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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
11章 新訳・牧場編
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その町、初めてのジム…よりキャノンの方がいい

とりあえず近くの町に移動するん。客の大半もそこの住民だったので商売再開なんなー。



「とりあえず、栄光騎士団に気を付けるよう連絡しました。むしろ、お小言言われましたけど」


「チェリアは心狭いから仕方ないん。え、シャルロッテが言ってた。むしろチェリアは寛容…うどん拾い食いしたのか?」



むしろ、騎士団とか抱えてそうだからシャルロッテが憤るのも仕方ないんなー。というか、その手の話なら近衛の女騎士が居ても良かろうもんである。前も全員男だったわけだし。つまらん。


スズランの報告では、チェリアたちはスライムの色が水色から赤に変化したようである。ベスったのだ。ぶちではない。バブったりメタったりするのであろうか。ホイったら嫁たちが危ない気もする。触手は危険だ。



「ソール様、こんなチラシを貰ったのですが…」



ミリルが紙を渡してきた。『挑戦者求む、ジムリーダー・シゲタ』…誰やねん、シゲタって。しかも文字だけって…よし。オラのバーガーショップはチラシに割引クーポン付けよう。飲み物がLサイズ変更無料なん。いもフライも増し増しなん。


さて、ジムリーダーである。トーナメントが面倒ならバッチ式にしたらいいのっくって事で変更した記憶はある。8も要らないから6つくらいにした記憶もある。技なんていつでも使え、レベルなんて気にして猛獣が使役出来るかである。


だが、ジムリーダー・シゲタって東側じゃなかったかしらん。え、西には男のジムリーダーしか居ないってか。おてんばな人魚とか和服なのとか念波系とか鋼の女とか…え、関西弁とボディコンと男の娘は結構です。居ないのか…ちょっと爪立てて穴開けてくるん。死にゆく男たちに興味ないん。さあ行くのん、ズゴドラゴ。





という事でやってきました、ジムの前。爪で穴を開けております。このジム硬いよ、ジム神様じゃないんですか、これ?


はい、わざとです。泣きながら細目のオッさんが出てきてバッチあげるからもう帰ってくれと懇願されました。計画通りである。ジム神様が壊れたら人類終了ですからね…え、違うってか?


というわけで、あっという間にジム戦終了です。アースバッチゲットだぜ…なんか虚しい。






戻ってくるとバーガーは売り切れになっていた。まあ、初日で300オーバーなら上々なん。クレープもやりたいです。



「ソールさん、やりたい放題ですよね。相変わらず」


「食いたい放題のお前には言われたかないのん」



役立たずより役に立ってないマールに小言言われても癪なんなー。焼くぞ、マジで。食べ放題専用の不味いパテ焼くぞ、鶏もつで。


バッチを6つ集めて六芒星の形にしたらリーグ挑戦な事を伝えておいたん。マールの反応は悪い…やっぱ、こいつシャルロッテのバーターだわ。シャルロッテ居なくなってからダメさ加減にバフ掛かってるん。前世の記憶は要らんが前々世、マルフォイくんくらいの記憶は戻してもええ気してきた。少しでも真面目さがあればええが、今日の不真面目さには頭きた。


というわけで、前世の記憶を省いた記憶復活である。前世は信者だったので要らん。今のこやつに必要なのは勇敢に魔王と戦った信念である。そういえば、あの後マルフォイくんはどうなったんだっけか?


最初の記憶は表の記憶。もがれて新しい人生を歩む事になった悲しい記憶。次の記憶は裏の記憶。英雄に祭り上げられて…えーっと、どうなったんだっけ?


ウィローの記憶では、まったくもって影が薄かった。豚を追いかける勇者の生き残りと死んだ事になっていた勇者で楽しむ同僚の影に隠れて、真面目に問題も起こさず、もがれる事もなく…典型的な印象の残らない優等生タイプでしたわ。あんまり戻しても意味の無い記憶ですん。だから戻してみた。






「あー…はい。なんとなく分かりました。ソールさんがカタタ率いるあの一団に対して容赦無かった理由とか、シャルロッテ様の事をなんだかんだで気にかけていた理由とか。はい」



記憶は戻っても性別は元に戻ったりはしなかった。結果オーライである。生真面目さも戻ってきた。それも良きかなである。



「ですが、きちんと詳細は聞いてますからね。もっとも、学園長に対する不信感とかはありません。一番疑わしい事を実際に行っていたのはキッシュであったあなたであると。ですが、帝国による勇者暗殺計画なんてものが明るみに出たら大戦になっていたのは必至ですから結果的には良かったのでしょうけど」


「終わった話なんてどうでもええのん。一部とはいえ記憶戻ってやったん。素直に今のシャルロッテが好きだから百合りたいのにオラが邪魔だと叫びたいでもすればええのん」


「いや、前世のあの姿を見せつけられていますから。それに、何だかんだであの頃の私は…その、キッシュさんの強さに憧れていましたから」



何故、頰を赤く染めるん。え、好感度増したって展開ですん…そういうつもり無かったんだけど、働けー働けーくらいの気持ちが仇になったん。これはヤバい。前世の信徒の記憶戻してたら押し倒してたん…






「興味が無いと言っていたのに…いつまでこの世界に留まるの?」


「ドエムゴンとプライムの食い合い。その果てに何が起こるのか興味が出てな。それにリンドウのあの姿…拾っておいたあの鎧が役に立つとは思わないか?」



この世界にも現れたマントの2人…今回は、最初は行動を起こさず静観しようと考えていたが、ソールたちの奇抜な発想を知り、何やら画策しているようだ。



「何故かこの世界の騎士団に喧嘩を売ったのも面白い。少し引っ掻き回しても構わないだろう。問題なのは二手に分かれた事だ。お前はあちらの監視をしろ…但し、消極的なもので十分だ」


「…了解。勇者連中に悟られるような行動はしない」






昨夜はお楽しみでしたね、マールが。キッシュの冒険譚が聞きたいとせがまれて徹夜でしたん。喉ガラガラなん…あいつ、単にシャルロッテが居なくて不安なだけだったんなー。ミリルとセットで働かせておけばまだまともな行動するやろ。多分。


とりあえず、今日は森を通って次の町へ行くんなー。いや、山だったか…まあいい。オラにはそんな事よりもっと大変な事があるん。



「繰り返す。完全に包囲している。無駄な抵抗は止めて出てきなさい。君たちにら栄光騎士団に対する反逆の疑いが掛けられている。また、ジムへの器物破損もだ」



朝から選挙の街宣車並みにうるさいんなー。ホバークラフトの装甲艦化待った無しなん。反逆とか言われても別に仮面被ってすっぽんぽんとかしないもん。目に変なマークとか入ってないよなである。


だいたい、栄光騎士団って何よである。スズランすら知らない謎の組織…オラも当然知らないのである。謎の介入がある気もするんなー。ご丁寧に敵対組織用意してくれるなんて面倒なのだ。

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