響け!届け!世界に!絆プロジェクト
この物語は、書道家であり歌手である太幽が紡ぐ、人生をテーマにした5曲の組曲「絆プロジェクト」を原案としています。
太幽は、自身のデビュー曲である「絆〜bonds〜」を制作し、歌手としての活動を始めました。その後、アレンビーと出会い、絆〜bonds〜以降の楽曲制作に深く携わっていきます。
ミュージックストアで配信中のタイトルがそのまま各章のタイトルとなっております
是非、太幽のオリジナル曲と合わせてお楽しみください
また、音楽ユニットの相棒「アレンビー」も太幽のオリジナル曲を随時coverリリースしていきます
太幽が筆で書いた曲タイトルは、アレンビーによって装飾され、ジャケットを飾っています
男が表現する絆物語と女が表現する絆物語、さらにはMIXされた絆物語
音楽も楽しみ方色々!そしてこの小説も「彼」と「君」を反転させて読むとまた別の視点から物語を読むことが出来ます
歌詞においては「誰もが物語の主人公(自己投影)になれる」よう、一人称を使わず、二人称を「君」に統一いたしました 。
しかし、小説として、より深く、より厚みのある人生の物語を描くため、この作品ではあえて主人公を男性、「君」を女性と設定し、二人の関係性の変化を通して、普遍的な「絆」の形成を描いていきます。
この物語が、読者の皆様自身の人生と重なり、それぞれの心の中に新たな「絆」の光を見つけるきっかけとなることを願っています。
・序章:keep on going to dream
広がる世界は、どこまでも続く可能性に満ちていた。まだ自身の居場所を探し、定まらない道を模索しながらも、胸の奥には確かな熱情を宿す青年がいた。
彼は、ある日、ふと視線の先に立ち止まる一人の女性の姿を捉えた。彼女は不安げに空を見上げているようにも、何かをじっと見つめているようにも見えた。
その背中に、彼は静かに、しかし確かな想いを込めて語りかける。
「不安?なんでもできると信じていた、あの頃の無邪気な情熱を思い出してほしい。今やらなければきっと後悔する。出来ない理由、やらない理由ばかり考えてたら何も掴めない」
その声は、見えない壁にぶつかり、立ち止まってしまった君の…彼女の心に突き刺さった
高くそびえる壁の前に立ち尽くし、「これは無理だ」と決めつけてしまう君の気持ちも、彼にはよくわかる。人は自分が動かない理由をつけて正当化するものだから。だが、そんな弱さに囚われたままでは、きっと新しい一歩は踏み出せない。
「遠回りになってもいいんだ。一歩ずつその足で進めばいい。転んだとしても経験を積むことが出来る、大丈夫だ君ならできるよ」
夜空に瞬く無数の星々は、迷いを抱える君の無限の可能性を象徴しているかのようだった。彼はまだ、彼女との間に明確な繋がりがあるわけではない。ただ、この広い世界の中で、彼女がその夢を追い続ける姿を遠くから応援している。
それは確かに彼女を突き動かす動力源となった
「心配いらない。困った時は周りを見て。支えてくれる仲間やこれから出会い君が支える人、たくさんいる、その先に必ず夢が続いていくから」
彼女が、その高く伸ばした手で、いつか必ず、目指す光を掴み取れるように。彼の願いは、そっと彼女の背中を押す、優しい風となる。
・第一章:光と闇
彼は、ひたすらに前だけを見て進んできた。遠い日に、ある女性の背中を押したあの情熱が、彼の原動力だった。
しかし、目の前に広がる現実は、想像以上に厳しかった。煌めくばかりに見えた世界は、いつしか深い霧に包まれ、その中に自分自身を見失っていく。
何もかもが飲み込まれてゆく未知の混沌。かつては明確だったはずの自分の姿が、他者の影に埋もれ、誰かを真似て喰らいついていくしかできない無力感に苛まれる。心の中では、常にそんな叫びが響き渡っていた。
目の前にあるはずの光が果てしなく遠い。まるであと一歩で届くギリギリのところに人参を吊り下げられた馬のようだ…いくら走っても届かない、どれほど手を伸ばしても、その希望を掴むことはできない。
