少年ミック、王都へ往く
スリベグランディア王国コイラード領のとある小さな村。暮らす村人は少なく全員が親戚のようなものだ。ミックはそんな村で生まれ成長した。上に三人の兄姉が、下には五人の弟妹が居る。九人目の妹はついこの前産まれたばかりで、一番上の姉は先日隣村に嫁いで行った。二番目の長男は隣村の娘と結婚が決まっている。三番目の次兄は近くに住んで、兄を助けるらしい。そしてミックより年下の弟妹たちはまだ幼く、手伝いはできるが稼ぎはない。
「ミック、あんたまた棒切れなんてふり回して! そんな暇あったら薪でも取って来な!!」
「分かってるって!」
ミックの母親は文字通り肝っ玉母さんだ。さすがに九人も子供を産んで育てたら体も心も太くなるらしい――と言ったら脳天にげんこつが落ちて来た。毎日子供の世話から炊事洗濯にと働き者の母親はげんこつも痛い。ミックはしばらくしゃがみ込んだまま動けなかったが、自業自得だと妹たちに呆れられた。解せない。
そんなある日、ミックはたまたま村を訪れた男から王都の話を聞いた。
「王都って王様が住んでいなさるんだろ?」
ミックたちにとって王都ヒュドールはまるで違う世界の話だ。きっと道を歩く人間は皆着飾って、以前流れの商人が見せてくれた絵みたいに気取った貴婦人が騎士にエスコートされてるんだぜ、なんて話を弟たちとしていたら、その男は苦笑しながら「そういう貴婦人たちは道を歩かないんだ」と教えてくれた。
「道を歩かない? じゃあどうやって生活してるんだよ」
「毎日の生活に必要なものは使用人が全部手配してくれる。貴婦人たちが出歩くのは社交場に行く時がほとんどで、そういう時は馬車に乗るんだ」
「馬車? 馬車って――あの馬車?」
ミックだけでなく弟妹たちも首を傾げた。彼らが知っている馬車は農具や農作物を運搬するためのもので、人が乗るようなものじゃない。それに気が付いた男は、「人が乗る用の馬車があるんだよ。すごく豪華だぞ」と教えてくれた。だが、残念なことにミックたちの想像力では全く思いもつかない。コイラード領の領主である子爵様の屋敷にすら本がほとんどないから、一体貴婦人たちが乗る馬車はどんなものなのか調べようにも手立てはない。
あっさりと諦めたミックは、男の仕事が気になった。少なくとも、農夫でないことだけは確かだ。
「それで、あんたは何をしてるんだ?」
「俺か? 俺は騎士だ。しばらく休みを貰って家に帰るところなんだよ」
「騎士ぃ?」
想像いていなかった単語を聞いたミックは目を瞬かせた。ミックの知っている騎士はコイラード領を治めている子爵様くらいだ。だけど彼はいつもミックたちと同じような恰好をして畑を耕している。一方で目の前の男は小綺麗な格好をしていて、どちらかというとミックたちがたまに見る流れの商人に似た服装だった。
「そう。今は旅をしているようなもんだから、この格好だけどな」
へえ、と呟いたミックは目の前の“騎士”とやらに興味津々だった。そして王立騎士団というものが王都にはあること、八歳になって試験に受かれば騎士見習いとして騎士団に入団できること、三年の下積みを経て実力が十分身に付いたと判断されたら正式な騎士になれることを教えて貰った。
「騎士って、農民の子でもなれんのか?」
「ああ、実力主義だからな。勿論、努力しなきゃ試験にも受からないが」
「じつりょ……?」
実力主義というのが何なのかはよく分からなかったが、ミックはその話を聞いて俄然やる気になった。
「分かった! じゃあ俺、騎士になる!」
若い男は目を丸くしたが、すぐに「ははっ」と破顔一笑して頷いた。
「きっとなれるさ」
そしてその日から、ミックは王立騎士団に入団する日を夢見て生きて来たのである。
