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1ー45 舞台は戦場へ


「ノア!! ルーク!! 無事で良かった……!!」


 エミリーが颯爽に玄関で待っていた。


 オレとルークはゴーレム襲来後、寮に戻った。

 襲撃後は生徒は寮に戻るようになっている。それは全ての寮において完璧なまでに覆われた防護の結界魔術が施してあるためだ。


「僕たちは大丈夫だよ。なんなら、僕たちがゴーレムを倒したし。な、ノア君」

「倒したのはオレ一人だけどな。お前は人を救っただけだろ」

「そんなぁ。そこは二人で倒したことにしてよ」


 そのやり取りにエミリーは笑う。


「というかノアとルーク、なんか仲良くなってない?」

「は……?」


 オレがこいつと……?

 なわけ無いだろ。


「ほら、前は寮に居ててもお互い話さなかったじゃん」

「ああ、確かに」

「別に僕はノア君を嫌ってる訳じゃないんだよ。ノア君に話しかけようと思ってもノア君が僕に対して凄い機嫌悪そうだったから話しかけなかっただけ」


 あ、そうなんだ。

 言うてオレはルークを『魔術師殺し』だと疑っていたからな。

 今はそんなに思ってない。


「でも、良かったよ。二人が無事で。もし二人にも何かあったら心配で眠れなかったよ」


 そう言ってエミリーは安堵の顔を見せる。


 ところで、リーナとアリアは……。

 すると、後ろから袖を引っ張られた。


「なんだ……。アリアか」

「心配……したんだよ……」


 そう言ってアリアはオレの背中に身を寄せる。


「……悪かったな」

「……うん」


 しばらくこうしていよう。

 アリアから伝わる悲しみが収まるまでは。


「そう言えばリーナは?」


 エミリー、ルーク、アリアが居てあと一人、リーナが見当たらない。


「エミリー、アリアと一緒に居ただろ?」

「それが……」


 エミリーの言葉が詰まる。

 まさか……。


「あのゴーレムの襲撃に巻き込まれたのか?」

「わからないんだよ。ゴーレムが襲撃する前、リーナちゃんはお手洗いに行ったんだよ。その後、ゴーレムが襲撃があって私とアリアちゃんはちゃんと避難できたんだけど、リーナちゃんがその時、どうしても見当たらなくて……。

 寮に戻ってもリーナちゃん居ないし。だから、二人が戻ってきて本当に良かった」


 だからか。

 だからさっき「二人にも何かあったら」って言ってたんだな。


「でも、さっきゴーレム襲来で巻き込まれた観客全員、無事に意識を取り戻して避難してたよな」

「そうだね」


 避難。それは生徒なら寮に戻ること。

 それでもリーナが戻ってこない。


 まさかリーナはゴーレム襲来の際、誰かに誘拐されたのか?


「ごめん、アリア。ちょっと外していいか」


 アリアから離れて振り返る。

 その泣き顔は本当に嬉しいよ。でも、オレは今やることがてきた。


「今からオレはリーナを探してくる。アリア、ここに居てくれるか?」


 アリアは首を横に振った。


「ごめん。それでもオレは行くよ」


 そう言って外に出ようとする。


「待って!!」


 ここでエミリーが叫んだ。


「辞めて! 今は避難が先じゃないの!」

「だけど、リーナをほっとくわけにはいかない」

「それでも待ってよ! まだこんな危ない状況で行かせられない」

「そうだよ、ノア君。今行っても見つかる保証は無いんだ。今は待とう」

「それでも――――」


 ここで魔道具『モニター』が突然流れ始める。


『え。ええ。タレミシア魔術大国の皆さん!

 こんにちは。私はここの国王を務めているグレイバル・サタンだ。この放送は今、全ての国の民に流れている』


 なんだ、いきなり。今はそんなことしてる暇は――――


『では、なぜ私がこのタイミングで放送を流しているのか。我々は遂にある人物を捉えることに成功した。それはかつて『タレミシア革命』において国の民を裏切り、多くの犠牲者を生み出した王族の一人であり、タレミア国王の第一王女――――』


 オレを含めて『紅葉の山荘』の皆が刮目した。


『アメリア・ランドロード・タレミアだ!』


 彼女は金髪の長く綺麗な髪を靡かせ、柔らかそうな唇と透き通る瞳の持ち主。

 そして、オレは未だに彼女の透き通る笑顔が脳裏に浮かんだ。


「……リーナ」


 リーナ・ラカゼットは仮の名。

 本当の名前はアメリア・ランドロード・タレミア。

 十年前に栄えていたタレミア王国の第一皇女であった。


 続けてグレイバルは宣言する。


『これより六月七日正午より彼女の処刑を行う。これで我ら魔術大国民は晴れてより良く栄えることができるだろう!

 では、皆の衆。このモニター越しにまた会おう』


 そう言って国内放送が途切れた。


 そうか。そういう事か。

 よくわかった。おかげで手間が省けた。


「アリア、エミリー、ルーク、オレは今からリーナを救いに行く」


 そう言い残してオレは自室で剣を持ち、すぐさま玄関に向かった。




 そう、これは単なる救助では無い。

 国が絡んだ戦争になる。

 それでもオレは行く。


 これはオレにとって分岐点。

 もう後悔なんてしない。




 第一章 前編 『星極の術魔祭』一年生予選編 完

長らくご愛読頂きありがとうございます。

これにて第一章前編は完結となります。


いかがでしょうか?

皆様の中にも気づいている人はいると思いますが、この章は全て後編へと結びつく伏線回となっております。

後編からこの物語の肝になっていきます。


あと、毎日連載できず申し訳ございませんでした。

すごく待たせた時期もあります。なので、ここでもう一度謝罪させて下さい。


申し訳ございません。


ですが、物語は続きます。

引き続きこの「魔法学園の無能者~魔術全盛の時代、魔力を持たない追放者が世界最高峰の魔術師へと駆け昇る!~」をよろしくお願いします。


しばらく休載致します。

よって、この作品は一旦「完結済み」とさせて頂きます。

ご了承ください。


しかし、このまま休載と宣言してしまうといつ連載再開するか、この状態で僕もだらだらするのも嫌なので再開期日を発表させて頂きます。


2024年7月1日 12:20頃


この日を以て連載を再開させて頂きます。

またその日までどうか忘れないでいて欲しいです。


ご愛読ありがとうございました。



星★★★★★、レビュー、感想、ブックマークのほど、よろしくお願いします!!


1つでも多くの評価ポイントがあるだけで作者は泣いて大喜びします!!

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