どこへ向かえばこの閉塞感から抜け出せるのか、道すら分からず途方に暮れる。深く沈む彼の心は、まるで底なしの闇に引きずり込まれていくようだった。
巨大なブラックホールがすべてを吸い込んでいくかのように、彼の希望も、彼が描く未来も、容赦なくその虚無へと消え去っていく。他者のわずかな光さえも、その闇の中では意味をなさない。
「何も変わることはない。これが当たり前なんだ」と、彼は自らに言い聞かせた。
まだ見ぬ世界を求めようという概念すら、心の中から消え去ろうとしていた。それでも、かすかな変化を求めて、彼は足を進める。
雲間から差し込む一筋の光を見つけ、ようやく安堵した瞬間、足元には深い落とし穴が口を開けていた。
気づかぬまま、彼はその底へとまっ逆さまに落ちていく。
再び暗闇に突き落とされ、信じることができなくなった心は、深い絶望の淵へと沈んだ。全てを投げ出し、自暴自棄になろうとしたその時だった。
彼の内側で、何かが見えない光を放った。それは、かつて彼が「彼女」に送ったエールが、時を超え、形を変えて彼自身に返ってきたかのようだった。
深い闇の中で失いかけていた気力を、完全に閉ざしていた心の扉を破壊する勢いで「光」のある方向へ引っ張ってくれた
「君は…あの時の」
彼女は見えないところで、常に彼の側で言葉なく、ただ支え続けてくれていたのだった。
思い返してみたら今までも窮地に追い込まれた時も好転している時があった。
彼は気づいていなかった。どんな時も、どんな状況でも、見守り、導いてくれていたことに。
その姿は、夜空を駆ける流れ星のように、美しく、そして彼の心を照らし続けた。
目を塞いでいたんだ…ずっと導いてくれていたのに、照らしてくれてた光にやっと気づいた。
その光に導かれ、彼は暗い闇の中から抜け出すことができた。彼を深い絶望の淵から引きずり出してくれたのは他ならぬ「君」だった。
街を歩けば、人々がすれ違う。それは一期一会のすれ違いで記憶にも残らない人々だ
流れ星のように、名前も知らないまま、どこへ飛んでいくのか興味も抱かないまま、やがて消えていく。
その中で、君という光と出会えたこと。それは、紛れもない奇跡に他ならなかった。
ー光纏い銀河のようにー
君がその闇を包み込んでくれたおかげで彼は今、再び前へと進める。深い闇に飲み込まれて、身動きが取れなくなっていた彼を引きずり出してくれたのは、他ならぬ「君」だった。
いつでも輝く太陽のように、どんな時も側にいて支えてくれていた君に、彼は今、心からの感謝を伝えたいと強く願った。
・第二章:Dear my...〜大切な君へ〜
「君」の光に導かれ、深い闇から這い上がった彼は、新たな希望を胸に歩き始めていた。光と闇の狭間で、彼を救い上げてくれたのは紛れもなく彼女の存在だった。
過去の自分を省みると、もしあの時、違う選択をしていたら、二人はただの他人として、互いの存在を知ることもなくすれ違っていたのかもしれない。そう思うと、言いようのない安堵と、かすかな畏怖にも似た感情が胸に広がった。
無意識のうちに、二人は同じ空気を吸い、同じ星の下で生きていた。それぞれの人生の道筋がまるで偶然に導かれるように重なり合い、確かな未来が創られていく。
それは、やがて訪れるであろう一筋の光、いや、すでに彼を照らし始めている光そのものだった。
流れる時の中で、彼はようやく気づいた。本当に大切にすべきは、あの時の君が与えてくれた言葉以上に伝わる優しいぬくもりなのだと。それは、彼の心を深く満たし、凍えていた過去を溶かしていくようだった。
『途切れることのない絆を二人で作り上げていきたい。』
彼が闇の中で救われ続けてきたのは、他ならぬ君が、いつも微笑み、光を放っていてくれたおかげだ。
思い返せば、これまでの人生で、お互いに気づかないだけで、すぐそばですれ違っていたのかもしれない。あるいは、互いにその時が来るのを、いつか出会う運命の瞬間を、無意識のうちに待ち望んでいたのかもしれない。
