風呂でバスタ…ブレードでも振り回すつもりですか?
戻って掘削工事して大きな岩を掘り出そうとしたけどカンナが魔法で作ったん…なんでもありだな、既に加工済みとか。え、お前が言うなって。
「わらわたちはお主と一緒には入らぬ。もう少し汗を流してからじゃ」
「ママに同じ」
「あ、オレももう少し鎧に慣れておきたいし…」
「わ、わっちもです」
嫁たちの態度が理不尽なん。一回リッチになったからって腐敗菌とか持っとらんぜよ…カンナに遠慮してるって感じじゃねぇもん。オラと嫁の絆はそんなに薄っぺらいものだったんやろか…鬱だ士農工商。というわけで交渉したけどやっぱりダメだったよ。あいつら話を聞かないからな。イルムですら拒んできたし……なんでやっ!?
別に風呂でしようなんて話はしとらんのに。せっかく作った大量のアヒル人形が無駄になってしもたん。たまには童心に帰ってアヒル人形を浮かべて遊ぼうって思ったのに残念なん。というより既に浮かべとるけどな……え、それが嫌だから逃げたんじゃないかだと。見にくい配慮を醜いアヒルでしたというのに失敬な。
とりあえず、首を絞められて絶命寸前の表情した醜いアヒルの人形たちの中へカンナと一緒に入るん。鴨南蛮が食べられないアイリスへの配慮も兼ねていたというのに…え、醜いの意味が違うって。魔除けも兼ねてるとか言ってくれませんかね………あ、カンナ以外魔性の嫁やん。だからか。
逃げ出した魔の嫁たちにはアヒル抜きの風呂に入ってもらう事にして、まずはカンナとフロンティアなん。フルフロなん、足が無い強化パーツ作る必要あるかしらん?
「問い。マスターは何をお考えですか。このような人払いまで行って……この先の未来に何が待っているとお考えですか?」
「勘の良すぎる嫁は嫌いじゃないん……でも、カンナとイルムには聞く権利があると思うん。こんな世界で生きるために必要なものは諦めと挫折なん。大切な人にルラギッタンディスカーされて失意と絶望したの中で生き続けるのは大変なん……あ、お前たちを殺させるはずないから安心して欲しいん。そんな事したらオラはバスターソードを持たなきゃいかんのん」
何故バスターソードかって。興味ないね、そんな装備って事なん。オラは杖の勇者目指すん。え、タイトルではバスターブレードになってるって…バスタブの間違いとちゃうん?
まあ、そんな事はどーでもようがす。この先の未来に待っているとしたら嫁が増えてイルムが真の嫁となって女神を倒してハッピーエンドで2周目へってとこなん。え、いい加減ゲーム脳やめろって…仕方ないじゃん、ゲーム準拠なんだし。
そもそも、そのハッピーエンドにオラは居ないん。オラは悪くねぇで残忍なのやりまくったから報いは受けるはずなん。つまり、キッシュくんは桐生柳に飲み込まれるんですね…そんな事は無いけどもよ。
「ただ、もしも願いが叶うなら吐息を白いバラには変えずに世界を変えるから期待してて欲しいん。出来れば願いは譲れないのから3つ叶えたいんなー」
勿論、3つのロボットを合体させませんよ。魔法剣士はそんなに要らんのん。ラスボスが助けなきゃいけない人にとかになっても面白味無いん。オラはダークヒーロー派ですねん。
「問い。その叶えたい願いというものはどのようなものでしょうか?」
「うぐぅ…的確な意見なん。でも、それは秘密なん。ただ言えるのはありがちな願い無限とかじゃないんなー。自分と嫁たちと世界の為なんて格好いい事を言ってみるん」
「納得。そうですか、分かりました…」
「でも、保険かけとくんなー。もし、その願いが叶わなかった場合……最悪、全滅してしもた時のお話なん。きっと、カンナなら生き残れるん。その為の鎧なん…だから、頼みたいん。肉体を失っても共に居れるように」
真面目な話をカンナと交わした。内容は言わないでおこう…それは敗北フラグなん。鉄壁の絶壁嫁たちすら敵わないのなら最初からフルスロットルで行くのは決定事項なん……オラ、犬付きだけど犬死にするつもりは無いしぬこ派なん。ぬこ耳最高なん………え、ルーチェって何やねん、車の名前け?
