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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
9章 新訳・学園編
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一度倒れた…それがどうした、いいからドーピングだ

なんか虚しかった。一撃必殺技とか使ってないし峰打ちだったのにアブナインジャーはそれぞれ一撃ずつで倒れた。まあ、正当防衛だから複数回は攻撃出来なかったけどもさ。強がる素振りすら見せなかったよ。まあ、仕方ない。奴らは話を聞かないからな…


で、倒れた変態もののスーツは解除されるのがお約束である。はて、誰やねんこいつら。見たことあるような無いような……ああ、元元締めとモノマネ軍団やないかい。そうか、領主邸の地下牢に閉じ込められていたがあの騒ぎで逃げ出したのか。え、逆ハーだと思ってただって。俺もだよ。


これがボスって事はあり得ないのだ。というか、ルーチェの時もそうだったが、誰がこんな変身グッズを製造販売しているのやら。調べてロリ系ツインテ少女に変身出来るアイテムを作ってもらわねばならぬ。


という事で、久しぶり登場な君の縄である。変身解除されて変態な五人組をふん縛るのである。しかし、訳の分からない連中である。この様子だと幹部級部下やその手下なんかも逃亡して戦闘員してそうだからフの字に手配掛けてもらう必要がありそうだ。イーイー言ってそうなん。末期なん、排他的経済水域なん?


そうこうしてると薄い胸装甲の仲間たちが集まってきた。遅かったなぁである。え、まだベッドへ特攻する気はありませんよ。



「何ですの、この騒ぎは?」


「ただの変態ヒーローショーなん。もう終わったから安心しろなん」



説明したにも関わらず、5人に睨まれるワイ。え、ワイは取り押さえた側で主犯はこっちやで。そういう間違い時々あるらしいけど、ワイは無実や。きちんと説明はした。助けた連中も俺を賛辞した…よしよし、後でメシ奢ってやるん。え、誰がコックやねん、アヒル顔やねん、グルグル眉毛やねん。


納得してくれたのか、そのまま五人組をフの字の所へ連行した。何もするなと言われてもしたから叱られた…理不尽だよ、コイツ。人命救助するのがワイのジャスティスなんだから仕方ないだろ。というか、早速牢屋建築を依頼しといて何もするなとはこれいかになん。ああ、自分の部屋にするんですかね。拷問器具おまけしておきますねーなん。


さて、それはともかくルーチェに改めて聞かないといけない事を重要視すべきだろう。この際、ロリツインテじゃなくただのTSでも……無いな、うん無い。せめて美少女でなくてはならない。そこ重要。









一仕事終えて夕食である。今宵のディナーは地鶏の長男のテリヤキバーガー、サーモンとブラックバスのフィッシュ&チップス、季節野菜のポタージュスープ、シフォンケーキのフルーツのてんこ盛りコンポート添えである。バーガーは30個あるんだぜ。でも、余る事はいつも無いのだ…勝手にフィッシュバーガーに改良しているのは見ない事にしよう。



「変なマント着て変な仮面被った白黒な2人組だったにゃ」


「そんな変な人から貰ったものを使っちゃいけません。だからお前は猫なのだ」



変な2人組から貰った変身ナイフで変身する残念な猫小僧でした。というか変と分かってる時点でダメっしょ。まあ、調べた所変身機能と武器としての性能しかなかったから結果オーライなんやけど。とはいえ、そんなのをばら撒く意図が分からん…まさか、宇宙人なのか、契約してなってもうたのか?


いや、それなら神であるオイラがどうにか出来るんなー。とりあえず、そのマント姿の変人2人組は放置なん…だって、めんどくさいのはフの字だけで十分なん。


その後も食事をしつつ教会の跡地は養豚場にして孤児を働かせるだの、豚ムットはそこで種豚として頑張っているだの、近隣国の大聖堂が破壊されただの、領主邸跡地は議会の会議場を作るだの他愛のない話をしていた。あれ、いつの間に非常食から豚ハーレムの主になったん、あいつ。お前は焼き豚になる宿命でなかったのん?


後、養豚場も会議場もオイラが作らないといかんのんかいな。めんどくさいにも程があるんなー…それならいっその事、一旦街を真っ平らにして新も旧も無く再設計した方が早いんなー………なんてフラグを立てたのがいけなかったのか?






翌朝、街は瓦礫と化していた。幸いにもホテルには対隕石用のバリアをいつものように速攻永続魔法で展開していたので被害は無かったが、一面瓦礫の山である。あ、学園もロリ魔王ちゃん時代から永続魔法のバリアを展開しているから大丈夫だわ、後建設中のギルドも同様に。


大きな地震が起こったとかではない。今なお学園を壊そうとしている進撃な大女がそこには居た。ウルトラの痴女である。全裸である、スッポンポンって眩しいんだからである。光が夜明け前なのに仕事してやがる。え、あれ姉さんなの…あんなビッチーノな姉さんなんて要らんわ。そんな事よりキャベツ切ろう。


そう、どう見てもビッチーノさんである。「オドゴーオドゴー」と男を漁って食ってやがるからな。あ、また噛み砕かれた。まさに奇行種である。学園が安全だからと多くの元領民が避難しているが、定期的に無謀なバカが出て行っては男は食われ、女は踏み潰されているのだ。ちなみに3分経っても変化が無いので宇宙人ではない模様である。


え、人助けに行かないのかって。だって何もするなと厳命されてますのん。むしろ、何かやったらワイの責任にさせられるん。あんな巨大化するカード使ってませんからね。ワイにもそれなりの美学ってもんがあるんです…羞恥心の無い巨大化なんてただの痴女ですもの。しかも理性さえ失っているとかケダモノですやん。



「なんですの、アレ…」



おや、珍しくシャルロッテが一番に起きてきた。ああ、寝相悪いから額を壁にぶつけて目が覚めたのね。無理矢理大きなベッドを詰め込むからそうなるん。痛いの痛いの飛んでいけー、あっちのビッチーノに飛んでいけーなん。おお、効果てきめんなん、巨大ビッチーノが痛がっておるわ。



「あ、朝から頭を撫でないでくださいませ……ではなく。なんですの、アレは?」


「世紀末痴女ではないでしょうかなのん。そんな事より今朝はサーモンとキャベツのクリームパスタなのん。顔を洗ってくるといいのん」


「そんな事を…いえ、食べますわよ。ですが非常事態なんですのよ。もう少し緊張感を持っても…」



緊張感持ち過ぎたら我慢出来なくなって食われるか踏み潰されてしまうのだが、そこら辺理解していない。非常事態だからこそ、普段のように振る舞うのが一番なのである。巨大な敵にただただ立ち向かい叫んだところで飲み込まれ、ねじ伏せられ、折られるのだ。それを俺はよく知っている。さて、パスタは出来た。腹が減っては何とやらである。


全員がノソノソ起きてきて、パスタを食べる、パンもあるよ。地鶏の長男の焼き鳥マヨ挟んだバターロールだよ。トマトと野菜のサラダもあるよ。デザートはヨーグルトのベリーソース掛けですよ。


窓の外では巨ビッチーノさんも汚食事中である。心なしか空も暗雲ひしめいて赤く色付いている気がしなくもない。やっぱ、アレがボスなん?

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