勇者の物語…何それ美味しいの?
暇を持て余したアナロベアは舞っていた…ただステップ踏んでいただけなんだがな。勿論、あの動画を参照して…単調過ぎてつまらない。子どもの頃にエンドレスで炭坑節オンリーの盆踊りした時以来の虚しさだ。
いや、最初はそこら辺の出っ歯ネズミをテイムしようと思って雑草編んで鞭を作ったさ…それで叩いたら出っ歯ネズミ真っ二つだよ。申し訳なかったよ。きちんと埋めて弔ったよ…弔った後で蘇生出来る事に気付いたので土の中で蘇生させたら穴掘って逃げ出した。土属性だったんだね、うん。
とりあえず、この世界は俺にテイムさせる気無いと判断した。伝説のモンスターなら俺の鞭にも耐えられるかもしれんが、デブ鳥とかデブ猫とか変な塊とか伝説は美化されるものなのだと痛感する姿だったからな…
だから、俺は手に乗りそうな虎型モンスターを愛でた。他にろくなモンスターが居なかったし。一応、ドラゴンも居るが一番格好良いのがドエムゴンという壊したい事実。土ミミズもドラゴンになるらしいけど、ドラゴンになると再生出来なくなって食用に不向きなんだと。
後、スライムってレアモンスターなんだよな。というより、ゲーム中に居なかったよな。ポケ○ンなら万能変態生物メタ○ンという有能なモンスターが居たような感じでリンドウは生まれたのかしらん?
さて、鞭を使うのは諦めたとはいえモンスターは欲しい。が、炎の鞭なんかで叩いたらどんなモンスターも半分になる。むしろ、ドエムゴンを真っ二つにしたいんだが。
ここで育て屋でもしようかしら………まさか、ミス・ライムがここで牧場やってるのは種の保存目的とかいう不倫なんではないでしょうか。それなら全て納得出来るんやで…とんだ変態仮面夫婦ではないですか。まさか、それでいくとリンドウも中古なんですか…ちょっと絶望した。鬱だ王国滅ぼそう。
「少し話し込みすぎたのじゃ……って、何をしておるのじゃ?」
「パパ、重装備」
アナロベア改め、もんざえ○ン化してやろうと装備してるだけですよ。メタルもんざえ○ンになれば強いんじゃないかな…というか、最初からそれくらいの強度あるんですけどね。
「リンドウが中古だから王国滅ぼそうとしてるのだ(がうがうがうがうがうがうがうがうがうがう)」
おっと、動転して逆になってしまった。というか、いつの間にか嫁たちが出てきていた。放置プレイって意外と苦痛だわ…称号が「ダンシングマー」になる程舞ってたよ、俺は。
「キッシュさん…だから清い体なんですってば…」
おっと、スライム娘も居たの。でも、清いとか言われても説得無いわー…メタ○ンだから膜無いよとかってのと同じだろうよ。むしろ、今時は再生手術とかあるらしいですよ、奥さん。人妻なのに新品なんてのはこれが原因ですわ…
まあ、そんな事はどうでもいいや。保護と言いつつ不倫している母親が悪い。そもそも、ドエムゴンとの子だと決まったわけじゃない。プリン脳はゆ゛る゛ざん゛のがジャスティス。とりあえず、ミスリル製の杖っぽい何かを用意してはいる。愛が真っ赤に燃えますぞ。
「キッシュはまた変な妄想をして暴走しておるようじゃの…惚れた女の事くらい信じてはどうじゃ?」
「……分かった。なら確かめるとしよう。嘘なら王国滅ぼして次に行く(さあ、もげもげタイムだ。昨日もげてないからお気に入りの嫁ちゃん抱いて今夜はお休みだよ)」
「パパ、変態」
「キッシュさんが望むならいつでも…でも、その代わり熊の姿はちょっと…」
「ええい。そんな事よりミス・ライムと話す事があるのではないか。きちんとキッシュの事は話したのじゃ。さっさと物騒な物を片付けて中に入るのじゃ」
そう言いつつも熱い視線を向けてくるチェリア。心配せずとも俺は平等主義だから体調不良でない限り全員ともげますよ。不倫じゃないよ、真実の愛だよ…とか思ってる時点で俺もプリン脳なんだろうか?