◇
「ご主人、おっぱじめた」
「そんな報告は要らぬのじゃ」
ママとイルムがパパたちの会話を盗み聞きしようとしたけど出来なかったって言ってた。パパがわざとあんな呪いのアイテムをお風呂に浮かべてまで聞かれたくなかった事をカンナにだけ話した……それはちょっと嫉妬の対象。でも、そういう事は前にもあった。だから仕方ない。
パパのお嫁さんとしてカンナは必要な存在だし、カンナが居なければパパは救えなかった。その分、カンナは人間を滅ぼしたけれど……でも、人間が全て正しいって事は無い。わたしはそれを知っている。そもそも、この中に人間と言えるのは誰も居ないわけだから無理に味方する必要なんて無かった。それでも……
「ママ…この世界では悲しい事が多かった」
「…そうじゃの」
一番は勿論パパの事。ママの力とみんなの協力がなければパパは……それに、他の事もある。思い出したのはパパとママの話。それと同じくらい酷い結末を迎えなきゃいけなかった。それでも、全てをパパやカンナの責任と押し付けるのは出来ない。悪い奴は他にも沢山居たし、この世界で生きるつもりは無かった。
でも、女神を倒した後にこんな世界になってしまったらと思うと……
「……それでも、生きてるんだからいいじゃん。あたしだって一度は死んだ。でも、こうやって今生きてる。それがどういう事か分からないってのはここに居ないでしょ?」
「そうじゃの……そういう点で言えばわらわたちは恵まれておる。間違いなくな……」
「うん……」
まだ、解決しなきゃいけない事は沢山ある。女神の事、世界の事、それに……だけどパパたちと一緒なら大丈夫だと思う。だから、女神を倒した後もこんな世界にしちゃいけない。わたしたちにはまだまだ沢山やらなきゃいけない事があるから。
◇
マグロなん。新しい嫁はマグロなん……いや、ミミズじゃねぇよ。まあ、機械がマグロじゃない方が怖いんですけどね。でも、成分分析はやめれ。
それでも、カンナは最高だぜって気分なん。さすがにやり続けてたら嫁たちの乱入がありましたが。可愛がって欲しいなら風呂に入って来れば良かったのに。別に変な呪いとか施してないん。女神の邪魔に合わないよう細工はしましたが。
さて、イルムが参戦して来なかったのは仕方ないとして嫁たちの狂気にも似た行為にそろそろ疑問を抱かざるを得ないキッシュくんです。ツンデレなのかとも思うが、やっぱりイルムが参戦して来なかった事からアレが原因なんじゃないかな。
とりあえず、他の集めて確認せねばならんのん。それは確定事項としてもずく酢に漬け込んだレッタに辛味噌も投入するん。辛味噌もずく酢なんて誰が食べるんだろう…どっちもオイラ苦手なん。
さてさて、悶ブランのツインド○イブの片割れを搭載したレッタにはこれから作る12体の機械人の子守りをさせようと思うん。え、黄金の鎧も居るんじゃないかって…居るのは12の同じ両親から先に生まれた男性の呼び方なん。勝手に溢れてく激情を止められんのんなー。
というわけで、サモン部品なん。後は適当に組むだけなん……名前は誕生石とかからでええんじゃないかな。どうせ出番は無いんじゃないかな。そんな、新しい機械人の為の機械人による機械人だけの世界なんて興味ないんでね。せめて、カンナ並みのハイブリッドさを持たねばならぬ。マグロだけど……マグロだけども。
というわけでパート2、その12の機械人にはアレを組み込もうと思う。勿論、自己増殖と自己再生と自己進化ですん。少なくとも、デビル化はしないと思う。だって、生命体のコアありまへんし。次々と作って辛味噌もずく酢の中にはまってさあ大変って事にしてみた。それでも目覚めんのん……ナズェダ?
