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そして、幸福な日々へ

後日、舞花の力でこの世界を巻き込んだ戦いの後は綺麗さっぱりなくなり、覚えているのは俺たちだけとなった。


「それにしても、あれだけ頑張ったのに誰も覚えてないっても虚しい話よね」


「アリスは思う存分暴れられたからどうでもいいけどね。

それより、お兄ちゃんから話があるなんて珍しいね?

やっと、アリスになびいてくれた?」


「違う、紹介したい奴がいるんだ」


「というわけでご紹介にあずかりました、風峰舞花と申します。

今日からここに住みますので、どうぞよろしくお願いしますね」


「おい、まだ紹介してないだろ」


「兄さんがもたもたしているからですよ。

そんな事ですからいつまでたっても妹離れできないんです」


「それは、お前も了承してくれただろ?

まぁ、頼りない兄だけどよろしくな」


「仕方ありませんね、私ももうしばらく兄離れは延期するとしましょう」


「で、あんたたちは漫才を見せるために私たちを集めたわけ?」


「嫉妬ですか?

すみません、私と兄さんはいつもこのような感じなので我慢してくださいね」


「あんたとレンが兄妹ってことはよく分かったわ」


「それと、もう1つ報告がある。

フリッグ、ちょっと来てくれ」


「なんですか?」


「あの夜の続きだ」


「え、それって、むぐぅ……!?」


これが、長く待たせてしまった俺なりのけじめだ。


「そう、レンはフリッグを選んだのね」


「ああ、だから、お前たちの気持ちには応えられない」


申し訳ない気持ちがないわけじゃない。


この2人も、ずっと俺の事を支えてきてくれたんだ。


だからこそ、謝るなんて半端なことはできない。


「レン、絶対にフリッグと幸せになりなさい。

それがこの私を振った罰よ」


「ああ、約束だ」


「そう、それじゃあ、私は帰るわね。

これ以上ここに居たら胸焼けしそうだし」


「また、明日な」


「ええ、明日からいつもみたいに引っ張りまわしてあげるから覚悟しておきなさい」


まったく、いつまでたっても女の涙には慣れそうにないな。


「ねぇ、お兄ちゃん、お兄ちゃんはお姉ちゃんを選んだけど、それでアリスが諦めると思う?」


「いや、まったく思ってないな」


「うん、アリスは絶対に諦めないからね。

もちろん、アリスに乗り換えるならいつでも大歓迎だから」


「悪いがそれはないと思ってくれ。

俺はフリッグ一筋だ」


「ふふっ、やっぱり、お兄ちゃんはそうでないと。

待っててね、絶対にお兄ちゃんを犯してあげるから」


「そういう言葉使いは感心しないな」


「あはは、それより一応、おめでとう!

それじゃあ、フランお姉ちゃんのところに行ってくるね」


まったく、アリスの誘惑にはまだまだ気を付けないとな。


「あ、あの、レン、本当に私でいいんですか?」


「何を今更言ってるんだ?」


「で、でも、私はミナみたいに気が利くわけじゃありませんよ」


「そんな事、最初から期待していない。

お前はお前らしく振舞ってくれればそれでいいんだ」


「アリスみたいに、レンをサポートすることもできませんよ」


「そりゃ、お前みたいな天然に勤まるわけないからな。

お前は、俺を癒してくれればそれでいい」


「えっと、他にも……」


「もういい、しゃべるな」


「むぐ……!?」


逃げそうになる、フリッグを強く抱きしめる。


絶対に離れないように、ここまで本気にさせたこいつを絶対に逃がさないように


「フリッグ、俺と結婚してくれ」


「はい」


「まったく、妬けてしまいますね」


「そういうな、これからいやでも目に入る光景だぞ」


「そうでしたね、仕方ないので我慢しましょう」


「なんだ、やけに素直だな」


「私はいつでも素直ですよ。

それより、兄さん、幸せですか?」


「ああ、もちろんだ」


これからきっと辛いことが待ち構えているだろう。


それでも、皆となら乗り越えていける。


それに、俺にはもう最愛の妻がいるんだ、どんな苦難があっても共に乗り越えるさ。


「フリッグ、愛してるぞ」


「はい、私も愛しています、レン」



これにて、本編完結!


ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございます。


連載から1年と半年、途中で挫折しそうになりましたが皆様の応援のおかげでここまでやってこれました


もう1度お礼申し上げます。


ご愛読ありがとうございました。



これからのことは活動報告にてご報告しますので、どうぞお待ちください。

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