*****
王都は村とは大違いだった。村で出会った男に“王立騎士団”という存在を聞いてから数年の時が流れ、八歳になったミックは一人王都に出て来ていた。途中で美味そうな菓子を買い込んでしまい路銀を使い込むという失態を犯したが、どうにか到着できた――が、服も顔も髪も砂ぼこりに塗れボロボロだ。今ならきっと貧民地区に足を踏み入れても仲間だと思われるに違いない。
「――すっっっげえ……なにこれ」
呆然とミックは呟く。実際のところ彼が到着したのは王都の中でも商人たちが住まう区画の更に端であり、中心部は更に雰囲気が変わるのだが、生憎とそのことをミックに教えてくれる人はいない。
ただただ、村と比べて所狭しと並ぶ家々や人の多さ、活気に圧倒される。
慣れない人混みにうんざりとしたミックは大通りから外れて脇道に逸れ、乱雑に積んである木箱の上に腰かけた。
「あー、足疲れた」
ぼやきながら足をぶらぶらとさせる。すると少し疲れが取れたような気分になるのだ。
――そう、菓子の誘惑に負けて路銀を使い込んだせいで乗り合い馬車に乗るだけの金が残らなかったのである。自業自得だが、日程には十分余裕を見て出て来たからミックはそれほど悲観していなかった。
「えっと――騎士団宿舎ってとこに行けば良いんだよな。どこだろ」
ポケットにくしゃくしゃにして突っ込んだ小さな紙きれを引っ張り出して首を傾げる。ふと気配を感じて足元を見れば、野良猫がじっとミックを見た。
「――――お前、騎士団宿舎ってどこにあるか知ってる?」
知っているわけがない。猫はニャアと一声ないて、屋根の上に駆け上がった。
「俺を置いて行くなよ、薄情者ー」
悲し気な声が裏路地に響いた。
*****
路地裏で座っていても仕方がない。多少疲れが取れたところで、ミックは再び表通りに出た。取り敢えず騎士団宿舎まで行かなければならない。
そこまで行けば、試験の日まで食うものには困らない。もし試験に落ちればそのまま村に帰るか王都で暮らす手立てを考えなければならない。ただ、ミックの手元には片道の路銀しかなかった。母親は心配していたが、元来楽天的なミックは気にしていなかった。
試験に落ちて騎士になれなければ、王都で稼げば良いのである。路銀を溜めた段階で村に帰るか王都に留まるか決めれば良いのだ。どのみち村に戻ったところでミックに待ち受けている運命は農民になることだけだった。残念ながらコイラード領はそれほど裕福ではないので、農民になっても親や弟妹は養えない。そのことを考えれば、王都に残って稼いだ方が良いのだろう。
「でもまあ、騎士になるから関係ねえけどな」
あっさりとミックは思考を放棄した。深く考えても仕方がない、というよりも、自分が騎士になれないとはあまり思っていない。色々な可能性を考えろと母親に口酸っぱく言われたから考えてみたものの、元々考える作業自体があまり好きではない。悩む暇があれば動け、考えるな感じろ! というのがミックの信条だった。
「――ていうか、段々人が少なくなってんだけど。俺、道間違えてねえよな?」
ふと不安に駆られてミックは周囲を見回した。いつの間にか活気ある通りから逸れて閑静な通りになっている。道沿いに建っている家も、先ほどまでの家々より大きい気がした。なんというか――城、である。
そう、ミックは気が付かない内に商人たちの区画から下級貴族たちが館を構えている区画に入っていた。当然、道を歩く人間の数も減る。
時折すれ違う人々は、ミックから見るととても仕立ての良い服を着ていて、きっとアレがお貴族様ってヤツなんだろうなあ、と眺める。その実彼らは下級貴族に仕えている使用人なので、出身は商家だったり没落した貴族の家系だったりする。だから生粋の“お貴族様”かと問われると若干怪しい。
