表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/371

クリアしたらしいが何も解決した気がしない件

『八芒星物語集』には2つのストーリー展開があった。ストーリー自体が長いものと短いものの2つだ。学園は長いものに分類され、都市は短いものに分類される…といっても、短いものは都市と探偵ぐらいなものだが。


それはともかく、都市もめでたくクリア出来た。何か変な展開に成り果てたが…過激派の残党はまだ残っている。というわけでボーナスステージとして残党狩りという人前に出れなくなった頭ピカピカガエルの手伝いをしていた。



「力無き者よ、力有る者よ、等しく悪しき者なら滅びろ。我々独立治安部隊、熊の騎士団の刃によってっ!」



見上げた大空が青く澄み切っている反面、俺の後ろに居るボケガエルから借り受けた能力者の面々は濁りきった死んだ魚の目をしていた。リーダー代行がゆるいからか、そうなのか?


アナ○熊改め、アナロベアの着ぐるみを着てお仕事です。というか、警察署まだ解放してなかったのかよと。潰すぜ、超潰すぜ…前世の恨み晴らさずに次へは行けない。仕事しやがれ警察官。


というわけで、投降しないので戦闘も起こさずに炎と氷の反作用でボムりました、建物ごと。十分オーバーキルだったわ、これ…真似るのよくないな。とはいえスキル技乏しいから仕方ないよね…


警察署も木っ端微塵、役所は跡形も無い…もう行政特区作ればいいよね。ニッポンポンだよ…後処理任せて帰ろう。え、刃使ってないって…些細な事だよ。死んだ魚の目をした味方たちが中に居た過激派のメンバーらしき名前を叫んでいる。恋人、親兄弟…知らんがな。投降呼び掛けたのに抵抗するからこんな事になるんだろ。その恋人や親兄弟を自分の手で殺せなかったのがそんなに悔しいんか。そんな奴らばっかか。知らん知らん、はよ帰ろ。






一仕事終えた俺は寄り道して卜部家へと向かった。何だかんだあったが、水乃ちゃんは卜部家に優しく迎えられた…え、脅迫に屈しただけだって。そんな事あるわけないって…自分殺した小娘を優しく抱き締めて泣くようなおっかさんだよ。そこ、俺の殺気に怯えて固まって泣いてただけとか言わない。


とりあえず、真くんにお姉さんが出来ました…1つ上だったんやね、水乃ちゃん。水姉たまらなくねぇ…どうでもいいや、ビッチだもの。でも、本人は新品だとほざいてた。またまたぁ〜


で、真くんは生き残ってビッチ姉まで手に入れた…のは良かったのだが、まだ命の危機は去っていない。幼なじみと後輩と幼女が危機感持って毎日押し掛けてくるようになったらしい。刺されれば良いんじゃないかな。もっとも、その義姉はお義母さんが好きだからベッタリなわけだが…奇妙な多角関係だな。



「た、助けてくださ…」

『バタン』



玄関の扉を開けると真くんが女の子たちから逃れようとしていたので閉めた。しかも、パン1だったわ。帰るか…末永く爆発しろ。もうクリアしてるんだからハーレム作れよ。ついでに義母姉も混ぜろ、寝取れよ。それなんてエロゲって感じで欲望の赴くまま生きていけよ。俺がお前の立場ならそうするわ。もう嫁のところ帰ろう…ここに来る事もあるまい。







というわけで、戻ってきた。今、俺たちは卜部家から出てホテル住まいだ。金はツルピカハゲガエル持ちな…まあ、少しは遠慮してスウィートなんて使わずダブルの部屋を3人で使っている状態だ…嫁たちが小柄で良かったな。



「退屈じゃの…」


「暇…」



食って寝てヤるだけの爛れた生活を繰り返す日々のぐうたら嫁たち…まあ、ヤり過ぎて足腰立たないだけなんですけど。さっさと次の世界に行きたいんだがカップ麺がまだ用意出来てないから行けないんだ。