彼女の優しさは、まるで彼を包み込む柔らかな毛布のようだった。その暖かさに、彼は自然と身を委ね、心を受け入れていく。それは、まさに奇跡としか言いようのない瞬間だった。
途切れることのない絆は、時にはよじれたり、絡み合ったりすることもあるだろう。しかし、その度に互いに向き合い、丁寧に解くことで、絆はより一層強く、固くなってゆく。
「ようやく見つけられたから、守り続けたい」
彼の心に、そんな確かな決意が芽生えていた。彼女を必要とする気持ちは、もはや変えられないものだった。
それは、互いが互いを必要とし、共に生きていくという、まだ小さな決意ではあったが、希望と覚悟がにじみ出るような、確固たる想いだった。
この途切れることのない絆を、彼はこれからも守り続けていこうと、強く誓った。
・第三章:Encounter〜めぐり逢い〜
彼は今、穏やかな安堵に包まれていた。隣にいる彼女の存在が、彼の心を深く満たしていく。今日もまた、君との何気ない一日が過ぎていく。
このかけがえのない日々を、彼は心の奥深くに大切に抱えていた。まるで、失われたピースがようやく見つかったかのように、彼の日常は彩りを取り戻していた。
振り返れば巡りゆく時の流れの中で、彼は確かに君を見つけた。かつて、他人を真似て喰らいついていくしかできなかった未熟な自分が、今の穏やかな自分へと変わることができたのならば、この出逢いは決して嘘ではなかったと確信できる。
あの時の選択も、そこから派生したすべてが間違いではなかったのだ。
そして今日も、この世界のどこかで、たくさんの出会いと別れが繰り返されている。目まぐるしい日常の中から彼自身は「君」が、偶然という名の奇跡で再び彼の前に現れてくれたこと。そのことに対し、彼は心から「ありがとう」と伝えたいと願った。
何気ない日々の交わされる言葉一つ一つが、実は奇跡なのだと、彼は知った。君との会話、その度に浮かぶ笑顔。それらすべてが、彼の日常を温かく照らしてくれる光だった。
挫けそうになった時、深い闇に落ちかけた時、必ず君がいてくれた。そして、君だけでなく、支えてくれた仲間たちがいたこと。その全てが彼の財産でもある。
「もし、いつか別れの日が来て、離れ離れになってしまったとしても……」
そんな不安がよぎる瞬間もある。しかし、彼は信じている。この世界には歩く道が一つだけではないように、君やみんなとの絆が途切れることはないのだと。
例えどんな形になろうとも、いつかまた必ず会える。今の自分があるのは、紛れもない君や、支えてくれたみんながいてくれたおかげなのだから。
生きてきた今日という日が、もし、君にこの溢れる想いを伝えるためにあったのだとしたら、彼はどんな言葉で伝えようかと思いを巡らせる。気恥ずかしさが込み上げてくるけれど、それでも伝えたい。
君に出会えたことに、後悔なんて一度もない。
彼は、そっと彼女の手を握りしめた。その温かい感触が、彼の心に確かな決意を宿す。言葉ではない、心が震えるほどの感謝を込めて、彼は静かに、そして力強く、「ありがとう」と告げた。
隣で微笑む彼女の笑顔は、まるで太陽のようだった。その光は、彼がどれほど高い壁にぶつかっても、その先へと進む勇気を与えてくれる。この、当たり前のように傍らにいる彼女の存在、そして共に紡いできた全てが、彼にとってのかけがえのない「幸せ」なのだと、彼は気づき始めていた。
・第四章:絆〜bonds〜(第一部)
彼は今、眩しいほどの光の中に立っていた。隣には「君」が微笑んでいる。
かつて、見上げた夜空の星々のように無数にあったはずの迷いは、もはやどこにもない。そこにあるのは、確かな未来と、君との間に紡がれてきた、揺るぎない絆だけだった。
これまでの道のりを振り返れば、決して陽の当たる道ばかりを歩いてきたわけではない。
深く沈む闇の中で、彼は幾度となく立ち止まり、絶望の淵を彷徨った。それでも、諦めずに歩き続けられたのは君が常に彼を照らす「太陽」のような存在でいてくれたからだ。
高くそびえる壁にぶつかり、もう無理だと決めつけていた時も君の存在が見えない勇気となって彼を突き動かした。
