第1話。
うっひょー!
クレイジースクール第2部を読んだ君は幸運だね!
僕ちんの書いたラブ&恐怖の小説をよんでゾクゾクして行ってね!
藤咲中学校。
そこは都立中学校のトップに君臨する学校。
この中学校は、まさに文武両道である。
言うまでもなく、
藤咲中学校は頭が良い。
まぁ、俺が受験していた聖ハスカには当然劣るが。
そしてスポーツの方でも最強と言われている。
まず、頭脳の方。
どのぐらい頭が良いのか。
藤咲中学校は都立中高一貫校なので、
中学から高校までは受検なしでいける。
そして、藤咲高校の方では、
なんと毎年夏にテレビで放送される、
“高校生クイズ”という番組で、
ただいま30回連続優勝記録が
続いているのである。
そして文武の武の方。
藤咲中学校は部活の数が多いことでも有名だ。
運動系では、
陸上部、サッカー部、テニス部、
バスケ部、バレー部など、メジャーな部活はもちろん、
少林寺拳法部、水泳部、野球部、
ゴルフ部、体操部、スキー部などなど。
文化部の方では、
茶道部、吹奏楽部、演劇部、華道部、
合唱部の他にも、
クイズ研究会、琴部、写真部、
漫研などなど。
とにかく部活の数が多い。
けれど多いだけじゃなく、
一つ一つの部活の質がすごいのだ。
サッカー部では、歴代W杯優勝者の大半が藤咲中学校卒業者。
バレー部も、バスケ部も、テニス部も、全国レベル。
誰もが憧れの学校だ。
だから、俺、本田 一誠の受検番号が見つかった時は、
全身から空気が抜けたような感覚があった。
そして、俺の隣で人生の崖っぷちに立たされたような顔をしている男と、
自分の受験番号を見つめて
ホッとした笑みを浮かべている、
超絶美少女もいた。
まさかこの女の子が、俺の人生に大きく関係する人だなんて、
ほんの少しも思っていなかった。
**
そして俺は、ひょんな事から、
さっきの美少女が、皐がよく俺に話してくれていた、“紫織ちゃん”だと知る。(詳細はけふまろ様のほうに)
そして俺らは無事に中学校生活第一歩を踏み入れることに成功した。
そしてなんかよくわかんない
天才カルテットの4人で
(俺、紫織、絵糸、冬坂)
ラインを交換することになって、
まぁいろいろあった。
んで、俺は入学した藤咲中学校でなに部に入ったかというと、
あたりまえっていったらあたりまえだけど、『サッカー部』に入った。
やはりW杯優勝者を出しているだけあって、練習が厳しいかわりに、どんどんどんどん強くなって行く感じが、感覚でわかる。
「おい、一誠! パス回せ! 」
「は、はいっ! 」
サッカー部の部長が、怒鳴り上げる。
部長の指示に従う俺。
しばらくはこんな上下関係が続くのか。ま、いいけど。
毎日部活後は汗を流しながら
校内にある自販機でオレンジジュースを買い、グビッとのむ。
それが静かな楽しみだ。
「ふぅ。マジキツイ……。
でも明後日の試合、1年で唯一出してもらえることになったからな。
頑張らねぇとだな」
俺は今日の部活の後、顧問の先生に呼ばれた。
そして、明後日の試合に出ろと言われたのだ。
先生の前では冷静さを保った……はずだ。だけど、先生が何処かに行った瞬間に、「よっしゃああああ! 」
と叫んでしまった。
「あ、本田君。部活終わり? 」
「お、紫織」
俺がオレンジジュースを飲んでいると、隣から紫織の声がした。
そして俺の隣に、美少女(紫織)が立っていた。
「そ。部活終わり。紫織は? 」
俺は紫織から目をそらしながら言う。
「クイズ研究会の帰り」
そうだ。
そういや紫織はクイズ研究会に入ったらしい。
噂では、そこらへんの3年生や高校生よりも、知識量が多いらしい。
相変わらずすげぇな。
成績の方も、知識の方も。
「さっき試合がなんちゃらって言ってたけど、なんかあったの? 」
紫織が俺の視界に無理やり入って来て、俺の顔を覗き込むようにして聞く。
途端に俺の耳が赤くなっていく。
「そ、そう。俺、試合に出ることになったんだ」
紫織は俺の表情と耳を見るなり、
すぐに俺のそばから離れた。
「へぇ。すごいね。
確かその試合って、1年生は出られないんじゃなかったっけ? 」
流石紫織。情報を聞きつけるのが早いのなんのって。
俺は紫織に「まぁ……うん」と曖昧な返事をして、また紫織から目をそらした。
「……じゃあね。また明日」
突然紫織はそういうと、階段の方へ足を向けてしまった。
「あ、ちょっ、まっ……」
「え? 」
紫織が振り向く。
「あ、な、なんでもない。また明日な」
俺は紫織が見えなくなったときに、
紫織が使った階段と違う階段で玄関に向かった。
俺の後ろで、妙に視線を感じたが、
気にしないでそのまま階段を降りた。
「ふーん……」
**
夜の11時。
俺の携帯に着信が入った。
“えいと”からだった。
「おっす。どした」
俺は眠いのをこらえながら電話に出た。絶対無視したら明日無言で怒られるからな。あいつ実はツンデレだし。
「一誠。紫織のこと好きだろ」
俺の脳の働きが一瞬止まる。
心臓も止まったみたいだ。
「は、え、は? 」
俺は絵糸の言ったことが理解できなかった。
俺はこの13年間、津田と有村以外1度だって好きな人を作ったことはなかった。
だから信じられなかった。
「な、なわけねぇじゃん。
笑わせんなよ」
俺は引きつった顔をしながら言う。
「なんで否定するんだ? 俺は見てた。紫織の前で赤くなって、
明らかに恋をしていたお前を」
さっきの妙な視線は絵糸だったのか。
俺は絵糸に言われて、更に否定した。
「だ、だから好きじゃねえって。
ふざけんなよ〜。あんま茶化すな」
「何が茶化すなだよ。
お前、好きなんだr……」
「うるせぇな!
好きじゃねえっつってんだろ!
黙れよ! 絵糸でも許さねえぞ。
嫌なんだよ! 好きってわかったら、
そいつが死んだ時にっ!
有村みたいに……なるだろ……」
俺は心臓の奥の方から伝えたかった言葉を無理やり引っ張り出した。
あの悪夢が再び蘇る。
好きになったら、もし、もし、紫織が仮に死んだ時に、多分俺は立ち直れなくなる。
そうなるのが嫌だった。
「悪い。また今度な」
その絵糸の声とともに、
ツーッ! ツーッ! ツーッ!
という音が聞こえた。
その後、どうやって自分の布団で寝たのかは覚えていない。
けど、間違いなく、
俺は紫織が好きだと知った。




