数多の星に願いを込めた結果、落つる星
新訳・八芒星物語集
第五章『鋼のハイマ』
つまり、止まるんじゃねぇぞである。キボウノハナー…え、トイレの肥えは使うななん。寄生虫怖いし、そんな趣味や性癖無いし。ハナザーさんの堆肥計画は遠慮させました。
かつて、バカな連中が6つの国を作り戦いを繰り広げた地…それより歴史は下り、今は3つに国が再編されてしもたん。
それぞれを束ねるのは4人ずつに分かたれた機械人…キッシュの麩の遺産である。スカスカやねん。え、腹黒モンブランとかは潰えたやん。未だ目覚めぬ鎧に使わろたのだから出番なぞ無い。
んで、三◯志である。どんなのか知らんけど…オラは公明に行こうと思うん。政党やないで、名ばかりでも無いんやで。で、三国◯ってどんな話なん…今ですしか知らん。
まあ、そんな物騒な世界ではなくて、ここはあくまでも平和な話である。多分…要はガン◯ムファイトである。またかよ…
各国の代表4人ずつと特別参加枠の計16チームでの戦いをするだけである。まあ、実質各国の代表は麩の遺産である機械新種妹系、通称・支星’sの出来レースである。残り4枠は噛ませである。
さて、ここでオラたちの行動指針である。つまりは攻略計画なん。国の代表になるには各国の支星’sを倒してがベターだが難しいのは間違いない。が、それを狙うのも一興。
もう一つは噛ませ枠からの参加である。歯医者復活ともいう。定期的に歯石取りに行けなのん。フッ素塗れなのん。芸能人じゃないから歯に命掛けないとか言うなし。
せっかくの大所帯である。三国に分配して戦うのもええし、噛ませ枠を狙うのも一興。どちらにしてもオラにはカンナという嫁とレッタという蒟蒻を編入するために探さねばならないのだ。むしろ、命題である。というか、あいつら記憶失ってたら初期化されまくってる影響で再起動出来るのオラだけだと思うん。
「というわけで、ここからは別行動が望ましいんなー」
「いきなり何を言うておる。きちんと説明せぬか」
ロリ大魔王がめんどくさい。問題はこのチラシである…回し読ませるん。が、理解するのは嫁だけである。今回の出来レースたる派遣…ではなく覇権を狙う大会は記念大会としてとある副賞が用意されているのである。
地の鎧とかじゃありません。あれです、嫁たちがノリで手にしたあばたぁ鎧と一緒に置いてあった墓標の鎧「鬼灯」である。中にはアレがミンチより酷い状態で入ってます。というか、アイリス曰く他のミンチも詰め込んで合挽き状態らしいです。不要部品詰め込んだ記憶は無いのだが…ゴミ溜めになってたか。
そんなゴミ溜めが欲しいとは思わないが、悪用されれば厄介なのである。あの白濁女王復活とか厄介極まりないんなー。
「ふむ…ろくな展開にはならんのぉ…」
「アレの復活とか笑えない」
「面倒ですよね。ましてや、こちらは鎧がきちんと使えませんし」
「ソールさん、まさか欲しいとかじゃ…」
「あんなの要らん。人生の汚点なん」
もう少しまともに再改造するのならまだしも…そもそもコア無いんなー。どこぞで調達する必要あるん…というか、蒟蒻たちの鎧もなん。量産簡易型とかあるやろか。ダガー的な。それはおいおいなんとかするん、おいおい。
とりあえず、チェリア、アイリス、リンドウ、スズランの主導で三国介入してもらうん。敵は厄介極まりないん。でも、そこに立ち向かうのがヒロイックサーガなん。オラには全然興味ないやつですわ。だって、村人ですもの。
で、その決め方はありがちなくじ引きという…やっすいヒロイックである。まあ、そうでもしないと厨二チームとチリメン丼屋チームが団体行動するから仕方ないんなー。
で、適当なくじの結果こうなりやがりました。
アイリスチーム
シャルロッテ、ミリル、紅蓮、霞
チェリアチーム
マール、ルーチェ、つらら
リンドウ・スズランチーム
イリス、蓮華、天華
とてつもなくバランスが悪い。こんなチームで大丈夫かである…仕方ないん。
「で、お主はどうするのじゃ…まさかまた骨になるつもりではあるまいな。分かっておるのか、死んでしもうた影響でお主が歪んでしまった事を…」
「失敬な、死んでまともに復活とかするわけなかろうもん。それに、オラは砂漠を耕して森にした仲間を回収しに行くだけなん。で、飛ばされた過去でLOLIって入力するのん」
「ソール、そのコードじゃ救えない」
知っとるのん。実際救えなかったからこそ今があるんなー。もし、救えてた展開だったらこんな面倒な繰り返ししてないん。二周目のエンディング分岐全て見るのは時間かかったんなー。はて、この本にエンディング分岐あったかしら?
さて。万が一の事を考えて速攻魔法も発動っす。『愛しき者たちへの揺り籠』を使用…この効果によって対象者の防御力は使用者の防御力と同等になる。更にこの効果は対象者の任意の相手にも適用されるというチートである。過保護なだけなん。
向かう三国もついでにくじ引きなん。さすがに嫁たちは攻撃しないように作ったから大丈夫だと思うん。ダメならお仕置きというリセットだ。
まあ、もし蒟蒻たちが望むならこの地を安住の地としたりしても構わない気もするんなー。とりあえず、今回のラスボスは鬼灯であるからしてフリーダムにしとけばええん。何なら宇宙から巨大な杭で貫けば終わりなん。キボウノハナー…肥溜めに鬼灯は使いません。また却下なん。葉奈ちゃん怒ったら二倍の速度で赤くなりそうだが、これは譲れんのんなー。
というわけでそれぞれ行く先が決まったんな。アイリスチームは北から東に位置する国・剣国エクサスエッジ、チェリアチームは北から西に位置する国・斧国アクスグランデ、リンドウ・スズランチームは南方に広がる国・槍国ボルグレンカ…と仮に名前付けてみた。正式名称なんて知らん。
嫁たちは死ぬな死ぬなとうるさいので麺類含めた沢山のご飯与えて黙らせた。ほどほどに腹一杯のところを睡眠魔法と転移魔法を速攻で使って追っ払った。でないと穴掘り出来ないんやもん。
どうせ、このパターンはカンナとレッタは埋まってる展開なん。で、掘り起こして起動させるパターンなん…髭とか生えてたらどないしょ。蝶の羽までなら可愛らしいものである。嫁が神殿で寝てると誰が決めたんだーである。
というか、オラが考えたストーリーではカンナとレッタは出さなかったん。何故かって…前作主人公が出しゃばったら話滅茶苦茶になるからや。具体的にはカンナが焼け野原ひろしにするからや。あのアイアンウーマンぱねぇの。
◇
「これでいい」
そこは地下深くにあるかつてキッシュが一度死んだ場所、中枢管制室である。そこに白マントは改造を施した睡蓮を置く。その隣には別のロボが機能を停止していた。
13番目の支星's、蛇遣い座とイタチをモチーフに作られた蛇鼬のアストレイ・リチア…通称ストレリチア、愛称レリアである。
ソールが持つ属性の欠片さえあればどうにでもなると踏んでいる白マント。既に命の欠片は睡蓮に組み込まれているので、これを分割し雷の欠片も分割すればコアとして機能するという推論を立てているのだ。
そして、しばらくして天井からソールがやってきた。