むぐっ!?」


「どうですか、レンから教えてもらったんですから味付けもレンに似てるはずです。

だいたい、レンも作るなんて二度手間なんですから我儘言わないでください」


「よくも……」


「え?」


「よくも、この程度の料理を食べさせてくれましたね……」


「自分で作らないのにこの程度とはなんですか!」


「おい、待て、フリッグ!」


「いいでしょう、義姉がどれだけ未熟か徹底的に教えてあげるとしましょう」



「お、美味しい……」


「舞花にできないことなんてないんだよ。

そもそも、俺だって舞花に教えてもらんだぞ」


「そうですね、この程度で兄さんの嫁を名乗られては風峰家の恥ですし、これを機に花嫁修業と行きましょうか」



以上が事の顛末だ


「さぁ、休憩はもういいですね、そろそろ再開しましょう」


「嫌です、もうちょっと、レンといちゃラブさせてください!」


「それだけ叫ぶ元気があれば十分ですね。

安心してください、今度は加減を間違えないように、生かさず殺さず、扱いてあげます」


「それのどこが手加減なんですか!

思いっきり潰す気満々じゃないですか!」


「大丈夫です、義姉がいなくても私が兄さんの傍にいますから」


「レンは誰にも渡しません!

レンは私のものなんです!」



本編終了後の日常風景でした。


レンとフリッグはそれはもういちゃいちゃしてますが、レンと舞花もそれに劣らずいちゃいちゃ?しています。


本人たちは、ただ兄妹で話しているだけのつもりですが、シスコンブラコン兄妹ですので、周りから見れば恋人にしか見えないのです。


その点はフリッグも諦めているのですが、我慢している分、レンにべったり、一番不遇なのはアリスでした。


それでも、アリスはめげませんけどね!


それではまた次回(。・ω・。)ノ~☆'・:*;'・:*'・:*'・:*;'・:*'バイバイ☆



活動報告に記事を追加しましたのでご覧ください

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