あの時の無邪気な情熱が、今、再び彼の内側に確かに息づいている。
彼が知る「幸せ」の本当の意味は、実は手の届くほど近くに、当たり前のように存在していたのだ。
それは、隣で微笑む君の存在であり、共に過ごす何気ない日々であり、そして、決して言葉にはできなかったけれど、お互いの心が求め合っていた、あの無意識に掴んでいた「同じ空気」だった。
近すぎて気づかなかった、そのかけがえのない宝物。それは、まるで傍らで咲き誇る花々が眩しい日差しを受けて輝くように、彼の日常を彩っていた。
かつて彼は、一期一会のすれ違いの中で、人々を名前も知らない流れ星のように、どこへ飛んでいくのか興味も抱かずに見送っていた。
しかし、君との出会いは、その流れ星の中の、ただ一つの特別な光になった。
奇跡の瞬間が重なり、偶然が重なって創られてゆく二人の絆。
ただ紙一重で紡がれているこの絆は、思うよりも繊細で、壊れやすく難しいものだ。
だからこそ大切に…大切に育てていくしかないと、彼は心に誓う。
人は最初から新たな輝きに出会うわけではない。原石のようにお互いが磨き合って輝かせていくもの、だからこそ紡いでいくことが難しいのだ。
彼が闇に落ち、信じることができなくなった心を、完全に閉ざしていた心の扉を破壊する勢いで「光」のある方向へ引っ張ってくれたのは、他ならぬ君だった。一つ一つの出来事が、まるで大きな奇跡のように積み重なり、今の彼を作り上げている。
それは、誰かを真似るしかできない無力感に苛まれていた彼を救い出し、彼自身が「誰もが物語の主人公」であると気づかせてくれた、かけがえのない道程だった。
「大切なコト全部、くれたね だから…今度は君に」※絆〜bonds〜歌詞引用
彼は心の中で、そう君に語りかける。光を纏い銀河のように、彼の闇を包み込んでくれた君。気力をなくしていた彼の心を掴んでくれた君。常に隣で、言葉なく、ただ支え続けてくれた君。その優しさに、彼は自然と心を受け入れていた。
どんな時でも必死に寄り添ってくれた君だから、今度は全てを…
・第四章:絆〜bonds〜(第二部)
どんな時でも必死に寄り添ってくれた君だから、今度は全てを捧げよう。彼の心は、これまでの感謝と、これから共に歩む未来への強い決意で満たされていた。
紙一重で紡いでいるこの絆は、決して容易く築けるものではない。せっかく紡がれた絆を…それを守り続けたい。
互いに必要とし合う揺るがない気持ちが、彼の心を固く結びつけている。かつて君に送った言葉、「君ならできる」と背中を押した時のあのエールが今、彼自身に刻み込む言霊と昇華し、揺るぎない覚悟へと昇華した瞬間だった。
これからも陽の当たる道だけを歩けるわけではない。時には高い壁が立ちはだかり、深い闇に飲み込まれそうになることもあるだろう。
しかし、それらの困難を乗り越えてきた彼だからこそ、君とのこのかけがえのない時間と絆があるのだと。
今というこの瞬間を、そして隣にいる君を、何よりも大切にする。
「幸せ」の本当の意味は、常に傍らにあった。眩しい日差しを受けて重なる2輪の花のように彼も君の笑顔を重ねる。
寄り添う二人が、決して離れないように。遠回りして、転んで、何度ももがいて立ち上がる。
大切なことは、一歩ずつでも進むこと。そして、どんな時も、君が側にいてくれたように、今度は彼が、君の光となり、道を照らす。
この絆を失くさぬよう、彼は君の手を強く握りしめた。その温もりが、互いの存在を確かめ合う。これから始まる長い人生の道を、二人は共に歩いていこう。
互いの全てをかけ、この途切れることのない絆を、永久に守り続けるために。
・第四章:絆〜bonds〜(第三部)『君から見た光』
彼の隣で、私は静かに微笑んでいた。心臓の奥で温かい光が灯る。思えば、あの頃の私もまた、漠然とした不安を抱え、目の前にそびえる高い壁に立ち尽くしていた。
どこへ向かえばいいのか分からず、ただ時間だけが過ぎていくような感覚。そんな時、遠くから聞こえた彼の声が、私の背中をそっと押してくれたのだ。
