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受け継がれるもの、繋ぐもの

というわけで、ヴァンキッシュは神聖な蓮華の力によって悪霊を取り払われ元に戻りました。めでたしめでたし…と起きてきた面々に事情説明したら殴られた。主にリンドウのドラゴンパンチが効いた。マジ死ぬかと思った。



「どうしてお主はそう先走るのじゃっ…お主の強さは認めるが、何かあってからでは遅いのじゃぞっ!」


「パパもイルムも無謀」


「ご主人、褒められた」


「褒めてない」



アイリスとイルムのコントはさておき、何かあってからでは遅いというもののあんなヌメヌメダンジョンに嫁たちを放り込んだ時点で手遅れだったから反省はしない。後悔もしない。


そもそも、ある程度のレベルには達したんだから良いじゃないかと思うわけだ。個人的にはさっさと次行って鎧作りたかったわけだし、嫁たちが冒険している間にパーツ作りまくってたからやる事無くて暇なんだよな。子作りさせてくれんし。


そこは重要だがひとまず置いとく。俺が叱られてる横では俺以上に怒られているタヌ雪が居るからだ。



「わっちは確かに強さを欲しました。でも、霞やつららさんを守れる強さを求めたんです。いつも守られてばかりいたわっちが欲しかったのは誰かを犠牲にする強さじゃなかった…でも、母様を殺めてしまった時点でその資格は無いのかもしれません。だけど、2度はもっと無い。だから、最強なんて要らない…弱いままでもわっちは誰かを守ってみせますっ!」



新妻蓮華たんの説教は怖さが足りない。まあ、怒られている2人はガクブルしとるけど後ろに居るドラゴンリンドウの威を借るキツネ娘って感じである。タヌキ娘の後ろにイルムを配置したら怪獣大戦争っぽくなりそうだな。


まあ、よくよく考えれば最初から計画は破綻していたのだ…先々代までは知らないが、先代の母蓮華にはプレイヤーという魔物を倒す事を生き甲斐にしているクソ野郎共が居たから身内殺しなんて出来たのだ。勿論、そのクソ野郎に俺も含まれるが。


だが、今回は違う…魔王な古女房は魔族を倒す事を是としたが、それがタヌ雪に向く事は無い。アイリスも身内殺しには嫌悪を抱いているし、リンドウだってその辺は割り切れてないはずだ。イルムは…俺がダメと言えば従ってくれるだろうさ。代わりのタヌキは用意しないとだが。


まあ、遺恨を残す事無く解決したのだから構わないんじゃないかな。俺の方に恨めしい睨みを時折見せてはいるが、そんなに殺されたかったのかと。そういう展開なんて望んでないんだよ、こちとら。


とりあえず、蓮華の怒りが収まるまで放置しておこう。今は新婚期でハイテンションなんだよ…その後、倦怠期で白い目を向けてくるんだろうさ。新しい嫁探すべきか、イルムを成長させるべきか…あ、イルムに黒しっぽ与えないとな。



「というわけでイルム、進化だ」



イルムにカラーしっぽを投げ渡し、それを堂々とキャッチするイルム。おや、イルムの様子が…………


おめでとう、イルムは少女に進化した…なんて事はあった。後、服装が陣羽織に変わった。どうゆう仕様ですか、これ?



「ご主人、ノリで進化してみた」


「ノリかい」



不思議生物イルムの謎がまた深まった。期待を裏切らない点においては最高の嫁候補です…まだ体格的に難あるから嫁に出来ないのが残念である。本当に残念である…大切な事だから何度でも言う。鎧を増し増しにしているのも期待の表れであるかもしれない。








更に時間が経過して、改めてボス完全撃退記念焼肉パーティーが開催される事になった…朝からまた肉ですか。俺、朝はシリアルで十分なんですがね…○ロッグ違うよ、シス○ーン派だよ。誰がシスコンやねん、ロリコンやっちゅうに。