彼らは皆一様にミックを見て眉を顰め、一部の者は露骨に顔を顰めて門戸を閉ざした。物乞いが来たと思われているのだが、幸か不幸かミックは気が付かない。
黙々と足を進めて騎士団宿舎とやらを目指した。
「確か、騎士団宿舎って王宮の隣にあるって言ってたよな。あ、もしかしてあれが城じゃね?」
疲れ切ったミックは、大きい建物の中でも一際広大な敷地を占有している立派な建物を見て目を輝かせた。村の景色に慣れたミックにとっては最早どの建物に誰が住んでいるのかも、否、それがそもそも住居なのか店舗なのか他の何かなのかも分からない。広すぎてきっと住居と店舗を兼用しているに違いない、もしかしたら家の中に牛とか飼ってんのかも貴族ってすげえなあ――と思いながら、ミックは駆け足でその大きな建物に近づく。門番は居ないが、中に入って騎士団の宿舎がどこなのか尋ねれば教えてくれるだろう。
そう思ったのだが、頑丈な門はがっちりと閉まったまま開く様子がない。大声を出したところで、見える範囲に人は居ないのだから勿論反応はない。
「えー……まさかの門前払いかよ?」
がっくりと肩を落とすミック。目の前にある巨大な建物が、王都中心部から少し離れている場所に建っている魔導省だとは気が付いていなかった――尤も、彼は魔導省の存在自体を知らないのだが。
****
ミックは上機嫌だった。数刻前まで魔導省の門前で力尽きたように座り込んでいた彼と比べると、まるで別人だ。
「いやあ、あんた本当良いヤツだな! さすがの俺もどうしようかと思ったぜ、まさかあそこが城じゃねえとは思わなかった!」
「いや――まあ、声を掛けて良かったよ」
ご機嫌なミックを見て苦笑を浮かべている身なりの良い少年は、魔導省の門前に座り込んだまま動かないミックの前に馬車を止めさせ声を掛けてくれた。そしてミックが王立騎士団の入団試験を受けに来たのだと言うと、今から自分も宿舎に行くから同乗しないかと声を掛けてくれたのだ。
目の前にある壮大な建物が城でなかったということにミックは仰天したが、しかしすぐに少年の申し出に飛びついた。正直、このまま歩いても目的地に辿り着かないのではないかと思っていたのだ。
「俺、ミックっていうんだ。コイラード領の村から来た。お前、名前は?」
「――オースティンだ。オースティン・エアルドレッド」
「へえ、綺麗な服着てるから貴族様だと思ったけど、やっぱり貴族なんだな。なんて呼べばいい?」
首を傾げたミックを見たオースティンは一瞬目を丸くしたが、すぐに笑って「何でも良い」と答えた。なぜオースティンが驚いたのかその時のミックには分からなかったが、気には留めなかった。
「家族と友達はオースティンって呼んでる」
「じゃあ俺もオースティンって呼ぶな。俺のことはミックって呼んでくれ。短すぎてあだ名もつけようがねえけどよ」
にか、とミックは笑う。するとオースティンは頬を綻ばせた。
「分かった。じゃあミック。お前は騎士になりに来たんだろ?」
「ああ、そうだ」
「何故徒歩で来たんだ? 騎士団の入団試験を受ける者は、申請すれば路銀を受け取れるはずだろう」
「いや――まあ、そうなんだけど」
さすがに美味そうな菓子があったので使い込みました、とは言い辛い。心臓に毛が生えているどころか鋼鉄で出来ているんじゃないか、と親にさえ言われるミックでも、多少の羞恥心はあった。
だが真っ直ぐに見つめてくるオースティンの目に、ミックは負けた。昔からこういう目には弱い。弱った子猫のうるうるした目を思い出す。いや同い年の男に何を連想しているんだ俺、冷静になれ俺――! と内心で唱えながら、ミックは不承不承答えた。
するとオースティンは目を丸くする。
――貴族ってやつはどんな表情しててもお綺麗なのかよ、というかやっぱり顔綺麗だな――!?
