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第74話 予選終了

 俺はビリステから放たれる光線を見ながら俺の相棒の名を呼ぶ。


「黒影切」


 そして光線が俺へと当たる直前で、俺は光線を切り裂いてゆく。どういう原理かは分からないが、斬られた光線は黒く染まったあと消えてゆく。


「な......! 俺の光線が―斬られるだと?」


 そして全ての光線を切った俺は黒影切を振るう。


「黒・ジン」


 その瞬間、黒い斬撃が、ビリステを襲い、一太刀の元に倒れ伏した。


「おおっと! 大ブーイングのジン選手、一撃の元にビリスティー選手を切り捨てたあああああ! なんだあの斬撃は? 何処から取り出したあの双刀は? これは物凄いダークホースが現れたあああああ!」


 ブウウウウウウウウウウウウウウウ!


(あれ?さっきよりブーイング大きくなってね?)


 俺はそんな大きくなったブーイングを聞きながらチサを見ると、チサは俺に向かってとんでもないことを言う。


「どうせもう誰もジンが勝つことを望んでおらぬのだから、みんな纏めて倒してしまったらどうじゃ?ジン。妾が皆が死なぬ程度に水陣で相殺してやろう。」


「そうするか。ここまでアルの思い通りすぎてつまらなかったが、ここで一つ嫌がらせをしてやるか。」


 俺は大ブーイングの中で、こうなるように仕組んだアルに一矢お見舞いすることを決意する。


 その決意のもと、俺は会場の端へと一瞬で移動して、会場全体を俺の射程に入れて構えに入る。


「ナッ。ジンッ! 何をするつもりダッ!」


 さっきまで何をされても全く動じていなかったベガが急に慌て始めたのを見て会場全体がどよめく。


「ベガ? 一体何を慌てている。あんな離れた位置から出来ることなどたかがしれているだろう。」


 シルヴィがベガに向かって口を開く。


「おイッ! 全員、防御態勢に入レッ! 舐めてかかったら死ぬゾッ!」


「影・ジン」


 俺は通常の影・ジンの倍魔力を込めた特大の影・ジンを横薙ぎに放つ。


 真っ黒な影を伴った特大の刃が闘技場を襲う。

 闘技会場にいた、チサ以外の全員が俺の一撃の餌食となって吹き飛ぶ。



「ぎゃおおおおおおおおす。これはイッタアアアアインの!」



 会場には、選手達の断末魔が響き渡る。その中でもベガの声だけは、一際目立っていた。


 そして全ての選手を巻き込んだ俺の一撃が闘技場の壁にぶつかった瞬間。会場全体が土煙に覆われる。


「ああっと!!! ジン選手! とんでもない大技を隠し持っていたアアアアアアアアアア! ただ、これはやり過ぎにも見えるぞー! 選手達は生きているのか? これだけが気になります!」


 そうして土煙が晴れる。そこで立っているのは俺とチサだけだった。他の選手達は闘技場の壁に埋め込まれ気絶していた......。と思ったが、ベガだけがその中から抜け出すも満身創痍といった様相だった。


「クハッ。ジンッ......! やってくれるナッ。ゼェ......ゼェッ。まさか私以外全員が一撃で戦闘不能とハッ。」


 ベガはそう呟きながらも辛うじて自身の足で立っていた。そんなベガを無視してチサは俺の元へとやってくる。


「ジン! 流石の妾も危なかったぞ。もう少しで人死にが出るところじゃった。あんな大きいのを打つとはのう。」


 チサが可愛らしく頬を膨らませて抗議してくる。


 俺はそんなチサの頭を撫でながら謝る。


「ごめん、チサ。だけど、チサなら何とかしてくれると思ったから打ったんだ。中途半端な一撃だと、会場の人達が納得しないだろうから。」


 俺の言葉にチサは機嫌を直す。


「まあ妾を信じてくれたのなら......、今回は許すのじゃ。じゃが次からは事前に教えてほしいのじゃ。」


 そんな俺たちを他所に、闘技場では、俺の一撃の餌食となった者のうち、何とか立ち上がったベガを除く六人の生存確認が行われていた。


「今、生存確認が終わった! どうやら瀕死ではあるものの、全員生存だっ! というわけで、今回の闘技大会予選、勝ち残ったのは、1番人気ベガ!、4番人気チサ、そしてまさかのダークホース984番人気ジン!この3名だああああああああ!」


 ウオオオオオオオオオオオオオオ!


「この3名には、1ヶ月後にマキラ・フォー・ラーゲルで行われる闘技大会本戦への出場権が与えられるぞ! 検討を期待する! 以上で闘技大会予選を終了する!」


 さっきまでのブーイングとは裏腹に、俺たちには惜しみない拍手が送られていた。あの一撃を見た後で、俺にブーイングをする者は皆無だった。


 そうして闘技大会予選は終わり、早めに家へと帰った。というのも、チサは俺の斬撃を和らげるのに無理をしたようで、闘技大会予選終了後すぐに俺の背中で眠ってしまったのだ。


 ただ、俺もかなり疲れていた。どうやらあの量の観衆の前で戦うというのは精神的な面で負担が大きかったらしい。



 結局、俺は睡魔には勝てずチサの隣で横になる。


 ちなみに、今回の闘技大会の配当即ちファイトマネーに関しては、闘技大会予選終了後から、明日にかけて計算され、明後日以降に敗退者から順次配られるのだそうだ。


 こうして、闘技大会予選は波乱があったものの、無事に終了したのだった。





というわけで第74話でした!

今話で闘技大会予選が終わったわけですが、ジンのせいで2人分枠が余ってますね......。

この辺を次のお話で書いて行こうかなと思っております。


では!第75話も是非是非お立ち寄り下さいなっ!お待ちしております!


20/12/7

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