というわけで、イルムの次にロリ体型な蓮華が焼いた肉を片っ端から食わせてこようとする。悪意が無い分より悪い…肉よりお前が食いたいと言ったら朝っぱらから寝床へ向かいそうだから言えない。というか、睡眠不足な気がするんですが。淫魔な古女房と交わった覚えは無いん…あ、交わろうとして一昨日は簀巻きにされてた気がするん。野外プレイしないとは…


そんな事より魚が食べたい。次は魚のある世界……じゃなかった気がするん。レーションとか栄養剤とか固形の補助食品だったん。詰んだ…食生活詰んだ。残りの生活謳歌しようと思いますん。



「キッシュ殿、今宵は寝かせませんからお覚悟を」


「さすがに三徹はきついですのん」



新妻という隠しボスが目の前に居るん。回復薬プリーズ…あ、回復魔法使われて搾り取られる未来が見えたん。この新妻、最早最強だったん。他の嫁たち羨ましいって顔で見てる気がするん。来る者拒まずウェルカムですねん。



「キッシュさんキッシュさん」



雪ババアがやってきた。手には酒らしきものを抱えて…樽ですよ、樽。それ投げてくるんか。投げたら雪コングって呼ぶぞコラ。



「何だよ、嫁にしてくれってのは却下だからな。ババアはロリに限るって決めてんだ。「誰がロリババアじゃっ!」…ほら、古女房もババアは1人で良いってさ」



誰が古女房じゃって声が聞こえた気もするが事実ではないか。だが、それ以上のババアなんですよ、この雪女…どうでもええですわ。タヌ雪の上位互換な蓮華が居るから戦力としても不要なんですよ…というか、神魂の欠片無かったら他の世界に行けないわけだし。あ、こいつから奪わないとならぬではないか。



「おい、雪ババア。神魂の欠片を渡せ」


「そのつもりで声を掛けました。ですが、その前に今後の方針をと思いまして。キッシュさんは知らないかもしれませんが…この本の世界は勇者と神魂の欠片を媒介して成り立つものです。それが欠如すると世界は元の形に戻ろうとするんです」



いえ、知っとりますとは言えない。ゲーム通りになっていないわけだからな…そもそもゲーム自体が女神を解き放って世界を戻せってキャッチコピーだったんだし。そういえば、今回は女神の妨害無かったな……あっても困るが、雑魚過ぎて。



「そして、この世界は全ての基盤となるものです…他の7つの世界と天空に残した書物の座の戻る地の縮図なのです。ですから、ここに残る我々は暫く眠りにつきます。また穴が解き放たれないように」


「つららさん、それは…」


「…死ではありません。暫しの別れですよ。いつかこの地に戻る事を考えての事です」



信用ならない笑顔を浮かべる雪ババア…死ではなくとも別れではあるわけだ。まあ、神魂の欠片と橘蓮華という主力を失うわけだから何があるか分からないし仕方ないのかもしれない。屋敷がダンジョンになるよりはマシと思えばではあるが。



「ですが、直ぐにという話にはなりません。準備が出来る数日間お待ちください…今、皆様に旅立たれては守る力はバカタヌキの霞ちゃんだけですから」



バカタヌキと言われたタヌキ娘は肉を食っている。バカめ、その肉はタヌキの肉だ。イルムに言ったら直ぐ取ってきてくれたタヌキの肉だ。共食いだ…このバカだけでも倒しとけばと思えてきた。あ、肉取ってきたのはアイリスにタヌキ蕎麦を食わせるためだからな。キツネうどんはさすがに無理です。釣りキチ魔王が魚釣らないからご褒美無しやねん。俺、世界解放されたら釣りキチになろうと思う。今度こそまともな人魚捕まえてやるんだ。



「了承してくださるのなら神魂の欠片は今お渡ししましょう」


「キッシュ殿、その…」


「別に急いでないから構わないんだけどよ…肉より魚と野菜食わせろ。乳製品とか大豆製品食わせろ」



どうせ氷漬けにしてひんやりしていってねらしいからと野菜は氷室のを出してくれるという確約を得た。大豆製品は何とかなるが乳製品と魚は無理そうらしい…俺、今度転生したら牧場経営して村中の女の子でハーレム作るんだ。ではなく、酪農してチーズ作りまくるんだ。ピザ食いたい…








