教室
「おーい。おい!」
元気な声を出してる彼女の声が聞こえる。
俺は寝た振りを続けている
普通の高校生のはずだ。
「よう。今日も暑いな」
項垂れてる俺に彼が声を掛けてきた。
「おはよう。溶けてるんだけど?」
「こらー。私を無視するな」
元気な声が聞こえる。
「わりぃわりぃ。にしても暑いな。過去最高温度だってさ」
「みたいだね!私も汗だくだもん」
「そうみたいだな」
俺はそっけなく彼にそっけなく返事した。
「本当に話し聞かないよねぇ」
「本当にそっけない無いなぁ」
彼は俺にため息を吐きながら項垂れている。
「暑いなぁ。。。」
俺はボヤきながら夏の暑さを感じる日の光を手で遮りながら呟いた。
「もぅ!そうやってすぐに1人の世界にはいる!」
「全くお一人様が好きだな」
俺は真夏の日差しを受けながら不満そうに腕を枕に眠りにつこうとした。
「あっ!拗ねた!」
「拗ねたかぁ。。。」
始業を始めるチャイムの音を耳に入れて授業を受ける準備をした。
①
「おーい」
午後の授業を寝てたようだ。
彼が俺に声をかけて覚醒へと導いてくれた。
「あぁ。すまない」
ボクは帰宅の準備を始めた。
荷物は少い。
手際よく帰宅の準備をすると彼は満面の笑顔で「またな!」と声をかけてきた。
「あー!帰るなら声かけてよ!」
彼女の声が聞こえる。
俺はそれを無視して帰路に着いた。
「なんで!無視するのかなぁ!!!!」
不満そうな声が聞こえるが無視をした。
ボクは帰宅前に心療内科へ足を運ぶようにしている。
心療内科の先生は俺の表情を見て深くため息を吐いている。
「まだ、ダメなんだね」
「。。。はい」
「薬はきちんと飲んでるのかな?」
「。。。はい」
「飲んでても改善が無いのは君の中の問題でしかない。より強い薬を出すことも出来るがきっと変わらないよ」
「。。。」
主治医の先生はきつい言い方をしている。
それが俺の為を思っていることを俺は分かっている。
分かっているから主治医の先生の指示には従っている。
「君に必要なのはカウンセリングかもしれない」
主治医の発言に過呼吸が起こり始めてるのを感じた。
「。。。だが、君の今の状態でカウンセリングは無理だろうね。しばらく学校休むなど心を休める方が良いのでは?」
「それは。。。」
「それに学校に行ったって。。。」
俺は境界線を越えたように意識を失った。
気付いたら病室の天井を眺めながら点滴を打たれていた。
「すまない。鎮静剤を打たせて貰った」
「。。。いえ、迷惑をいつもかけてます」
俺は言葉を選んで優しい先生に声をかけた。
「君が抱えてる問題は正直僕では話を聞く事しか出来ない。もっと本格的な治療を受けるべきだ」
「。。。」
俺は何も言えなかった。
点滴が終わり家に帰った。
②
夢を見た。
悲惨な夢、大きな揺れ、衝撃、叫び声。。。
教室から聞こえる悲惨な声。。。
好きだった人の悲惨な声。親友の悲惨な声。
誰もが「死にたくない。。。」そう言っている。
その声に動けず。動かず皆が命を無くしていくのをただ見るだけしか出来ない情景。。。
俺は跳ね起きるように起き上がった。
辺りは散乱している。
俺は恐る恐る部屋を回った。
どこも散乱している。
そして、気を失った。
③
いつものように教室に向かった。
昨日から薬の効きが悪い。
「やっほー」
彼女の声が今日も元気に聞こえる。
「おぅ!元気無さそうじゃん!」
彼の元気な声が聞こえる。
ボロボロな机に俺は座ると空を眺めた。
俺はもう彼等を見えない。
声だけが反復する。
あの日、直下型の地震が襲った時、俺だけが生き延びてしまった。
幻聴は続ける。
「お前だけなんで生きてるの?」
「ねぇ早くこっちに来なよ」
薬が足りないようだ。
俺は薬を飲んで過去の綺麗な学校を思い出す。
彼等が生きていた世界を思い出し妄想する。
立ち入り禁止の校舎で1人壊れた黒板に視線を向けながら真夏の日射しを受け止めた。
未だに鉄の匂いがする校舎にあの日がなかった続きをするために。
「「ねぇ。早く死になよ」」
俺は教室の中央に作られた首吊り用の縄を見ながら今日も声をあしらう。
これは俺の罪なのだから。。。