なんて内心は表に出さない。さすがに不味いと分かっている。既に不敬を重ねている状況には気が付いていないが、多少ミックにも言ってはならないことと言っても良いことの区別はついた。
そんなミックの様子に気が付いているのか気が付いていないのか、オースティンはおかしそうに声を立てて笑った。
「そんなに美味そうな菓子だったのか。どんな菓子だったんだ?」
「見たことのねえ、白い小さな粒を油で揚げたやつでさ。サクサクしてて美味ぇんだよ、これが。口の中がぱさぱさになるけど、ちょっと塩辛いのも堪らねえんだ。いくらでも食えちまう」
「へえ。聞いたことないな。一体なんていう菓子だろう」
どうやら興味を持ってくれたらしい。嬉しくなったミックは、ポケットからくしゃくしゃになった袋を取り出して差し出した。
「良かったら食うか? 幾つか残して来たんだ。ちょっと湿気っちまってるけど」
「良いのか?」
「おうよ」
嬉しそうにオースティンは菓子の袋を受け取る。
オースティンと名乗った少年はとても聞き上手だった。ミックの話を聞きたがり、あと少しで目的地に着くという期待にテンションが上がったミックは家族のこと、村のこと、王都に来るまでに出くわした奇天烈な出来事を面白おかしく語って聞かせた。
途中でオースティンの話も聞きたかったが、彼はミックの話を聞きたいと言ってあまり自分のことは話してくれなかった。ただ、兄と妹が一人ずついること、貴族であること、そしてミックと同じように王立騎士団に入団するため今から騎士団の宿舎に向かうところだということは分かった。
「俺の夢は王太子殿下の近衛騎士になることなんだ」
「このえ? ってなんだ?」
オースティンはとても物知りだ。ミックが知らないこともたくさん知っている。そして頭も良いらしく、ミックが尋ねれば分かりやすく教えてくれる。
「王太子殿下の直属の騎士ということだ」
「普通の騎士とは違うのか?」
「ああ」
完璧に理解できたかと問われたら笑って誤魔化すしかないが、取り敢えず近衛騎士になるのはとても難しく、恐らくミックは身分が足枷になるだろうことは分かった。だが悔しくはない。元々ミックは“騎士になりたい”という漠然とした夢があっただけで、オースティンのように御大層な大義は持っていないのだ。寧ろ“騎士ってなんか格好いいな”と思っている程度なので、ただミックはオースティンの夢を応援するだけである。
「がんばれよ! まあ、お前はきっとなれるけどな!!」
ミックが鼓舞すればオースティンは呆れたような顔をして直ぐに楽し気に笑った。
「なんで簡単になれるって思うんだよ」
「勘だ! でもお前、俺を見て声を掛けてくれただろ? 何台か馬車は通り過ぎたのに、そういう奴は初めてだった。色々見てるってことだろうし、優しいし、頭も良いし、そういう奴がなれない訳はないと思う」
堂々と言ってのけたミックをオースティンは目を丸くしてみていたが、やがて嬉しそうにくしゃりと笑った。ミックはにっかと満面の笑みを浮かべる。
「俺も負けねえぞ。取り敢えず帰るにも金がねえからな、入団だけはしねえと。猪を捌けって言われたら優勝する自信があるんだけどなあ」
「お前、猪も捌くのか」
「牛も捌くぞ! 村で一番うまいんだ」
オースティンは声を立てて笑う。会話をしていると、騎士団宿舎まではあっという間だった。
既に門前は人で賑わっている。受付は貴族と平民で違うらしい。人々は立派な馬車から降りて来た浮浪者のような形のミックに驚いた様子だったが、ミックは気にせずオースティンに礼を言った。
「本当に助かったぜ、ありがとな、オースティン! またあとで会おうぜ。落ちるなよ」
「ああ、お前もな、ミック」
二人は分かれて受付に向かう。人々は信じられないような目でミックを凝視していたが、彼は何故注目されるのか分からず、自分の体を見下ろした。