「これで半分じゃの…」



無事に蓮華への神魂の欠片譲渡を済ませ、わらわたちは入浴を迫られて浴場に居る。キッシュは居らぬが、まあ構わぬじゃろう…あやつが居っては話も出来ぬからな。そのまま襲われてしまうのは確実じゃ。イルムに監視を任せておるから安心ではあるが油断は出来ぬ。



「あの…皆さんにはご迷惑をお掛けしました」



蓮華がそう謝ってくる。まあ、色々迷惑を掛けられた気はするのじゃが言っておるのはキッシュとの事じゃろう。わらわたちとてあんな欲望の塊を放置しておくのは危ないと思っておる…じゃからこそ今宵は不安しかない。しかし、蓮華の心情やあやつの事を考えて我慢しておったのじゃ。わらわたちとて…毒されておるな。



「レン、これからが大変。パパに嫁扱いされたら遠慮無い」


「指輪も貰えたみたいですし…下手なボス戦より疲れますよ」



いつの間にか用意しておった指輪をいつの間にか蓮華の指輪へ嵌めたキッシュの手の早さには呆れるのじゃが、元々増やすつもりであったから仕方ないのじゃな。むしろ、見捨てるような男であったら疑っておった。もっとも、あやつらしくもなく悩んでおったような気もするがの。


仲間を失った悲しみは分からなくはない。立て続けにそれが起こればいくらキッシュとはいえ負担も相当なものじゃろう。なのに今回はその弱さを隠そうとがむしゃらに網やら変な物やらを作り続けておった。こういう時、妻としては何かすべきなのじゃが…あやつの何かはああいう事しかせぬからのぉ…



「レン、パパとする時はしっぽ出してた方が良い」


「は、はい」


「アイリス、何を言っておるのじゃ…」



物思いにふけっておったら、アイリスが蓮華に変な事を吹き込んでおった。リンドウも聞き入らずに止めるのじゃ…



「ママ、そんなだからロリババアって言われる。パパを喜ばせるのは妻の役目」


「むっ…」



アイリスも言うようになったのじゃ。まあ、いつも通り無謀な事をしたとはいえ犠牲を出さなかった結果をもたらした今回ばかりは褒めてやらねばならぬとも思えるが…甘やかすと付け上がるからのぉ…







嫁たちがイルムという監視役を置いてるから風呂場に乱入出来ないでごさるの巻。まあ、きちんと寝床に人数分の布団敷いてるからお楽しみはこれからだ…って打ち切りエンドになりそうなので言わないでおく。


あまりにも暇なのでイルムの生態調査しているわけだ…いや、変な意味ではなくどれだけ変化出来るのかという事だ。ほら、この前ドリルとか使ってたじゃん。どれだけのバリエーションあるのか知りたくなって…



「ご主人、まだやるの?」


「まだだ、もっと熱くなれよっ!」



通常フォームのウサギ・トラ・ライオンのウサトララフォーム(仮称)から色んなフォームが出来るのが発覚した仮面ラ○ダーイルム…いや、バイク作る予定無いけどさ。モグラドリルとか癒しの鹿角とかカオスで1人百獣○隊な獣王イルムに正直呆れとります。ドーシテコーナッタン?


でも、最強はドラゴン・キツネ・トラのドラキラフォームなんです。え、古女房みたいだって。あいつはサキュバスだっつうの。その内、食った順を逆さに出現させれば纏め役の火竜出てきて死んだ奴を炎に出来るんじゃないかな………という事でやった結果がこれだよ。



『キッシュ殿、これは…』



先代ぎぼが炎に乗って具現化した…なんか幸せではない。イルムの体乗っとりしてますし…だからドーシテコーナッタン?

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