ちなみに、そんな日々を繰り返す中で無属性と光属性、弓のスキルが上限突破した。後でステータス確認しとこ。



「カップ麺を手に入れたら次は何処へ行くかそろそろ考えないとな…」


「とりあえず、嫁を増やして欲しいのじゃ。体が壊れる」


「パパ、激し過ぎ」



俺の消滅フラグが折れて好きなだけやって良いと言ったくせに理不尽だ。今日もまた好きなだけするつもりだが。夫婦でもげて何が悪い…同意もあるというのに。


とはいえ、新しいハーレム要員は必要かもしれない。護衛とレベル的な面で…ここには嫁となるべき存在は居ないから次の世界だ。とはいえ、また同じ事を繰り返すのは面倒だから1世界1嫁が限度だろう…例外はあるが。で、レベル的な面でというのは問題があるからだ。これから向かう世界の半分は適性レベルが恐ろしく跳ね上がる。最低の大和で40だ…現状レベルがチェリア33、アイリス26らしいからかなり厳しい。一方、適性レベルが存在しない世界もある。牧場とロボだ…牧場は魔物を捕まえて魔物同士で戦わせるし、ロボは鎧を作ってそれを着たり乗ったりして戦うのでレベル的な事は関係無いがスキルが必要になる。それは行った時に改めて説明しよう。



「…とりあえず、牧場に行って仲間を増やすか。仲間の魔物なら別世界に持ち運び出来たし」



ハーピーとか居ませんよ。女体魔物が居たなら積極的に行ってるし…嫁の件は向こうで探そう。そんな好みのキャラ居なかった気がするけど。擬人化魔法とかあれば良いんだ…あ、女体化の方法探すの忘れてた。まあ、ここにあるはずもないか。あったら真くんが女の子になってとかちってるはずだし…



「それはわらわたちの負担減らないという事じゃな…」


「パパの愛が重い」



失礼な嫁たちだ。まあ、あんな奴の事を忘れるためにちょっと激しくし過ぎたのは否定しない。転生だのって発想は元を辿ればあいつのバカバカしい言葉を思い出したからだ。何が「たとえ死んだとしても生まれ変わってりゅーちゃんの所に戻ってくる」だよ…思い出しただけでイライラしてきた。いや、妄言を信じてはいないつもりではあるから忘れよう。



「わらわも愛が重たい奴は知っておるが、キッシュの場合は他にも色々と重いのじゃ…」


「はいはい。とりあえず、今夜は上にして可愛がってやるから心配すんな」


「そういう意味ではないのじゃ…」



顔を赤くして言う事じゃないな。むしろ、そういう意味と肯定しとるがな…いっぱいもげてやるから安心しろって。それに、嫁追加するにしても目当ての候補は魔銃まで出ない。あそこの適性レベルは50だぞ…しかも銃以外の使用制限されるからロボで鎧を手に入れてからじゃないと死ぬ。さすがに復活させてやれるけど嫁が死ぬのなんて見たくない。まあ、腹上死させないよう気をつけます。というか、この2人はこの世界で敵倒してないなと。まあ、人殺しさせたいわけじゃなかったし構わないんだけど、ここで慣れさせとかなきゃいけなかった……よし、サンドバッグを殴ってレベルアップさせよう。いや、あいつの推定レベル25だったからあんまり効果無いか。


とりあえず、アイリスに託したいものがあるとか言ってたし、今日もカップ麺を用意しなかったから明日残りの髪を毟りに行こうと思う。潔く丸ハゲガエルにしてやろう。









という事で翌日、丸ハゲガエルのところにやってきた…というか、同じホテルのスウィートルームなんですがね。部屋替われと言わない俺、優しいだろ?



「さて、約束通りカップ麺を用意してない分の対価として頭の皮膚ごと毟り取ってやるから覚悟しろ」


「か、髪は、髪だけはも、もう…」


「安心しろって、頭蓋骨まで刈り取ってやるから」


「キッシュ、やめるのじゃ。そもそもカップ麺自体が不足しておるらしいのに無理を言ってはならぬのじゃ」



嫁が邪魔をしてきた…抗争やら何やらで非常食が少ないのは知ってるが、お前たちが何時でも何処でも好物を食えるようにと頑張って脅迫しているというのに。それともあれか、俺と同じようように毎晩好物を喰ってるから満足してしまったのか。淫乱ピンク嫁になってしまったのか…それはそれで良い。



