第16話 ~不思議なモノ~
これはオイラが務めている会社での出来事
ここは自社ビル……などではなく、ごくありふれた幾つもの会社が出入りしているビルである
要するに、テナントとして間借りしてるだけの借家みたいなものだった
この日のオイラは会社が隣同士でもあった為か、よく話しかけてくる人物と軽い気持ちであいさつする事に始まった
「おはようございます~。」
「あぁ、おはよう!!。今日もいい天気ですねぇ~。」
「そ、ですね!!。」
ここまではごく普通のあいさつだった
だが、この日はいつもと違っていた
それは、いつものように他愛のない日常会話を続けていると……
そいつは突然、おかしな事を口走り始めた
「自分、不思議なものが見えたり聞こえたりするんです。」
「は……?」
突然、何を言っていると思う
それに『うん、多分それは気のせいだ……』そう思うが黙っておく
それこそが円滑な生活を送る為に必要な技術なのだ
なので……とりあえずニコニコと聞いている
「恐らく明日は雨になると思うんです」
(なに言ってる? こいつは……)
だが、顔はニコニコと――
「へぇ~。そうなの?」
「はい。そうなんです」
その言葉を聞いてオイラの頭の中では〝天気なんて予報を見れば一発じゃん!!″なんて思っていたりもする
しかしこの時、オイラは〝あれ?″と思った
だって確か明日の予報では雨など降るなど言っていない
確か、晴れだった筈だ
だから言ってきたのか?
う~ん、よく分からん!!
――次の日――
晴れだった。文句なしの晴れだった
快晴!!
確か奴は前日に次の日雨だと言っていた気がする
しかし外は青々とした空が広がっていた
天気予報あたってんじゃん!!
奴の言っていた事など全く当たってないじゃん!!
雨なんて降ってない
そこでオイラは考えた
考えて、考えて、考え抜いた
そしてオイラは一つの答えへと至た!!
それは――
もしかしたら世界のどこかでは雨が降っているのかも知れない
そういう事だった……
そう思っておくことにしようかな?
だって、何処に降るかなんて言っていなかった気がするから
会社に出社したら途中に奴がいたので様子を窺っていたが特に何も変わった様子は伺えない
いつも通りと言うことは何も問題は無いのかな?
暫くするとまた例の奴に声を掛けられた
今度は鳥のウン子ちゃんでも降ってくるのかな?
そんな警戒をしていると
「あの~、〇〇さん」
「えっ、今度は何?」
「申し訳ございませんが明日貴方に不幸な事が起こるかもしれません」
えっ、こいつは突然何をいってるの?。頭おかしいんじゃないの?
そうは思うがオイラはそんな事は顔には出さずニコニコと答える
「えっ、そうなの?」
「はい」
(『はい。』じゃねぇ~よ。『はい。』じゃ!!)
だが、ここは努めて明るく……
「じゃ、気をつけなきゃね!!」
「そうですね」
次の日――
特に問題は起こりませんでした
警戒するのが馬鹿らしくなるくらいにいつも通りでした
これは何かの嫌がらせか?
まぁ、奴も「かも知れません」と言っていたからなぁ~
これは考えを変えれば「起こらないかもしれません。」と言う言葉も含んでいたのかもしれない
って、んな訳あるか~!!
そんな事を言ったら何でもありだろ!!
しかし、何も無くて何よりだ
別にオイラも不幸に見舞われたい訳じゃない
そして更に日はたち
今日は金曜日、明日は会社が休みだった
ルンルン、ウキウキ、『明日は何しようかなぁ~。』などと思っていると……
奴がいた
会社の外へと出た事を少しばかり後悔する
そして例の奴が話しかけて来る
オイラのウキウキ気分を返して!!
「〇〇さん」
「えっ、今度は何?」
今度はどんな不幸がオイラに降りかかるの?
「はい、確か〇〇さんはよく川へ行くと言っていましたね」
「うん、山や川に行くのが結構好きだよ 良く車や自転車で遊びに出かけている」
「〇〇さん、あなたに水難の相が!!」
「えっ、マジ?」
「はい、マジです!!」
この時、オイラは何故か、何か嫌な予感めいたものを感じていた
多分この気持ちは明日になれば全てが解決するはず
オイラはそんな思いを胸に、その日一日の業務を終えたのであった
次の日、朝起きると確かに問題は起こった
だがそれは――
体の中から水分が抜ける、抜ける……
もう、水分が体からなくなってしまうんじゃないかって位よく出た
これが水難の相か!!。
いや、ただの小便じゃん!!
だったら今飲んでいる茶がものすごく苦い
いや、これはコーヒーだから当たり前か
砂糖やミルクだった入れてない
苦くて当たり前かぁ~
その他に特に問題は無かった
とりあえず朝は家で〝ホケ~″と過ごす
そして、後で落ち着いたら川へでも遊びに行こうか……
この日、色々と言われた気がしたが特に気にせず川へと向かう
だが別段いつもと違う事は起こらなかった
水難? 水難……なんか他にはあったかな?
もしかしたら今日の水道代はいつもより掛かっている、とか……かな?
自覚は無いけど
それとも同姓同名の別人と勘違いでもしたのかな
何事も変な事は起こっていない
オイラはいつでも平常運転
奴は一体何を見て何を聞いているのだろうか
しかし結局オイラの予想した嫌な予感は的中していた
つまりは何も起こらない
平和っていいなぁ~
それにしてもと思う。奴は本当に不思議な奴だ
オイラはあついつに言ってやりたい
「オイラも不思議なモノを見た事があるよ!! それは・・・お前だよ!!」
そう思いながらもオイラは今日の晩飯はどうするかという事に思いを馳せた
そして奴は明日も何事も無かったように過ごすんだろうなぁ~
そんな思いを胸に、オイラはこの日を終えたのであった
皆さんも不思議なモノなんかを見たりした事はありませんでしょうか?
オイラにとってはまさしくコレ
変な奴だった
あと、ネタ尽きた・・・
今回テキトーに書いてみた
作成時間?。
一時間位かな?
見直してから更新かな?
そのうち何か思いつくだろ・・・
けど・・・
よんでる奴いるのか?
コレ?




