ヘビと変態は夏の風物詩
青大将はヘビの種類です。
「……僕は、お嬢さんが好きです!愛しています!!
彼女のいない人生なんて、蝉のいない夏のようなものです!!ラジオ体操のない夏休みです!
あ、夏は花火とすいかも必須ですねぇ。うんうん。
そう、僕は夏が大好きなんです。昔はよく川で釣りをしたり、蛍を見に行ったりして遊びました。
そうだ、夏ってどんな遊びしてました?僕が好きだったのは……BB弾で鳥を撃ったりもしたけど、一番は蛙爆竹と蛇回しかなあ。
あ、やったことあります?あれ楽しいですよね。タイミングが難しいんですよ、失敗すると内蔵が四散して……よく母に叱られました。
あ、ストロー派でしたか。あれもいいですよね〜。
蛇回しは一番安全で楽しいのは青大将ですね。毒もないし、おとなしいし。でかいので2メートルくらいになるから、かなりいい武器になるけど、身体のライン自体はしなやかで美しいし……大好きです。
よく意地悪されたクラスメイトの机に入れてやりましたよ、青大将。
ヤマカガシとかマムシだとイタズラでは済まないから、無害でおとなしい子ばっかり捕まえてきました。
あのときは、教室が騒然となりましたよ(笑)。
あ、えぇと……彼女の好きなところですか?
たくさんあって、一言では言い尽くせませんが……一目惚れだったんです。
くりっとした瞳と、細いうなじサラサラとしたつややかな髪、すべてが僕の理想そのものでした。
人間に興味を持てなかった自分が、初めて手に入れたいと願ったのが彼女だったんです。
そして、内面を知るうちに、もっと好きになりました。
本当は臆病なのに、怖いのを隠して気丈に振る舞う健気さ。
……彼女は、僕の夏そのものなんです。
見つけたんです、僕の運命を。
スレンダーな体付きとしなやかな筋肉。滑らかな肌とつややかな髪、つぶらな瞳に、細いあご……そして、大人しい性格。
彼女は、すべてが青大将そっくりなんです。
……ああ、僕の理想の運命の女性。
というわけでお嬢さんを僕にください!!」
「……俺の娘をそんな目で見るやつに、娘はやれん!」
「アナタ……、突っ込むところはそこじゃないわ」
「……お父さん、そいつただの変態のストーカーだから。早く警察呼んで」
書きたかったんです、ごめんなさい。もうしません(多分)。