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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
11章 新訳・牧場編
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相対せしもの、その名は…その名は…その名は…

とりあえず、魚は確保した。これで移動回転寿司屋が出来るぜ。ツナマヨは希少やけども…サーモン関係は腐るほどあります。とりあえず、小麦も余り気味なので、今日はサーモンのクリームパスタ屋でもしますん。まだ旅立たないのだ、調味料の確保も大切なん。後、フグの調理免許代も稼ぐ必要あるん。解毒魔法とか以前の問題なん。


というわけで、港町の見晴らしの良い場所でパスタ屋やってます。ちなみに、嫁や蒟蒻者たちは気に入った魔物を1匹までならテイムしてきて良いと言ったら出掛けた。きっと何もテイム出来ずに帰ってくるだろう…鞭持って行ってない無知な奴らなん。


まあ、次はわふーなので着替えとか必要なん。つまり、高く飛ぶんな。金が…買い物とかにも行ってるだろうし、チェリアとアイリスとリンドウはペット探してるん…リグナたちはいないと思うんだがな。オラも気持ち分かるから何も言うまい。



「パスタ大盛り3人前」


「はいよ、大盛り3人前ね…お客さん1人なら大皿仕様でもええん?」


「構わない」



白いマントの変な仮面客が来たんなー。まあ、変な店主のお店だから容姿でお断りは無いん。大皿だからちょいとサービスしていくら乗せもしたるんなー。洗い物が多い分、食器使い捨てじゃないのは効率悪いん。だが、紙皿とかで食うパスタなんて味気ないんなー。



「店主、こちらも1人前だ」


「はいはいなん。座って待ってけれ」



今度は黒マントの変な仮面客なんなー。あれか、仮面コスプレパーティーでも近くで開催されてんのか…オラも仮面を被ってパーティー行って辛味噌でも食べたいんなー。明日は辛味噌ラーメン屋をしよう。


黒マントの客は白マントの客と同じテーブルに座る。あ、痛いコスプレ同士仲良くしてるだけですのん。残念そうなんでおっちゃんいくらサービスしておきますねーなん。はて、黒と白のマント…何処かで見たような気がしたと思ったら、葬式の鯨幕なんですな。あ、もしかして葬式帰りかもしれんので塩もサービスしとくんなー。


塩辛くなったのは言うまでもない。作り直して遅れた分倍量で出したった。それを平らげた白マント…いったい何曽根なんだ?







マントの客は帰った。それから沢山の客が来た…栄光騎士団とかいう金にもならない迷惑客である。むしろ査察とか立ち入り調査である。



「貴様の仲間は俺たちが確保している。逆らえばどうなるか分かってるんなー?」


「ひ、卑怯だぞっ!」



サーモンのクリームパスタの塩辛くなったのを拾い食いしたのはお前らが先なん。きちんと許可証を提示しろなんて腑抜けた事を言ったから口の中へダストシュートしたんな。そのまま塩分中毒で倒れやがっただけなん。食中毒出した店みたいにされて迷惑なのはこっちである。


美味しいものを作るのに許可なぞ要らん。ましてや、やなっさんの世界ならともかく、この手の異世界は営業許可証とか雑で曖昧なのが一般的なん。異世界人がマヨネーズ作って衛生管理雑なまま販売したり、味噌や醤油なんて発酵食品の検査もせずに食わせたりするのは定番なん。それを衛生管理がどうとか防火管理がどうとか言われても納得出来るかいですん。


こちとら、都市でも無許可営業していた強者ですぞ。権力が怖くて飯提供出来るかである。食中毒は怖いけど。


こうして、膠着状態の後…客が来ないという事に気付いたワイは営業妨害における正当防衛を発動して僕イケメンな騎士団を排除した。不倫は良くないが二股とかは相手に知られているなら構わないのがハーレムクォリティー。どうでもええけど。







「結局、良いのは居ませんでしたわ」


「負け惜しみ乙なん」


「負け惜しみではありませんわ」



結局、誰も魔物をテイムして来なかったという結果である。仕方ないね、何でも食えるスライムとか食い散らかすドラゴン以上のレア魔物はなかなか居ない…はずなん。石とか時間帯とか場所とか仲良し度で進化先が変わる犬っぽい魔物とか居ないからな、この世界……なんかフラグ立った?


