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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
13章 新訳・ロボ編
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天剣の国3・深く澄んだ水鏡のように

シャルロッテ殿とミリル殿はそれぞれ特訓…という名の書類処理は片方居るが、出掛けていった。


この世界では、鎧やロボでないと生活に不便さを求められる。具体的には食事である。その心配はあいつのお節介で事は足りているのだが…



「…聞こう聞こうと思ってたけど、紅蓮はさ…あいつの事どう思ってんの?」


「なんだ、霞…藪から棒に」


「前世とかの記憶戻されて、色々あって、こんなもの渡されて…どこまで信じられるのかって話。もしあいつの言う事が全部本当なら、どうしてこんな事をしてるのか疑問に思わない?」




霞が言いたい事は分からなくもない。だが、考えるだけ無駄なのは前世の記憶からも分かりきっている。前世の記憶では限りなく彼.いや、彼らを信頼していた。が、結果は母を殺し、代替わりして守る事しか出来なかった。そして、あのざまである。それはいい…禍根が無いと言えば嘘であるが。


その中で変わっていたのが彼である。娘に殺されるのは想定済みであった。自ら辿った道であるからこそ…だが、その結末は満足のいくものだった。託せる相手が居たのだから。ましてや、魂となって見守る事も出来た。


だからこそ、許せない事もある。



「あいつはそういう人間だ。何を考えているか分からない…ようで何も考えていない。そのくせ、人には優しく振る舞う。死んだ奴や死にそうな奴を生かすために世界を壊したりな」



酷く歪んだ愛…それは自らも体験した事であるが故に尚の事理解出来ている。まあ、世界なんかより愛する者をとるような愚か者だ。



「本質はただのお人好しの道化だ。敵対しない限りは…いや、敵対したとしても信じられているうちは信じていよう。それに、武器を渡される程信じられているのだぞ。主君とまでは言わずともそれなりに信じてもいいだろう。信じた結果は裏切られるだけなのだし」


「まあ、確かに…過程はどうあれ、少なくとも蓮華を連れ戻してくれたのは事実だし、紅蓮だって生き返らせた。ろくな奴じゃないけど、ロクでもない奴じゃない。か…」






はい、ロクでもないろくでなしなソールです。ロクよりハチが欲しいです。OSが足りない…え、オペレーションシステム違うよ、大きな楓から取れるシロップだよ。メープルシロップともいう。ホットケーキにはシロップかハチミツっしょ。


とりあえず、次はドラゴンなん。3つ首なん、ギドラなん?


普通なら剣やろうけど、ドラゴンはクローなファングのハングだと思うん。つまり、アームさん強化パーツ兼用なん…パクり以上にカオスな装備が生まれそうなん。いつもの事なー。


そういえばカオスなフレンズの紅蓮は記憶戻したけど態度変わらないんな。NPCの時はもう少し可愛げあったのに母属性手にしてバブみじゃなく渋みでたん。え、NPCの時はババアな年齢じゃなかったからだと言うなん。今は完全体ババアだけども。うら若き乙女17歳巫女巫女なんすを返せである。


話を戻そう。ドラゴンハングはソードにもなるん。3つ用意しておくん。三頭龍で三刀流出来ます、外部アーム片手ずつだが一本は大きいので両手持ちである。村の刀だと四刀流可能なん。え、戦国仕様だと…


戦国よりニンニンがええわ。え、豆狸ですか…あいつも態度変わらんよなー。雪ババア含めて3人にも蒟蒻の指輪渡しはしたけど、オラやっぱゲテモノ食いに目覚めたんやろうかとも思う。まあ、たまには奇抜なものも食べないといかんよねと。


そういえば茶髪もあったから名無し仕様も作らねばいかんのー。まあ、それはおいおいなん。とりあえず、赤枠改造やるんなー。というか、レリアいつまでホットケーキ食ってるん。マーガリンオンリーホットケーキは辛いん。






「では、受け入れていただけるのですね」


「ああ。正直まだ完全に信用はしていない…アルコ殿はどう見てもミリル殿を利用しているようにしか見えないからな」



第三の支星'sシスターズ、シュティレッツア・メラルこと牡牛座と丑のシュラ…この国の議長を務めている彼女も契約を望んでいた。



「まあ、アルコですから。それに支星'sシスターズの本分は鎧です。本来ならば代表をはじめとした様々な役職は他の機械人が行うべきなのですが、天の鎧を管理している間はそうもいかないので」



聞けば天の鎧が悪用されれば国を滅ぼしかねない事態になるという話だ。機械人とて千差万別、少なからず悪しき者は居るらしい。その代表的なものがかつての機械人を崇拝する連中である。中には過激なものも居るらしく、六大魔王という連中の復活を目論んでいるものも居るらしい。いつの世にも面倒な奴は居るようだ。



「まあ、この度の大会にて誰かが着用して神に返すというのが決定しております故…それが終われば退任する目処も立つでしょう。その後の事など知りません。この国も世界も、あくまで創造主が望んだ再興を実現する手段です。十二分に達成された今となってはお役御免したいので」


「お役御免か…」



まあ、その言い草に少しだけ共感が持てたのは事実だ。こいつとはうまくやっていけるだろう。






「ましたー、この剣重い」


「そんなわがまま言うななん。この後逆転白枠では大剣2つ仕様なん。そこしか可変大剣入れるところないとか名折れなん。鍛えろ」


「鎧に鍛えて強くなる筋肉なんて無い」



わがままなん、筋肉体操否定しやがったん。ルラギル筋肉無いとかどうなん…


そういえば、大剣持ちで振り回される支星'sシスターズ居たんなー。ナンバー12のシュラでんねん。え、山羊座違うよ。乳牛による胸部装甲重装備目指したのに、そんなに重装備にならなくて赤いもの見たら突進する闘牛系になったんや。牛の種類間違えた。牡牛なだけに。


モチーフは牛丼さん違うよ、ヘル◯ヴィー何とかだよ。だから大剣持ちやねん。角が折れないように強度高めるの疲れたわー。最後までへっぽこなのしか作れんかったのは辛いん。


キボウノハナー…え、植樹したいって。サトウカエデでお願いしますん。というか、いつまでハナザーさんのコールそれなん?







「…武器を変えたらどうだ?」



契約後、特訓という名の確認作業をする事になり訓練場にて体を動かす事になったのだが…



「議長の仕事が長かったので体が鈍っているだけです。すぐに慣れますので暫くお付き合いください」




そうは言うが、武器であるバスターソードに振り回されるようでは根本的にダメなのではないだろうか。しかも、それで突進をしようとするものだから目も当てられない。


戦いの基礎を教えなければならないようだ。というより、悪用される可能性云々言っていたわりにその実用的対策がなされていないのはいかがなものなのか。


まだ自分で戦った方がよく動けそうだ。結局荷物を背負わされただけではないか…本当にロクなのが居ない、あいつの縁者というのは。


いい暇潰しとして考えておこうか…と割り切るしか救いようが無い。まったく…

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