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1ー24 対チームロー①

大変お待たせしました。

これが1ー24となります。


遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。


 新星暦二九九八年五月二十日


 『星極の術魔祭』一次予選は各チーム三試合目になると大体の結果が見えてくる。


 二勝したチームは最後の試合に当然準備してくる。だが、一度でも敗北に喫したチームは二次予選進出の可能性が限りなく低くなるため、最後の試合で棄権するチームも多い。


 次の試合、対戦するチームローは既に二敗している。

 でも次の試合も出場とするらしい。


『さあ、始まりました!! 一年生予選第十四試合、第五ブロック第五試合……!! 今回の対戦カードはチームロー対チームユプシロン……!! 前回チームローはチームシグマの術中に嵌り、最後の一人となったダブラス・オーガス選手が自陣の旗を守り切ろうと奮闘しましたが、突然旗が折れ試合終了。奇しくも二連敗となり二次予選自体無謀なものとなりました。対してチームユプシロンは最初チームタウのエースによって二人が倒れましたが、ノア・ライトマン選手が規格外の魔術で結界を破り形勢逆転。一人となったチームタウの選手は降参し、見事勝利を収めました!!

 果たしてまだどうなるかわからない『星極の術魔祭』一年生予選。チームユプシロンが勝てば当然二次予選進出となりますが、もしチームローが勝ち、かつ第五ブロック第六試合でチームシグマとチームタウのどちらかが勝てたなら、チームタウ対チームユプシロンの引き分けによる決戦(サドンデスマッチ)を行い、真の二次予選進出するチームが決まります!!

 尚、今回の解説もセンリ・アーヴァイン先生に来てもらいました!! センリ先生!! よろしくお願いします!!』

『よろしくお願いします』


 ダブラス・オーガス……。オレの知っているオーガス家ならこの試合にはきっと意味のある試合になる。

 ここでオレはフェルトに注意する。


「フェルト。あまり旗を折る戦略は考えないほうがいい」

「どうしてだ?」

「あいつらはもう死ぬことを決められた猛獣だ。その猛獣は必ず次に生きるために力試しで総力戦で来るはずだ。……どちらにしろ旗を守れるように戦略を立ててくれ」

「……わかった」


『では、行きましょう! 試合開始(ビギニングマッチ)!!』


 さあ、始めようか。


 再び展開された結界魔術《疾走する草原》が試合のコングを鳴らす。


 ※※※※※


 さあ、どこから来るか。


 開始と同時にその風波が猛威を振るう。


「フェルト! バリアだ!!」


 フェルトは咄嗟に高位魔術《千差万別の防壁(オールオブ・バリア)》を展開。

 次々に来る魔術を防いだ。


 まさかこんな早く攻めてくるなんてな。

 すると、天より秀でたる落雷が襲った。


 これは不味い……!


 光の剣術“【秘剣】魔術返し”。


 その落雷を弾き返した。


 防御魔術は自分の身を守る上で重要な魔術である。

 だが、その防御魔術は自分の練った魔術以上の威力のある魔術が来るとたちまち破られることがある。


 さっき来た高位魔術《天翔の雷(スレイサンダー)》は明らかにフェルトの高位魔術《千差万別の防壁(オールオブ・バリア)》が耐えられる三倍の威力を持つ魔術だった。


 こんな芸当ができるのは二つ。

 完璧な詠唱でかつ膨大な魔力を流した力業の魔術。

 もう一つは複数人による複数詠唱で込められた混同魔術。


 どちらにしろあれはやばかった。

 あれだけで最悪死人が出るところだったぞ。


「お前ら全員聞け! 全力で自分を守れ!! じゃないと死ぬ――――!!」


  オレは誰かに突き飛ばされ自陣から凄まじいスピードで離れていく。


「ノア!」

「ノア君!!」

「オレのことは良い……! 全員死に物狂いで戦え!!」


 後は頼んだぞ。

 オレは突き飛ばす奴に身を任せ被害の及ばない場所まで飛ばされることにした。


『……ちょっと待ってください。これは不味いんじゃないんでしょうか』

『これはさすがにルールに反する行為ですね。学園長に呼んできてください。いざとなれば私がこの試合を止めます』


 観客席が騒然となる中、オレはチームユプシロンに影響を及ばない場所まで来た瞬間、肘打ちでオレを突き飛ばしている奴を止める。

 オレはすぐに奴の間合いから距離を置いた。


「……どういうつもりだ」

「……何が?」

「何がじゃねえよ。明らかに殺しに行ってるような魔術を飛ばしただろうが」

「……ああ。あれはあいつらが勝手にやってることだ。俺はお前を殺そうとはしない」

「じゃあ、余計に手加減はできないな」

「手加減……ね。やっぱりお前はまだこの学園に入ってから本気を出していないんだな」


 奴は名乗る。


「俺は元アズガバーナ公国魔術師団副団長マリオネット・オーガスの息子、ダブラス・オーガス。お前との一対一をここで申し込む」

「そうか。やっぱりオレの知ってるオーガス家の人間なんだな。良いだろう。受諾した」


 すると、ダブラスはニヤリと笑った。


「悪いが最初から全力で行かせてもらう」

「来い。お前の天性魔術を見せてみろ」


 ダブラスは自身の天性魔術を口にする。


「天性魔術発動《獅子の怒号(ライオンハート)》……!!」

星★★★★★、レビュー、感想、ブックマークのほど、よろしくお願いします!!


1つでも多くの評価ポイントがあるだけで作者は泣いて大喜びします!!

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