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魔術学院の最下位だった俺に、世界が気づくまで  作者: じゃむ


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第4話 染まっていない目(1)

本作は「魔術が当たり前の世界」で、ただ一人そこから外れた少年の物語です。

静かに歪み始める学院の日常と、気づいてはいけなかった違和感をお楽しみください。


第4話 染まっていない目(1新入生の少女と別れたあと、

俺はいつもより慎重に学院内を歩いていた。


視線が増えている。

それも、質が違う。


好奇心。

純粋な疑問。

評価も、序列もまだ定まっていない目。


――厄介だ。


二年生以上は、もう“学院の空気”に染まっている。

魔術が使えない者は無価値。

それが常識で、前提で、疑う余地すらない。


だが一年生は違う。


まだ、疑う。


「ねえ、あの先輩……」


廊下の曲がり角で、そんな声が聞こえた。


「魔術使えないって本当?」

「なのに、なんで退学にならないの?」


正しい疑問だ。

そして――

答えを探し始める問いでもある。


俺は足を速めた。


気づかれないこと。

それが、今の最優先事項だ。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

善意や好奇心が、必ずしも優しさにならない世界を描いています。

続きもゆっくりと深まっていきますので、お付き合いいただければ幸いです。

第4話 染まっていない目(2)へ続く

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