「こ、これを差し上げますので髪だけは、髪だけはご慈悲を…」



と、ナ○ヘイガエルが出してきたのはその頭に負けずとも劣らない輝きを放つ弓だった。無駄に眩しいから要らない。



「ゲガエル、お主…『光の弓』を手放すというのか?」


「髪には代えられん…それに、私はもう勇者ではない。魔王を倒すにはこれは必要不可欠…誰かが使うのが妥当であろう」



そう言って、アイリスの前に発光物体を差し出すカッコつけカエル…アイリスは弓を使ってるから使えって事だろう。



「要らない」



ですよねー。アイリスは光の弓を叩き落とした。俺と一緒に作り上げたコンパウンドボウを捨てて有害塗料で塗ってそうな得体の知れない弓を手に取るわけないだろ…だいたい、まずは煮沸消毒してから渡せ。うちの嫁が穢れるわ。



「な、なんと…」


「あー…気持ちは分かるのじゃが、一応受け取るのじゃ。わらわたちの持つ『闇の斧』と同等の性能じゃし、女神を倒すにはその力が必要なのじゃ」



淫乱嫁が話すには、「闇の斧」「光の弓」以外にも「炎の鞭」「水の薙刀」「地の鎧」「風の拳」「雷の銃」「命の珠」なんてものがあるらしい。つまり、嫁の武器にしろって事だな………あれ、4つ程聞き覚えあるのがある。まあ、2つ程はそのまま使用者ごといただくつもりなんですがね。というか、無属性のは無いんだな。


まあ、それを使っても女神を封じるのが精一杯だったんだから雑な最強(笑)の武器防具だな。大和でヒヒイロカネを大量採掘して良いの作ってやろう。



「まあ、チェリアが欲しいというなら仕方なく受け取ってやるか。で、改造して構わんのだろう?」



俺が拾って弦を引いてみるが手入れしてなかったのか相当『バキバキ』…折れた。いや、ダメじゃんこの武器。



「…ゴミだな、これ」


「ゴミならもっと要らない」



ゴミ箱に突っ込んだ。燃えるゴミでいけんだろ。ダメなら燃やす。どうやっても燃やす…手にハゲ油ついてそうだからよく燃えるだろ、絶対。



「「いやいやいやいやいや」」



嫁とカエルが合唱してる。仲良いな、お前ら。浮気するならお前らも燃やすぞ?



「ゴミではないのじゃ。これには大切な思い出とか力とかあるのじゃ」


「光の精霊の加護があるんですよ。直せば使えますから使ってください…というか、加護があるのにどうして壊れるんですか…」



スキルが上限突破してるから簡単に壊れたんでないのと適当に言ってもゴミはゴミだからなぁ…引き取りたくない。というか、誰が直すんだよ…俺が直すならアイリスが使い易いように直すが加護とか言われてもな。これ木製だし、アイリスを弓使いにするつもりないんだけどさ。適当に作り変えるか。とりあえず、アイテムボックスに押し込んどこ…というか、不良品押し付けやがって。チェリアが止めなきゃお前の髪の毛焼いてるところだったぞ。まったく、無駄な時間を過ごしたものだ。


これ以上ここに留まる意味無いし、カップ麺という報酬無いならさっさと次行こう。牧場なら野宿して野外プレイでも大丈夫だろうし…


この夜、俺たちは密かにこの世界を後にする事となった。あ、勿論カエルの頭に細工してやったよ。育毛剤と偽って脱毛剤くれてやった。泣いて喜んでたな…良かった良かった。

《ステータス》

名前 キッシュ

年齢 18

性別 男

種族 人間

髪色 青銀

瞳色 エメラルドグリーン

利き手 右

称号 魔王と勇者の伴侶

《パラメータ》

レベル 94

耐久力 940/940

魔法力 999/999(補正+598)

攻撃力 999(補正+598)

防御力 999(補正+598)

魔攻力 999(補正+598)

魔防力 999(補正+598)

瞬発力 999(補正+598)

《武器スキル》

剣 10/10

斧 99/10(上限突破)

槍 10/10

弓 99/10(上限突破)

拳 10/10

鞭 10/10

銃 10/10

鎧 10/10

《魔法スキル》

炎 10/10

水 10/10

風 10/10

地 10/10

雷 10/10

光 99/10(上限突破)

闇 99/10(上限突破)

命 10/10

無 99/10(上限突破)

《ユニークスキル》

精霊 0 /10

天使 0/10 New

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