まあ、そんなに犬耳好きでないから構わないんです。狼耳ならヤバかった…あれ、そんな嫁が居たような。ペット嫁枠はかなり多いみたいです。



「お父様はペットを欲しているとの事なので、これを…」



イリスが首輪を差し出してきた。好きな嫁か蒟蒻者に装着してペットプレイしろとのお達しなん。ヤバい、こいつの思考完全にヤバいよ。今日の一番の敵は身内だった。というかペット欲しがってるの何で知ってるんや…リンドウにイルムの話したからか。


ちょいとイリスとは膝詰めで話し合う必要があるん。ペットとはプレイではないん。信頼関係という名の躾と芸を叩き込んでいくのが真髄であり、そのキャラを活かして動画投稿やペットアイドルとして人気や報酬を飼い主に献上させるのが最高の関係なん。え、違うとか言うな。CM起用されたら報酬莫大だったり野良でも駅長にして集客数上げたりしてるのよくあるパターンだろうが。







というわけで、閉店後に辛味噌ラーメンの仕込みをしつつイリスと話し合う。チェリアとアイリスがナズェミテルンディスが、気にしない。隠れる気あるならもう少し壁とくっ付いてるべきである。



「お望みならば、イリスシリーズの中からペットを紹介しますが。世界が戻った後に…それとも、このイリスが首輪をしてペットとなりましょうか?」


「フの字とかペットにされたら間違いなく虐待懸案に発展するん。蹴り倒してジャイアントスイングかまして熱湯風呂にダイブさせるまでは見える」


「まあ、大半がウザキャラですので。例外はあくまでも少数…具体的に言ってしまうと思春期に父親を毛嫌いするようになる娘そのものです」



まあ、それはある種の本能らしいですので。近親交配防ぐ為の…あ、オラの周りにそんなに可愛いはずがない実妹とかは居なかった。義妹は居たけど…


そういう点では本能的にフの字もオラを父親とか思ってるなんて考えたくもない。結亜ちゃんくらいなら許容範囲内なん。誰がペドか。



「ですが、中には父親に対する好意以上を抱く特殊個体も存在します。それこそワタシ以上に…」


「さいですか。ヤンデレは遠慮したいです」



父親に父性以上のものを求めるのはその手のゲームとかだけにしてください…とか言っても無理か。アイリスは今世ではパパと呼んでくれないが、それは構わなす。


まあ、そんなに父親らしい事など何もしてないのだから無条件で好意寄せられてもねぇ…あ、目の前に居るわ。義理の娘は強烈です…まだ他に居るみたいだけど。



「とりあえず、改めてこの首輪を進呈します。この八天の首輪を」



義理の娘が持っていたのはご存知の八天シリーズでした。え、そこはせめて兜とかじゃないん?


まあ、オラでさえ八天シリーズの事など忘れてたというのに律儀な娘っ子である。というか、首輪なんてどうやって使うんだと…アイテムボックス内の牧場ででも使えないと思う。リンドウやスズランにも必要ないし、まあ、可愛い魔物娘が出たらマスターなボール的に使うとしよう。まあ、そんなくぎゅうなイルムキャラがほいほい出はしないんですがね。


後、ラーメン好きに辛味噌ラーメン屋の夢は破壊された。試食がいつの間にやら実食になっていたのだ。ちゃっかり麺類な親類も加わって辛味噌うどんや辛味噌そばを注文してきたので用意したスープはゼロよである。もう夜逃げして次の世界行ってもいいよね。

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