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童話シリーズ

四つ葉のクローバー

作者: 綾小路隼人

8歳設定です。

登場人物の名前は某ディ○ニー作品とは関係ありません。

あるところに、ジェームズとソフィアという仲のいい男の子と女の子がいました。

2人は公園で四つ葉のクローバーを探していて、探し始めて1時間がたちました。


「ソフィア、もう帰ろうよ」

「やだ!」

「いつでも探せるから、また明日にしない?」

「やだぁ!!」


辺りは暗くなってきました。


「早く帰らないとママが心配するよ」

「やだぁ……!!」


何回説得してもソフィアは駄々をこね、とうとう泣き出しました。

その時ジェームズは、足元に四つ葉のクローバーがあるのを見つけました。


「ソフィア、クローバー見つけたよ」

「ほんとだ! とってぇ」

「うん」



ピリッ



「あっ!!」


四つ葉のクローバーは破れてしまいました。

それを見たソフィアは、

「ジェームズなんか嫌い!!」

と言って走って帰ってしまいました。

どうしたらいいか分からず、ジェームズは家に帰ってしまいました。


「ジェームズ、どうしたの?」

「なんでもない」


お母さんに聞かれてもそう答えました。

次の日の夕方、ジェームズは学校帰りに1人で公園に行きました。

もちろん、四つ葉のクローバーを探すためです。


「どこかにないかな……?」


探すこと2時間。

ジェームズは疲れてしまいましたが、すべり台の方を探しに行くと、四つ葉のクローバーがありました。


「あった!!」


今度は破らないように慎重にとり、ソフィアの家に行って精一杯背伸びをしてインターホンを押すと、ソフィアのお母さんの声が聞こえました。


「はい?」

「ジェームズです」


そう言うと、「えっ!?」と言う声が聞こえてきました。


ガチャッ


「ジェームズくん、この時間にどうしたの!?」

「ソフィアにクローバーを渡しに来ました」

「お母さんには言ったの?」


ジェームズは首を横にふりました。


「とりあえず入って」

「おじゃまします」

「リビングで待ってて。ソフィアを呼んで来るから」


しばらくするとソフィアが来ました。


「ジェームズ、どーしたの?」

「はい」


四つ葉のクローバーを渡すと、ソフィアは目をキラキラと輝かせました。


「ありがとう♪ 昨日はごめんね」

「いいよ、ゆるしてあげる」



数日後。



「ジェームズ!!」

「ソフィア、どーしたの?」

「はい!! プレゼント☆」


ソフィアがくれたのは、ジェームズがあげたクローバーの押し花が入ったペンダントでした。

ソフィアは最初から、ジェームズに四つ葉のクローバーをプレゼントするつもりだったのです。


「ソフィア、どうもありがとう☆」



15年後、このペンダントは2人の誓いの印になるのでした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 自分への贈り物の材料をソフィアが探していただなんて、ジェームズはびっくりだったでしょうね。 2人が結婚してお子さんができて、その子用の栞も作られるのだとしたら、素敵な習慣だなと思いました。
[一言] まず最初の前書きにふふふと笑いが漏れてしまいました。名前のイメージって大きいですよね。 ソフィアとジェームズ、喧嘩をしてしまいましたけれど、それぞれ相手のために四つ葉のクローバーを探してい…
[一言] とってもロマンティックですね。 最後の部分がとても好きです。
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