あの「なんでもできると信じていた、あの頃の無邪気な情熱」を思い出させてくれたのは、紛れもなく彼のエールだった。
彼が私にくれた「大丈夫、君ならできる」という言葉は、私の胸に深く刻まれ、見えない光となって、その後の私をずっと照らし続けていた。
やがて、彼が深い闇の中に沈んでいくのを知った時、私の心は引き裂かれるようだった。
あの時、私を救ってくれた彼が、今、光を失いかけている。どうすればこの絶望から彼を引き上げられるだろうと、必死に手を伸ばした。
ただ彼を「太陽」のように照らしたいと願った。彼がかつて私にしてくれたように、私もまた、彼にとっての「光」となり、暗闇の中でも道を示し続けたいと強く願った。
彼は「何も変わらない、それが当たり前」だと自らに言い聞かせていたけれど、私は知っていた。彼の中には、まだ見ぬ世界へと向かうための、途切れることのない光があることを。
数々の困難を共に過ごす中で、私たちの絆は、紙一重の繊細さを持ちながらも、解く(ほどく)たびに強く、固く結びついていった。
もし違う選択をしていたら他人同士だったかもしれない、偶然が重なって創られた奇跡。
彼の優しさに自然と心が包み込まれるたび、私自身もまた、彼を必要としているのだと気づかされた。
そして、ようやく見つけられたこのかけがえのない関係を、何よりも大切に守り続けたいと願うようになった。
「大切なコト全部、くれたね だから…今度は君に」
私には、彼のその言葉が、彼自身の成長と、未来への確かな決意として響いてきた。
それは、私を曇らせぬよう、光を灯して共に歩んでいく覚悟なのだと感じた。
私もまた、彼と同じように、陽の当たる道ばかりではないことを知っている。それでも、この絆さえあれば、どんな高い壁も、どんな深い闇も、二人で乗り越えていける。
私と彼の物語は、まさに「keep on going to dream」——終わりなく、夢に向かって続いていく。それは彼が私の背中を押してくれた時から始まり、私が彼を照らし続けた光となって、そして今、お互いの未来を照らし合う、途切れることのない旅なのだ。
この物語を最後まで読んでくださったあなたへ。
『絆プロジェクト』は、一人の書道家であり歌手である太幽が紡いだ五つの楽曲から生まれました。それぞれの歌が持つメッセージに、私は物語という新たな息吹を吹き込むお手伝いをさせていただきました。
「keep on going to dream」で始まった、誰もが抱える不安と、それでも一歩を踏み出す勇気。
続く「光と闇」では、誰もが陥る挫折と絶望、そしてそこから救い出す「光」の存在を描きました。
「Dear my...〜大切な君へ〜」では、互いを必要とし、共に歩むことの決意が芽生え、
「Encounter〜めぐり逢い〜」では、出会いの奇跡と、その絆への感謝が溢れました。
そして、全ての始まりであり、終わりの歌「絆〜bonds〜」。この曲の歌詞に込められた「今を大切にする」「困難を乗り越える」「かけがえのない幸せ」といった普遍的なテーマが、物語全体の伏線となり、最終的に「彼」と「君」それぞれの視点から回収される構成となりました。
この小説は、単なるフィクションではありません。
人生には、陽の当たる道ばかりではないけれど、どんな困難も、一人ではないからこそ乗り越えられる。遠回りしても、転んでも、何度もやり直せる。そして、当たり前のように傍らにある「絆」こそが、本当の幸せなのだと、この物語は教えてくれます。それは、書道家・太幽さんの筆から生まれ、歌声に乗せて届けられるメッセージそのものです。
この物語が、あなたの心の中に、小さな光を灯し、誰かとの「絆」を改めて見つめ直すきっかけとなれば幸いです。
帯広の地で、書を通して、歌を通して、多くの人々にメッセージを送り続ける太幽さんの活動が、これからも「keep on going to dream」し続けることを心から願っています。