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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
10章 新訳・都市編
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愛を紡ぐもの…外注化に伴うコスト削減案

魔王国が誕生した。というか、ロリコンのすくつが生まれただけだと思うん。象徴魔王による統治国の爆誕…まあ、やなっさんの国みたいに象徴される皇族居なかったからね、うん。


それはええねん。アイドル活動の地方営業も頑張らなのん。問題は、チェリアが本妻風吹かし始めて各面談したいと言ってきた。立ち会えという…面倒くさい奴である。愛想尽かされようと頑張っているワイの涙ぐましい努力が分かりませんか。





ケース1、シャルロッテの場合


「ふむ…ソールよ。お主ならばシャルロッテの前世を思い出させるとかやると思うておったのじゃがな」


「そんな必要無いのん。シャルロッテは十分立派なツンデレに育っておるのん」


「貶していますわよね、それ」



チェリアはシャルロッテの記憶を戻せと言ったが、前世は森の中に置いてきた。あまりツンデレじゃなかったから。前々世はツンデレ辞めたから微妙だった…ウィローには可愛い妻ではあったが。


好意の類いでいえば、勇者一行嫁に負けず劣らずなんだけどね、シャルロッテとの縁は…それこそ記憶を失っていてもである。戻った日にはチェリア以上に大変なパターンである。だから秘密にしておきたい。記憶戻るのはツンが無くなった後でええ。シャルロッテ手放す気なんてあるわけねぇ。何のために投票結果操作したと思ってるんだ。どのみち選外だったけども。


ロールキャベツにおける好感度アップイベントがまだなされていないのだからステップアップもクソも無いのだ。ロールキャベツだ、ロールキャベツ持ってこい。話はそれからなん。


ロールキャベツの話ばかりしてたら、チェリアが腹減ってるなら食ってこいと駄賃をくれた。そうじゃないのん…ロールキャベツはシャルロッテのフラグやねん。








うるさくロールキャベツロールキャベツと連呼していたソールを追い出し、2人だけで話をするのじゃ。



「シャルロッテ、お主は昔キッシュ…かつてのソールに殺されたという事実があるのじゃ」



あやつは「クマがやった、俺は悪くねぇ」と言っておったが、止めなかったあやつが悪い。



「そして、ウィローという男と結ばれた。それもかつてのソールの姿じゃ。正直言って、お主の前世は恵まれたものではなかったよ。わらわはそれを知っている」


「ですから諦めろとでも…確かに、裸を見られた責任を取れと言った結果、今の関係がありますわ。ですが、責任のみで自身の人生の伴侶を選ぶほど愚かではありませんわ…前世がどうなったかは別にして、今のわたくしが望むのはソールの側に居る事ですわ」



そこまで言い切れるのなら、揺らぐ事は無さそうなのじゃ。前世の末路を知っておる身としては今の方が良いと思っておるくらいで丁度いいやもしれぬな。










ケース2、マールの場合


「お断りします。いくらここの料理が美味しくても、食べ放題でもソールさんのご飯の方が良いです」



チェリア、食堂永久無料でマールを釣ろうとするも失敗するの巻。やっぱ腹ペコ属性と認識されておるようだ。しかも、前世はマルフォイくんだと言ったら驚いた…正確には前々世だが、チェリアが混乱すると面倒くさいのでそういう事にしておいた。



「じゃが、ソール程度の男と結ばれたとしてその後はどうするのじゃ。お主は公爵の跡取りであろう。こやつに公爵が務まると?」


「何気にディスられてるんなー。公爵より精神的に耗弱しそうなんなー。ええねんええねん、魔王と同じ手法で後釜決めたら」


「お主はちと黙っておれ。国を治めていたわらわのように簡単な問題ではないのじゃぞ。ほれ、婚約者がいるという事もあるではないか」


「グローバルモンスターを一撃で屠れる婚約者が他にいるなどあり得ませんので」



チェリア曰く、イフォルマくんの家は実力主義だったから、その影響が今世でもあるのであろうとの事…つまり、チェリア敗北である。仕方ないん。アイテムボックス内に農園やら牧場作って大食魔王の対策は出来たん。今更備蓄消費出来ないとか微妙なん…


まあ、美味しそうに食う奴がパーティに居ないと食事が美味しく感じられないのである。それに、シャルロッテの相方なんだから仕方ないんなー。ストッパーは必要である。






ケース3、ルーチェの場合


「にゃ…こいつ酷いにゃ。一番に捨てようとしてたにゃ」


「もふっただけで陥落する猫なんぞ要らんわ。もう少しプライド持てなん。それに情報収集してたらしいが、ロクな情報得てないじゃないか。どこのコンビニのおにぎりの具が美味しいとか食べ歩きじゃねぇか」



情報収集が単なる食い歩きだったのでロクな猫じゃないのはチェリアも認識しているが、前世の仕打ちを考慮してやがるのか何も言わないのだ。こいつ、次点だから広告塔にでもしてはと言っても、「猫耳は大事にするべきなのじゃ」とか言いよる。


アチェロに出荷しようとしたが、ヴィオレと出来てやがるので却下された。ダンデラは…うん。アイツどっちでも行けるがホモライオンだもんな。無理だったよ。捨てたら愛護法で罰せられるん。飼い主の責任を取れと法律も言っている。


大魔王ちゃんが基本的な悪者らしく猫を飼いたいが飼育面倒なので自我持った猫耳娘でええって事で落ち着いたんなー。






ケース4、ミリルの場合


「…兄が焼き豚になったとかどういう意味なのじゃ?」


「豚は死ねって事じゃないん?」



豚ムットくん焼き豚事件…あれは酷いものだった。今夜はカツ丼にしよう。豚汁も作ろう。豚の生姜焼きも並べよう。豚尽くしである。



「あの、お話の方は…」


「豚の亜人でない時点で大丈夫なのじゃ。ソールも捨てる気は無さそうなので、後は精進するのじゃ」



キッシュの時に豚じゃなかったらと散々愚痴っていたのを覚えておる様子のロリ大魔王ちゃん。この姿にしたのはワイだとも知っているからその反応も仕方ないのん。







総評ですん。概ね現状維持である。正妻が格を見せつけたかっただけですん。チェリアの愛が重い…



「あれだけ思われておいて、お主は生まれ変わっても朴念仁なのじゃ」


「失礼なのん。新しい嫁を加える時は今までの嫁の総意が必要だと思ってるだけなん…ましてや、絶対許さないリンドウに病んでる蓮華と前世で会ってないから怖いんな。あいつら、オラを絶対殺しにかかってくるん」


「そんな事無いと思うがのぉ…とにかく、もう1人面談して終わりじゃ。次はアイリスも同席予定じゃ。というより、イリスが今回のメインじゃからの」



え、母娘面談がメインだとか言ってきたんですが。そんなん身内だけでやれよ…あ、オイラも身内なん。



「正直、あやつが何故ソールを好いておるのか全く理解出来んのじゃ」


「あー…なるほどう。それはワイも同じやねん。単にアイリスの姉でチェリアのクローンなだけで嫁になりたいとか意味不明でんな。母娘丼は十分足りとるし…あ、今夜はカツ丼だがチキンカツ丼に変更も可能にしよう」


「お主の頭の中には飯の事しかないのか…」



失礼な。美味しいものを笑顔で楽しく皆で食える以上の幸せが何処にあるのか。うどんでないと興味失うその性格はどうにかならんやろか。強いて言えば、一緒に和気藹々と作ってくれる嫁募集。

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