それは黄道ではないもの。王道な邪道です
穴掘りするのは疲れるん。でも、そこにお宝があるならと掘り進むん。けど、その手のゲームは苦手なんなー。ボーリング機器を召喚すれば良かった。
そんなこんなで掘削から半日でかつての死地にやってきました。天井突き抜けて落ちた。ダメージ無くても落下によるタマヒュンはした。精神的ダメージ軽減魔法を作るべきである。
で、辿り着いたのは怪しいお店だった。てか、カンナもレッタも居ないのである。
「いらはい」
「スコップどろぼーしたいからちょっと向こう向いてて欲しいんなー」
「そんなのより、もっと良いものがある」
白マント仮面コスってどの世界でも流行ってるんなー。というか同一人物のような気がするん。魔改造された睡蓮出してきたし…それともう一体。見知らぬロボですん。
「どちらか一体を雷の欠片と交換で進呈。今ならクワガタかカブトの角パーツ付き」
「殺してでも奪い取るって選択肢もあるんよ?」
「あいにく、アイスソードは品切れ」
代わりにアイスキャンディーくれたん。仕方ない、雷の欠片で妥協しよう。渡したら半分に割ってしもた…で、睡蓮に装備しておいた命の欠片も半分にされとった。それを半分ずつくっつけて、こねこねしてるん。
まあ、命の欠片なんて危なそうなネーミングだし使えそうなヒロイン候補は死んだビッチーノだけだったからええんやけど。ちなみに、闇の欠片はエスカリボルゲインに実装不可だった。雪ババアは強化しなくても狂化済みやけんええわ。
ちなみに、角パーツは遠慮しておいたん。既に鬼クソトメが居ますので。ヘラクルなカブトでも作ったらええんでないかと言ったら睡蓮が強化された。既にロボキツネ耳は撤去済みであるのでネーミングも変えるらしい。つまり、睡蓮は選ばせてくれない模様である。ついでにズドンと出来る金槌も進呈しよう。
睡蓮がパワーアップするのはええんやけど、もう一方のロボ娘が問題ですん。オラ12体しか作った記憶ないんだ…あ、アニメ版ですね。勝手に溢れたんですね。むしろ手元に置いとかないと危険な気するん。
というわけで、商品説明を受けましたん。蛇遣い座と鼬の合体コンセプトらしいん。13番目の動物はカエル説もあるんですが…まあ、水属性増えても困るからええけど。イタチっすか…つい最近イタチ系妖怪を天に帰したんですけど、それの再利用ですか?
違うと白マント店員が言ったが目を逸らされた気もする。仮面だから見えんけど。まあ、正式な名前がアストレイ・リチアですん…背中に変形する大剣とか装備させるんなー。金赤青緑紫黒白…髪の色が変わる機能もあるみたいです。マジ邪道ロボ、キッシュの意向を余すところなく使っとるわ。間違いなく蒟蒻である。
「出来た。はい」
「ふむふむ…鑑定結果は『雷命のコア』になっとん。やるなお主」
「えっへん」
無い胸を張る白マント。いや、マントで性別すら分からんけど。で、白マントは睡蓮ヘラクル装備式にコアを装着する。
「起動せよ、睡蓮改め…『リコリス・ラジアータ』」
「応、リコリス・ラジアータ起動します」
彼岸花の学名にしやがったん。まあ、狐花って別名もあるからええねんなー。睡蓮って花言葉に滅亡ってあるなら嫌うのも仕方ないん。
紺色の髪が白に変わったん。九尾はスカートファ◯ネル化して腰周り回っとるん。正直、レッタよりは強そうである。そりゃ、ザ◯ヲよりハイ◯ューの方が強いわな。レッタ強化計画企てよう。つまりデンド◻︎ビウムである。まあ、レッタもカンナもここに居ないんですけどねー。本当、どこ行ったん?
「さあ、そっちもレリアの起動を」
「了解なん。目覚めよ、新たなる蒟蒻の使徒。共に邪道を目指そうぞ、起動…『レリア』」
「……マイスター、起動には接吻などによる遺伝子情報提供が必要です。同期の際にそのようなプログラムが施されていると確認しました」
「情報提供乙なん、でもリコリスのマイスターはそこの白マントなん」
「了解しました。サブマイスターにV…《機密事項》に抵触。再起動…サブマイスターに白マントを登録しました」
なんか、再起動したけど知らん。遺伝子情報提供は指先切って血を…切れる攻撃力のもんが無いので髪食わせるん。毛根も硬いから抜けへん……涙出てきたのでそれでええわ。硬すぎるオラの体の構造に泣くとは思わなんだ。毛は抜けないけど痛いんなー。
「ロストナンバー13、アストレイ・リチア…レリア起動します。起動により起動情報を上位者に報告。遺伝子情報一致により伝言を再生…『天と地と雷を揃えし時に再び会いましょう』」
「何のこっちゃ」
「多分、これだと思う」
白マントが差し出してきたビラ…『100年に一度の記念大会、今回は各国に祀られている天、地、雷の鎧を各国優勝者が使用しての特別戦開催。果たして創世の女神が微笑むのは誰か』と書いてあった。あれ、剣と斧と槍の国やないんけ…天剣と地斧と雷槍の国やんけ。ニアピンですん。
天、地、雷といえばご存知カンナの橙将軍鎧『鳳梨』を構成する鎧である。そこ、ペンで刺そうとするな。グリッ◯ビームかますぞ。というか、完全にカンナがパソコンの中とかに居そうな展開である。レッタも新武装とかやって2人はグ◯ッドごっこしてそうである。3つの鎧でロボ作ったり、ドラゴン系のロボ作ったりせなあかんやろな。レッタの方向性決まったわ。
「白マントも出るん?」
「面白そうであれば。せっかくリコリスが完成したのですから楽しまないと」
「つまり、敵って事なんなー。ライバルは多い方が良か。オラはレリアと参加してやるん」
あの白濁女王をフルボッコにする為ならライバルも巻き込んでやる方がええん。つまり、リコリスはグリッ◯ナイトポジやな。今度スペシャルドッグ買ったるん。うぇっへっへっへ…とりあえず、地鶏の照り焼きバーガーを与えときました。ウインナーには羊が必要なのに数足りんねん。繁殖せねば腸詰め出来ねぇ…羊毛も必要やし、大変だが妖怪娘たちに丸投げしとくん。
で、白マントは地鶏の照り焼きバーガー以外にもパスタを所望したので沢山渡しておいた。冷凍保存しておいたのだ。移動販売時の余り物ともいう…対価は多量のヒヒイロカネインゴットだった。win-winである。
そして、白マントとリコリスは転移魔法で帰って行った。連れが腹減らして待ってるそうな。連れの分も渡しておいた。在庫処分である。あ、八天の首輪の事忘れてた。まあ、次会った時でええねん。
って事でレリアの武装開発である。エネルギー吸収武装とか外部腕武装とか三龍剣武装とか無線誘導剣武装とか重火器武装とか獣化武装とか遠近両用武装とか双大剣武装とか…かなり時間掛かるんなー。死なんようにデスマするんなー。
◇
「ただいま。これお土産」
白マントたちは拠点に戻ってきた。手にした大量の食べ物をテーブルにぶちまけた。
「また勝手に動いたのか…」
「あなたは時を待ち過ぎる。前の世界での敵の弱体化の件はあなたが勝手に動いた結果…本来ならば黄竜を倒した際に敵対する予定だった。あなたが咎める立場にはない」
黒マントの説教は白マントの責めによって防がれた。その様子を横目にリコリスは解凍作業を行なっている。卵は勝手に転がっているようである。孵化の日は近い。