月が飛んでるようなん……たそがれキッシュくんです。月でウサギでも捕まえて来たらお仕置きしに代行者くるのかしらん。とりあえず、辛味噌の中に魂入れなきゃいけないん………あ、機械魔法に魂スキルあったんなー。カンナと融合合体したら手に入れたん…地の属性魔法もカンストしたし。目論見通り機械魔法スキルは精神的なものだったん。訳が分からないぜよ。
魂の○フラン入ります…でも、オラはハミ○グ派やねん。何の話をしとるんじゃ…とりあえず、辛味噌もずく酢はL○Lに進化した。後は魂の定着とかやればええんでないかな?
さてさてさてさて…漬物には熟成期間が必要なん。でも、オイラ塩分過剰だから漬物はべったらか福神漬けって決めとるのん。起動までには………推定200年。待てるかっての。どれだけカンナが優秀だったか…………いや、こちらの時間の流れだったら同じくらいなもんか。はて、何か時間の流れを忘れているような気がする。オイラはロリババア以上にジジイになってしもたとか基本的な事ではなくオラ基準で世界の時間が進んだら何かヤバい事が起こるじゃなかったっけ。例えば氷河期が終わるとかさ。まあ、どーでもエーデルワイス。
漬け込み期間200年ですか。これ、このまま地下に転移させてもええかな。もうめんどくさいや、この世界。さっさと次の世界に行って双子嫁を手に入れようず。え、女神の介入があるんじゃないかって……全部壊れた世界にどう介入するんですかね、マジで。次からは通りすがった世界を破壊してから次に行くのも悪くないかもしれんす。
とにかく、嫁たちが起きたら次の世界へ旅立とう。この世界にはもう用は無いん…いや、本当はもっとロボット作りたいんだけど、そんな事したら空から何か落ちてきそうで嫌なん。例えば、巨大な人工物…居住出来るのとかな。まあ、そんなのがあったらぷるぷるしたのが増えそうでええような悪いような…
もしも、宇宙とか空の浮島とかの設定があったら、この世界はどうなるんでしょうね。もしかしたら宇宙からこの世界が浄化とかされるの待ってるのが居るかもしれへん。え、もっと大きなロボット作らないけないん。そんで異世界からやってきた主人公が3年鍛えて過去に飛ぶんやな………めんどくさいからオラはしないべや。
レッタたちをお仕置き部屋…ではなく地下へと送った。次に来た時発掘すれば魂宿ってオラはロー○ンな大臣になれるはずでんねん。いや、ここはファンタジス○ドーか?
まあ、機械仕掛けの神な展開になって双子座が黒幕にならなきゃ構わないのん。
さーて、次の世界のキッシュくんは。
「キッシュです。最近、嫁のツンデレがとても激しく感じる時があるのです。まあ、神魂の欠片の影響なんでしょうけどね……イルムが手に入れた時が心配ですん。次の世界は『元勇者な双子嫁登場』『黒幕はおっさん?』『鎧と銃でいつもの無双』の3本です。え、じゃんけんはしないよ。うふふふふって笑う趣味ないもん、うふふふふ」
虚しいん…とてつもなく虚しいん。少しずつ神魂の欠片による汚染が進んでる気もするん。全部で10あるらしいけど、揃ったら金色のドエムゴンが現れて願いを叶えるだけじゃないかもしれんのん…むしろドエスゴンかもしれん。
どちらにしても、おそらく次は無いだろう。この世界でオラは一度死んだん。復活させてくれる魔王嫁様だって何回も生き返すのは不可能だと思う……まあ、だから命を大切になんてするつもりは無い。オラの命はバーゲンセールで12割引きなん、投げ売られる騒ぎじゃないん。だからこそ、保険は掛けたが掛け捨てもいいところ。嫁たちは死なないわ、オラが守るものなん。それこそ、命を引き換えにして。
ここで歩みを止めて、この世界で生きていくって選択肢もなくはない。嫁たちと聖書ごっこするのも悪くねぇですよ。でも、それが出来ないのは…………嫁を増やしてハーレムを作りたいからなんって事にしとくとしよう。
さて、嫁たちは全員中で休んでるから戦車ごと転移するのであーる。転移した瞬間に銃撃戦が始まりそうなん…対策しとこ。




