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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
13章 新訳・ロボ編
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地斧の国1・天候分からずとて空高し

転移させられ、気付けば檻の中じゃった。なんでじゃ…



「どうなるんでしょうか、これから…」


「不法入国者は死刑とか言ってたにゃ…」


「大丈夫ですよ。そんな事になった時点でこの国は終わりです」



つららの言う通り、ソールが助けに来るじゃろうな…蹂躙して。あやつの愛は重いからのぉ…



「確かに…ところで、チェリアさんの姿が元に戻ってますけど…」


「ソールが居らぬのに魔力を無駄遣いする必要もあるまい。わらわの本来の姿がこちらなのじゃから、構わぬであろう?」



偽魔王扱いされておるが、こちらの方が楽なのじゃ。



「…チェリアが前の姿じゃないから連行された気がするにゃ。じゃないとソールの関係者がこんな扱いは無いと思うにゃ」


「そんなまさか…あるはずなかろう、おそらく」



試しに変身してみたら、看守が慌てだしてすぐ釈放の手続きされたのじゃ。この猫、意外と鋭いのぉ…







はいはい、分身ではなく多元人格による解説役のソールです。意味分からん。


チェリアを筆頭にマール、ルーチェ、つららという癖のあるメンバーは地斧の国に送りました。ちおの、ちふ…読み方はどうでもええん。斧っ娘ならぬ斧っロリ大魔王がどうにかするやろ。


そんな事より緑枠です。え、斧にもなるソードライフルだけとかあり得んし…ちゃんとコマンド化しますよ。重装備仕様ですん、火器の総合商社ですん。


とりあえず、近距離から撃たれても大丈夫な防御力と機動性重視しつつ、バズーカ、ライフル、ハンドガンを背部に、ミサイルポッドを両足に、荷電粒子砲を両肩に、折りたたみ式のレールカノンを両腕に取り付けて、靴はローラー付きなん。歩く砲台、やりたい放題なん。



「ましたー、重い」


「ちゃんとバーニア増設したるけん待っとけなん。仮組みでわがまま言うななん」


「バーニアで更に重くなる」



わがままなん、ミラーハートなん。逆さまにしてやるん…重力調整なんなー。更にエネルギーはレリアから直接供給にしてやるん。ミサイルポッドは廃止して、荷電粒子砲は右肩に2つ、左肩にレールカノン付属させるん。肩アーマーは箱と接続しておけば手持ちの斧槍以外は軽くなるやろ。


重いなら腰部に脚増設してケンタモードにするん。いや、フライドチキン違う、馬や馬。そういう機構を持つ支星'sシスターズおるんやで。








「誠に申し訳ございませんでした。此度の失態は我々国の上層部の問題です。ですからどうぞ滅亡だけは…」



国の首席大臣という一番偉い人が土下座をしています…不法入国者の対応としては間違っているとは思いませんけれど、相手が魔王のチェリアさんとなれば…


あ、そのチェリアさんが遠い目をして「なんでじゃ…わらわは優しい魔王目指しておったのに、この引かれよう…」って呟いている。優しくても魔王だからだと思います。



「と、とりあえず話が進まないので頭を上げませんか。お互いに自己紹介もしましょう。事情が事情なんですし、誤解もあるはずです。互いに語り合わない限り誤解は解けませんよ?」


「チェリアはただのうどん好きにゃ。うどんとおにぎりで手打ちにゃ」



ルーチェさんは食べたいだけじゃ…まあ、食事は大切ですね。確か、渡されたアイテムバッグに…うどんとおにぎりが大量に入っていた。何だかんだでソールさんはそういうところはしっかりしている。



「席を用意致します。そして、国賓として皆様を迎えましょう。このサジタリアーナ・ライカこと、射手座と午のサーラの名において」






風雲やないし、トルーパー違うん。我らが盾ドロボーなイトーですん。そして、流鏑馬ですん。マッチング率は高いんなー。え、光の弓矢とかは持ってないし、ゴーレムは出ないんな。多分…



「レリア、本体改造して膝からもう一つ足生やす仕様はええと思うん…あるいは逆関節」


「ましたー…そんなゲテモノがお好みですか?」



視線が冷たいん…男のロマンは分かってもらえないものなん。追加装備で無限軌道とかしたいのだが無理やろなー。多脚とかは諦めるん。付属パーツの可変とか考えるん。


そういえば、連中の鎧は召喚出来るけどコンパクトにまとまらないんなー。改修するん。ゼノンである。あるいはダイナである…ダイナゼノン?


まあ、そんな話はさておき…馬な娘って流行らない気するんな。競馬関係者からも別のフレンズにオファーしそうなん。






「はい。ですので、皆様方の中に弓を扱える方が居れば契約して欲しいのですが…」



色々な話をしているうち、話題はサーラさんと契約の話になっていた。少し後に開催されるトーナメントに出場する為に契約相手が欲しいという事で…



「確か、マールが使えたはずじゃの。良い機会じゃ、契約してやるのじゃ」


「えっ、あの…」



チェリアさんからごり押しに近い強要を受けました。理解が追いつきません。



「考えてもみるのじゃ。わらわたち、かつてのキッシュの嫁は鎧を与えられておった…今は使えぬがの。それと同様の事となればソールの印象も良くなる。ましてや、こやつらはキッシュが作った鎧扱いの機械人じゃ。お主とて、1人の女としてソールを慕って付いてきた身…それに前世を思い出さされておるのじゃから特別な地位を得るべきじゃ」



前世…それを得てしまった以上、因縁というものを感じざるを得ない。イフォルマとして、彼を慕っていた事実に、性転換の方法を求めて世界を旅していた彼の思い…


そして何より最近役に立っていないという事実。穀潰し扱いですし…アイテムバッグの中に入っている料理の量が明らかにおかしいわけですし。フライドチキン美味しい。これで確か4羽目…


ともかく、チェリアさんの言う事も間違いじゃない。地位には興味は無いけれど、居場所を見つけないと…



「…分かりました。その契約お受けします」


「はい、ありがとうございます。では後ほど弓の腕前を見せてください。それから乗馬も…あ、乗馬といっても機械仕掛けの馬なので食用馬は居ません、馬刺しはありません」



馬刺しはあまり興味は無いのですが、どうしてそのような言われようされなければならないのでしょうか…



「他の方にも後ほど改めて他の支星'sシスターズを紹介しますので此度の件をご容赦願いたい」


「厄介なものを押し付けられる気しかしないにゃ」


「その時は遠慮なく暴れると良いと思いますよ。この国を滅ぼす勢いで」


「…やはり無かった事にしていただきたい」



厄介なものという事ですよね、それ…と本人に聞けるはずもない状況ですよね、これ。


チェリアさんの方を見るけど、「諦めろ、これがソールと共に生きる事じゃ」とアイコンタクトされた。どこで選択肢を間違えたのでしょうか…後、アイコンタクトでそこまで理解させるのもどうかと…

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