というわけで、中に入って着ぐるみ脱いだらすぐに風呂を勧められました。汗臭いのとは話したくないって事ですかい。露天風呂じゃなかったら暴れ暴れ暴れまくれゲッダンですぞ。後、何故か嫁たちは一緒に入ってくれなかった。そういえば髪がしっとりしてたな…またか。背後からニュルニュルと音がする。が、今回は水色だった…ヤバい、人妻に食われる。
「改めまして、こんばんは。キッシュさん…ですよね。炎ウサギと風タイガーを最初に選んだ…」
「お、おぅ…というか、ゲーム時代の事も覚えてるんだな」
チェリアも覚えていたらしいが、その時は1生徒に過ぎなかったわけだが。やはり、自分の子どもを託したわけだから忘れはしないよな。あいつら何処へ行った…見捨てたわけでもなく。スライムよ、千里眼で教えてよ。骸でも構わない。データ抽出して10000年と2000年後でも活躍出来るようにマシン化してやるんだ。
「というわけで、何か知らないか?」
「知りませんねー…後、最初のモンスターの再配布はしていませんから諦めてくださいね」
「まあ、それはな。最初のモンスターよりもお前の娘を貰うけど」
「それは自由意思ですから構いませんよー」
ええんかい。少しは危機感持てや…スライム姿とはいえ混浴してくる時点で無理か。今回はタオル巻いてるからこっちは被害ないぜ。俺の土ミミズはそんなに安くないのさ。
まあ、リンドウの中古疑惑は置いておこう。病気予防しておれば…まあいい。それより先にクリア条件を満たさないとな。
「ところで、ドエムゴンの所には戻るつもり無いのか?」
「ドエムゴンですかー…夫はあれで色々悩んでいるんですよ。女の子たちを助けたいって…気持ちもやってる事も分かるんですけどね。罪滅ぼしなんじゃないかなって…」
「ドエムゴンは存在自体が犯罪だろ」
あいつ、なんだかんだでハーレム作ってる時点で男の敵だ。俺はいいんだよ、選んで作ってるんだし…無差別ハーレム良くない。さて、それはそれとして理解しているのに嫉妬して離れているのはどうなんですかね。うちの嫁は理解しているのに…いや、単なるもげもげタイムに耐え切れないだけとかじゃないはずだ。レベル高過ぎるこの体が悪いんだ。全裸で「シンゴーシンゴー」言って走り回れば俺の1本は満足するんだろうか?
「犯罪だとしても、夫です。悪く言わないでくださいね」
「お、おぅ…でも、だったら一緒に暮らしてやれよ。嫌いってわけじゃないんだろ?」
「…一度体験したんじゃないんですか。夫を討伐する時はいつか来ます。ああ見えて何度も甦りますからね…ドエムゴンなのは癖になってるんですよ。でも、その時に一緒に暮らしていたらどうなるか…分かりますよね?」
まあ、スライムが居たら倒すか捕まえるわな。リンドウもそれだと危ないんだが、人になっている分マシか…だがドエムゴンは滅びぬ、何度でも喜ぶさとはいえ最愛の相手が死ぬのを見るのはな。俺なら殺した奴を襲う…が、ドエムゴンを倒せる相手に勝てるはずがない。もうダメだぁ、おしまいだぁ…となる。結果、この世界はデデーンだな。うん、裏ストーリーは根本的にアウトじゃないか…いや、リンドウ行方不明の時点でこの世界ツンドラ。
「どのみち、バッドエンドだな。バッドエンドプリ○ュアだ。俺はプリン○スサニーが好みだ…くぎゅうだけでも見つけられないか?」
「何が言いたいのか、よく分かりませんよー」
リンドウの体がスライムで出来ているなら髪を伸ばせたり出来るのだろうかという些細な期待を理解出来ないとは…胸は薄くて構わない。俺は長髪が良いのだ。後、くぎゅうだけでも戻ってきてくれたらと思う…さすおには要らん。名前変えられないし…せめてブシドーだろ。あるいはハムの人。押し付けられたんだ。仕方ない…
「とりあえず、討伐の件もなんとかする。罪滅ぼしはどうにか出来る」
「そうなんですかー?」
お前の罪を数えろって事で穴という穴に抜き差ししたら喜ぶさ、ドエムゴンだもの。むしろ生け贄やめてドエムゴンを責めるだけでこの世界安泰じゃね?
ドエムゴン神社とか作って、舐められれば安全に終われるわけだろ。そうしよう…御神体にレプリカの炎の鞭置いて、中古だけど巫女にスライムおいとけば万事解決だ。ついでにコランダムベアで出来なかった合いの子計画を生け贄の娘たちと牧場のモンスターたちとでやれば完璧だ。あたいってばパーペキね。
「何の罪を背負っているか知らんが、償える罪なんて無いんだよ。同じ事をした相手にされない限り償えないのが罪だ…罪が滅びなきゃ身を滅せば済むが死ねないというなら死んだ方がマシな目に遭わせてやればいい」
とりあえず、リンドウ寝取ります。それなら死んだ方がマシだよね。それで足りないなら目の前でもげよう…いや、それは俺が死にたくなりそう。掘られそうな気もしてきたので他の方法考えよう…人妻とはしないぞ。母娘丼は一杯で十分だ。
ところで、ドエムゴンの罪とは何だろうか…って話になるだろ、普通。サラマンダーより早かった事じゃね?
まあ、本人からならまだしも、その奥様はスライムからの又聞きの話なんて信用に値しないし他人の武勇伝を聞くほど俺は暇じゃ無い。後、武勇伝を語る芸人はまだ許せない…1時間も無駄話をアニソン番組で垂れ流した罪は…
という程度の話なんだろうから関係無い俺にはどうでもいい事だよ。それより、食われる前に早く出ないといけない…俺は慰謝料払うような恋愛するつもりは無いんだ。ましてやドエムゴンが何の病気持ってるか分からないのに出来るはずがないではないか。というか、嫁たちは何を考えているのか…俺は駄肉は嫌いなんじゃ。
だが、湯の中で足を掴まれた俺には逃げ道は無かったっ…オバタリアンの話で逆上せる事となるのは回避不可らしい。俺、生まれ変わったら女の子だらけのファミレスでバイトしよう…そんなファミレスあるはずないけど。




