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猫な彼女の犬な僕

作者: 月に還る

花柄に透けるその肌に












触れたら











僕はどうなるのだろう













「浮気、しないでね」












そう言ったのに












「しないよ」













そう言ったのに













熱く果てた僕達はまた同じ夢を見る
























―――











「ねえほんと、君は犬みたいだ」
















そういう私に君は満更でもない顔をする















ほんと、ばかだな










しっぽを振って愛想を振りまいて












本当に犬になった気でいるのだろうか














―――



「ねえ、何食べよっか」








「なんでもいいよ」









「えー何か言ってよ。いつも私が決めてるじゃん」










「ほんとになんでもいいんだって、君が食べたいのでいいよ」









「もう、わかったー。じゃあ、今日は中華!!」








「いいね、中華。行こう」












―――


「ねえ、来週の日曜日どうする?」











「うーん、なにしようか」











「なんかしたいことある?」











「特にないかなー」










「ないよねー、私もない」









「うん、あ、前言ってたあそこのイタリアン行く?」










「あー、いやちょっとめんどくさいな。家でゴロゴロしよう」












「そうだね、わかった」














―――



「浮気、しないでね」









そう言ったのに










「しないよ」












そう言ったのに










ねえ








ねえ









ねえ?










君は









なぜ











した?









………




イライラする






―――




「別れよ」









「なんで?嫌だ」








「もう無理なんだよ」










「やだ、ごめん、直すから」









「いや、もういいよ、ごめん」











「嫌だ、僕には君しか、いないのに」








………




イライラする









―――




「今の関係ってなに?」








「うーん、セフレ?はは」









「」












………







イライラする










―――









「僕は、結婚すると思っていたのに、君は違かったんだね」
















「私も最初はそう思っていたよ」











………







イライラする










―――


「僕もう死んじゃう、




君に会いたくて、




気が散って、


多分油に水たくさん入れて、




爆発して、




全身火傷して、




動けなくなって、





ガス爆発させて、




はぁ。」









「怖いからやめて。」










………







イライラする











―――





「ごめん、もう別れよ。」








「まって、なんで?」











「君のこと疑うの疲れちゃった」












………







イライラする










―――


「君は別れた方がいいと思うの?」











「私は、別れたくはないよ。



でも、








このままだとあなたを傷つけ続ける」








………



イライラする







―――




「嘘ついてごめんね」









「いいよ別に、






余裕がなくて僕のこと一切考えられないんだもん、









僕が我慢すればいいらしいから」









「ごめんね、ずっと我慢させて。









この先もあなたに我慢させちゃうと思うから







もう終わりにしよう」












「なんでそんな事言うの、









僕は君しかいないって本気で思っているのに、











だからこんなに真面目に向き合って怒っているのに」














「そうだよね、ごめんね」













「終わりにしないよ」







………




イライラする







―――






「つらい」









「どうして?」










「君が分からない」











「私も分からない」













………









イライラする






―――


「私は気持ちがもう







絶対に変わらないっていう確信は









持てない」












「僕には君しかいないから








君にも僕しかいないって思ってもらえるよう







頑張るよ」















「私も今はあなたしかいないよ、







この先どうなるか分からないけど、










今はあなたと一緒にいたい。」














………






イライラする









―――








「ねえ、今日迎え来れない?









なんでバイトしてるの?







なんで、私と会わないの?









今日逢いに来てくれなかったらもう会わないから。










もう知らない。







あなたとは縁切るから。










ブロックするから。」










―――








見ないで









その目で









その、子犬みたいな悲しげな目で











私を見ないで










イライラする










もうなにも、










なにもかも、













終わりにしたい















―――











僕達の幼い日々が思い出される












目の前のことに夢中になって











ただひたすら追いかけて、












追いかけられて










周りの視線には気づかずに










いや、気付いていないふりをして











ただ、君だけを見ていた













そして、君だけが見えなくなった













君だけが僕の世界だった














流行りの歌詞に酔って、酔っ払って












ひたすら泣いていた


















君は、僕を愛していた












なのにどうして
















あんな顔をしていたの?













―――










私は君を













裏切った
















私はかわいかった











異性にチヤホヤされるのが好きだった











それは決して表立って言うわけではないし











そこまでばかでもなかった











それなりに上手くこなしてきたと思っている












ただ、君はバカだ









純粋だ










単純だ










君を騙すことは容易い事だった














君は私を信じていたから











いや、信じていたかったから










好きだから、










愛しているから











依存していたから













私なしでは生きていけなかったのだ
















そして私は八方美人でもあった














君がいない所では男に愛想を振りまいていたし












かわいいと、








持て囃されていた












自分の魅力を確認していた













それが快感だった
















だから、君が疑うことも無理はない














君は君なりに、









頭が回っていた













だが、君以外の異性と関係を結ぶことはしなかったし、











恋愛感情を持つこともなかった












ただ、









弄ぶのが好きだっただけだ














そうだな、









私は俗にいう「ビッチ」というものだったのかもしれない














君も分かっているとは思うが














私は本当に君が好きだった














君の前で涙を流すこともあったし















嫉妬を露わにすることもあった
















わがままで、













自己中心的で、










感情がすぐ顔に出てしまう












君の前では素であった













素直であった












そしてあっという間に月日は流れた










当初私が恐れていたことは、













時として現実になった














はじめてこんなにも、














人を好きになった













はじめてこんなにも、












人を愛した














はじめてこんなにも、











幸せを感じた
















いつかこの幸せは終わってしまう













この気持ちが続く保証はない















愛の言葉に絶対はない















そう悟っていた















見事に的中した














けれど、














私の目からは涙は流れない















あんなに今まで君のことで涙を流していたのに














この瞬間を思って何度も涙を流してきたのに











いざ、こうしてその時が来てみると














こんなにも薄情なものなのだと












少し、悲しく想えた












しかし、君も私も大人になった












何が基準で大人と子どもが分けられているのかなどは、










私には分からないが、











私達は確かに大人になった













君と私の彩やかで楽しく眩しい日々は無くなることはないし













これからも尚、










私は覚えていると思う




























悲しく辛く、










残酷なこの恋は











決してそれだけのものでは無いと































君もそろそろ気づいたんじゃない?

















私なしでも生きていけることに





























これから先は別々の道を進むけど、

















どうか、幸せになってね




















なんて言うわけないでしょ


















私の方が幸せになるんだから


















あんなに酷いことしてきたけど











私のこと、




素敵な人だっていう君は












やっぱり馬鹿な犬だな














君のせいで泣くのはもうこれで最後
















さようなら

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