表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/24

プロローグ

ポロロン。

夜の酒場の喧騒の最中、一人の吟遊詩人の若者が、その竪琴の弦をひとかきならした。

細い指が軽く触れただけの弦は、しかし美しく確かな音を、辺りに響かせた。

ざわめきがぴたりと止む。

琴の音に勝るとも劣らずの美しさを持つ、その吟遊詩人の若者は、人々の意識を自分に向けさせることに成功してか、満足そうな笑みを浮かべた。青みがかった銀の髪と、深い青色の瞳を持つ青年が、その秀麗な顔を綻ばせただけで、その美しさに酒場の男たちはハッと息を飲んだ。

「皆様」

男が笑みを浮かべたまま、言う。

「酒の席の余興に、一つ私に物語を語らせていただけませんか?」

「おう、ぜひとも」

「語ってくれ、吟遊詩人」

「英雄の話か、それとも戦士が美しい姫を得る話 か?」

荒くれの男たちの口々の要望に、竪琴を手にした青年は、ますます笑みを深めた。

ポロロン。弦をかきならす。

「いいえ、皆様、これはある南の海に面した国の、美しい王女の話ですよ。

『ある国に、美しい王女がいた』

『その姫は、誰よりも美しく、誰よりも賢かった』

昔々の話です………」

ポロン……ポロン…………

昔書いた小説です。

気高く綺麗な王女様が書きたくて書きました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