「――やっぱり服が汚いのか?」
ミックが歩く方向には平民たちが集っているとはいえ、ミックほどボロボロの風体をした少年はいない。
「でも仕方ねえよなあ、着替えも――あるにはあるけど、これが一応、一番綺麗だし」
砂ぼこりに塗れていることを除けば、ではあるが、確かに他の衣服は破れたり解れたりしていて綺麗とは言い難い。
「まあいっか」
悩んでも仕方がないとミックは受け付けを済ませる。すると、後ろに並んでいた少年がミックに声を掛けた。
「お前、凄いな」
「え?」
何故唐突に、それも見知らぬ人間から褒められているのか。分からずにきょとんとしていると、少年は頬を紅潮させて「さっきのだよ」と言った。
「さっき、お前エアルドレッド公爵家の家紋が付いてる馬車から降りて来ただろ? しかも一緒にオースティン様も乗られてたじゃないか。知りあいなのか?」
「ああ、俺たちダチなんだ」
ミックの中では、たとえ出会ったばかりでも話が弾めば即ち友達である。すると少年は更に顔を真っ赤にしてズイと身を乗り出した。
「友達なのか!? そ、それならぜひ僕のことも紹介してくれよ!」
「え? 友達って紹介してなるようなもんじゃねえだろ。あいつは良い奴だぞ、俺が困ってるって見て助けてくれたんだ」
その言葉に、ふと少年は訝し気な表情になった。
「どういうこと?」
「だから、騎士団宿舎がどこか分からねえでいた俺を見かけて声を掛けてくれたんだよ。そこから馬車に乗せてくれて、ダチになった。いい奴だろ?」
途端に少年は絶句する。まさか“ダチ”と言った相手が、出会って数刻も経たない人物だとは思いもよらなかったのだろう。しかもこの様子からして――と、少年は唾を飲み込み恐る恐る尋ねた。
「――まさか、あのお方がどこの誰か知らないってわけは――」
「ちゃんと名乗ってくれたぜ。エアルドレッドって家名だろ?」
そこでようやく少年は合点がいった。
目の前のミックという少年は、オースティン・エアルドレッドという人物がどれほどの地位と権力を持つのか理解していないのだ。それを考えれば、先ほどから平民に対するような言葉遣いと態度であるのも頷ける。焦った少年は声を抑えてミックを怒鳴りつけた。
「ばっか、お前! あのお方は三大公爵家の嫡男だぞ!!」
「え、さんだいこうしゃくけ? って?」
ミック、本日何度目か分からないキョトンを発動する。少年はミックの言葉が信じられなかったのか、頭を掻きむしって更に怒鳴った。
「お前、どんな田舎から来たんだよ!? 王族の次にえらいってことだ!!」
「――え? ええ―――――っ!?」
王族の次に偉い。
とても平易な言葉だが、ミックにはとても理解しやすかった。仰天して目を剥く。言葉を失ったミックを見て、少年はどうにか平静を取り戻す。これできっとミックという少年も理解してくれただろう――そんな期待を込めて、少年は重々しく頷いてみせた。
「――ようやくわかったか」
「やべえ」
ミックは小さく呟く。蒼白な顔のミックを見て、知らなかったとはいえ気の毒なことだと少年は憐憫を覚えた。――次のミックの言葉を聞くまでは。
「どうしよう、湿気た菓子渡しちまった。出来立ての方が良かったよな?」
――いや、だから。
少年は絶句する。
そもそも三大公爵家の嫡男に菓子を上げるなと言えば良いのか、今心配するべきところはそこじゃないだろうと言うべきなのか、突っ込みが追い付かない。
結局、オースティンは勿論、ミックもミックに声を掛けた少年も王立騎士団に入団することになるのだが、それはまた別の話。三人は王立騎士団の中でも優れた騎士として後々名を馳せることになるのだった。
Happy merry Christmas!!
ミックはとても素直な良い子です。ただしとても豪胆。