ジムは量産するもの、そしてdieジェストするもの
ジャパなんとかが来て数日後…までの間にゴーレムと大狼もやってきた。ジムリーダーを連れて。で、なんか変な欠片をくれたわけです。何に使うのかは分からないが、別に悪のジムリーダーではなかったのでバトルをしたら帰っていった。おっさんには用無いからな…上客にはなってくれたが。ドネルケバブとカレーはよく売れた。
で、時折かの栄光騎士団も襲ってくるのだが撃退しつつ湖目指してゆっくり移動する日々である。チェリアたちもジムリーダーを半分は倒したらしい。仲間にはなってくれなかったとアイリスが残念がっていたが、ババアとオバさんと喪女デブスは要らん。ジムリーダーの高齢化が顕著である。後継者問題とかあるみたいだがね。
まあ、そんな事はさておき…前世以外の記憶を手に入れて頑張り出したマール、トラだトラになるんだルーチェ、青色発光スズランの影に隠れているのがご存知ミリルである。健気に接客やコアドラゴの汚食事を頑張っているのだ。さすがに放置はしていないが、何かしてやりたいとも思うのである。
とはいえ、ルーチェと違った意味で前世を戻すつもりは無い。ただでさえ豚ムットに辟易させられていたのに、前世が豚な上にシスコン豚専に追い掛け回されていたなどと知ったら発狂してもおかしくないだろう?
当初の予定ではミリルは完全なる非攻略対象であったのだ。ただの健気な領主令嬢…後、オーク豚ムットの義妹で結ばれるはずだった。が、そこはウィローの記憶である。さすがに野豚と美少女とか逆転してもミリル破滅ルート待った無しは哀れであると。で、あの結果であるが惚れられるのは予想外だったわけですよ。
「というわけだから、今日は焼きそば屋なん」
「はい、今日も頑張ります」
何気に地道に好感度稼ぐタイプである。都市では領主代行の力を発揮しすぎたが、元を正せばオラの為間接的に役立ちたいと思っての事なんてのは理解している。うどん屋も今もどんぶり勘定だし経理とか必要ないねん。え、ちゃんと店員としての給料は出してますがな。税金とかの納める先知らんけど。
正直なところ、今の立ち位置としては可愛い妹分であり唯一の光属性の仲間である。アイリスはハゲガエルから継承したとはいえ無属性の方が強いし、件のルラギッタンは病み属性である。決して光属性ではない。能天気という意味では光っていたが。
「ソール様、焼きそば3つオーダーです」
「ほいほい」
そんな事はさておき、そろそろまたジムリーダーが来そうなタイミングである。虎はルーチェが、ゴーレムはスズランが、狼はマールがテイマーとして戦ったので、次はミリルなのです。蛇が来たらそこで強化終了なのです。さっさと進化させてチェリアたちに合流した方が効率的なん。むしろ、このままドエムゴンだけ作ってミニプライムは仲間にしとけばええと思い始めたマイレボ。
と言ったらチェリアたちに怒られるのは目に見えているし、サプライズするん。栄光騎士団の事は放置である。興味ないし。
とりあえず、看板娘のミリルを見て癒されつつ焼きそば作るん。ロリいのは正義ですん…やっぱイルム成分が足りない。哀愁というか、思い出したというか…いかんいかん、気付いたらミリルの頭を撫でていたりする事案が発生する頻度が高いんです、最近。
客のおっさんには可愛い娘さんだねと何気にオラ老けてるとディスられていたりする。まあ、年齢が年齢ならこの世代の娘っ子居ても良かったやなっさんですけどよ。
「お待たせしました。焼きそばです」
客に焼きそばを持っていくミリル。客席完備ですん、水もあるでね。マールの天然水ですん…いや、ただの水魔法ですから。変な意味じゃねーです。水魔法あるから入浴とか便利ですん…チェリアたちにはイリスが居るからもっと便利なん。あやつともきちんと向き合ってやらねばと思う。次の世界ではまた増えるの確定なわけだし。
とりあえず、今はミリルなん。とはいえ、営業中に話し込むわけにはいかんのんなー。お仕事お仕事なん。
「バトルしようぜ、魔物バトル」
「なんか変なの来たんなー。とりあえず、まずは大食いチャレンジして完食してからなん」
推定40代以上の主人公風なおっさんが現れた。マスター目指してうん10年の貫禄あります、サトルって名前らしいです。知らんがな。後、命の不死鳥連れてました。ジムリーダーなん…あ、違うらしいん。悪のジムリーダーじゃないならどうでもええねん。
後、サトルは命の不死鳥を肩に乗せてました。明らかに重量過多である。肩凝りとかいうレベルじゃないと思う。普通に圧死懸案です。でも死んでない…こいつの方が新種の魔物ではないだろうか?
◇
ソール様のご指名で、ミリルが魔物バトルをする事になったですの。勝っても負けても構わないとは言われましたけれど、やはり勝って褒められたいですの。
「ドラゴ、頑張るですの」
◇
不死鳥をテイムしたら焼き鳥焼いて食べ放題な気もしたけどワイには地鶏の長男養鶏場があるから大差なかった。不死鳥は手強い相手だったようだ…何度でも蘇ったからではない、テイマーが別の魔物バトルしようぜと繰り返してきたからだ。しつこい汚れはその日のうちに倒したらしいが、炎の獅子と水の金鯉、雷の大ネズミと無のリッチを繰り出してきたらしい。チェリアたちの出番はなかった。さすがうん10年も旅してる貫禄あるわ。バッチも何故かくれた。マスター目指してるわりにマスターになれないので引退してジムリーダー目指すらしい。さいですか。
で、コアドラゴが進化してリヴァイアサンっぽくなった。サンドラゴですん。もうこいつこのままでええんじゃないかな…兵長に昇進して掃除魔となってくれたら助かるが、散らかし放題なん。血の海なん。
あ、また毛とか食っただけですん。飯としての生のサーモンと地鶏の長男出した結果ですん。最近、鮮度にもこだわりだしやがったん。活き造りとか鶏でやったらいかんと思うの。
そんな事はどうでもええねん。一気に伝説の魔物バトルを繰り返したミリルは精神的疲労が天元突破してるのか疲れて休んだ。別に負けても良かったのだが、負けず嫌いなんですよね…
というわけで頭なでなでの刑である。事案です。雑魚寝ながらもオラは夜間は移動の運転やら翌日の仕込みやら忙しいわけですが、少しの間は語らいやら何やら時間設けてるわけですよ。あまり扱いよろしくないけども、蒟蒻者ですので…女の子同士で語らう方がええみたいやねん。ショボーン。
寝た後でしかこういうスキンシップ出来ないのは辛いような気もするが…まあ、仕方ない。1人手を出したら後はなし崩しなのだし、まだまだ確定していない未来しかないのならわざわざ不幸になる可能性を高める必要も無いのである。
この設定した理からことごとく逸脱している世界たちによる悪影響によって未来がどうなるかなんて村人のオイラには分からんのん。所詮、オラは一時の偽物神であり、迷惑神みたいな事は出来ないんなー。
ただ、好きな女たちくらいは守ってやるん。また命を捨てる事になったとしても。