受け継がれるもの…いいえ、単なる他者乗り換えです
それぞれが埃まみれの部屋を誇りを持ってトレジャーしております。が、約1名手を止める回数が多い人が居ます。シャルロッテ…いいえ、ケfもといルーチェです。
まあ、部屋の構造はあんまり変わらないので前世のトラウマ出かけてるのかもしれない。猫なのに。乱痴気騒ぎのみではあるがカップル成立した内の一人なのにである。そういう考えでいけば、今回のパティーンで得しているのはクソガッキさんのみである。但し病気になっている可能性は否めないので羨ましくはない。
まあ、今回のトレジャーハントは山分けするって事にしてあるし、ギルドへ渡すのは不要なものだけと決めてある。薬品とか要らんし…あ、シャルロッテは薬品触らないように。前みたいに媚薬を頭から被って流れのまま展開はお断りである。ツンデレはツンデレらしく段階踏めよって話である。え、媚薬がなんであったかだって…察しろよ、知り合いに頼まれたから作っただけだ。閃光の豚専に。
薬品は…うん、風化してるから使い物にならない。製造レシピだけでええか。ヤバい薬のレシピは削除しておこう。というか、あのギルドに渡したら全部ヤバくなる気がしてきたので永久封印である。風化して無害化してるのだけでええわ。
他にめぼしいもの…例えばシャルが着ていたドレスや服の類い、ウィローのマフラーコレクションや白衣なんかは風化でボドボドだ。ふむ…納得いかないが仕方あるまい。錆びた調理器具は再生して使おう。シャルは料理も頑張ってたからなぁ…ほぼマズ飯で胃薬が手放せなかったが。
「な、何ですの。突然こちらを睨んで…」
「ロールキャベツが食べたいと思っただけなのん」
シャルがまともに作れる数少ない料理の1つでしたん。シャルロッテが作れるかどうかは知らん。やる気出してるけど、胃薬用意しておくん。というか今夜はおうどん食べたいのである。
「あんまり良い物がありませんね…」
「ここの家主は質素」
マールはさておき、何気に兄を貶す前世の妹君…せめて清貧って言ってくれ。え、その方が悪いって。四天王や学園長ともなると人付き合いが多かったり、ポケットマネーが願い事叶えるつもりもないのに翼広げて飛んでいくんや。生徒に学園長賞とか要らんと思うん。あ、ロリ魔王ちゃんもそれで貧乏やったんか。
まあ、緊急事態時備えて教職員や生徒全員分の回復薬などの経費もワイ持ちだったから仕方ない。しかも使用保存期間も長くなかったし…あれ、それも全部ロリ魔王ちゃんが使徒と戦おうとした名残じゃんか。この手で殴りなさい、巡り会うから。毛抜きを起こすよ何度でも…魂がゆ゛る゛さ゛ん゛である。待ってろハゲガエル。
とりあえず、各所の隠し戸棚の中の金貨やら魔道具やら引っ張り出して袋へ詰め込んでいく。4人にトレジャーハントさせてたらいつまで経っても見つけられないのである。特にルーチェ、お前盗賊系スキル使えよって話である。あ、それどころじゃなかったか。トラとウマがミキシングされて猫シマウマでしたわ。単なる縞の移植じゃねーか。とりあえず、全員ジト目で睨んでくるのやめーや。防犯対策しておくんは普通やないかい。やった本人がそれを忘れてたら、ただのうかつ者ですわ。
ウィローの部屋ならびに手術室での戦果は上々であった。ついでに他の部屋も掃除しておいてやろうと向かったのだが……
「……ここも、何もありませんわね」
シャルロッテがおっシャルロッテ通り、他の四天王の部屋ならびに趣味部屋はもぬけの殻だった。え、趣味部屋って何ぞやだって…皆知ってるマジックミラールームですがな。某腐女子の三角なホ◯イトベースとかか、某ナルシストの波打つ回転寝床だとか、某モジ◯公らの吊るしプレイ用の天井の金具に至るまで一切合切無かった。あっても要らんけども。
つまり、自分の資金回収してその金でルーチェの星を買収するのみというとても残念な結果である。まあ、魔王軍は次の世界で活躍しているのだからその弊害だろう。つまり、これもハゲガエルの所為である。もしも願い一つだけ叶うなら、てめぇの髪毟らせて…どんな場所でも行くよである。脱毛剤なんて生温い事をしてもらえるなんて思うな。
「な、なんか物凄く悪い顔してますよ、この人…」
「ろくな事考えてないから放っておいて良い」
マールとアイリスが冷たくて酷いです。ルーチェは帰りたそうにしています。あの時みたいにトイレ行きたいようです。その辺ですれば良いんでないかい。残念ながらナルシスト顔したトイレは次の世界に設置されているようですので。
一方、シャルロッテは隠し戸棚を探し回っている。現金な奴である。シャルとは大違いだ。何ヶ所かの現金入り隠し戸棚を教えていたのに金貨どころか銀貨1枚たりとも使っていなかった。考えれば考えるほど、別人18号なんじゃねと思えてならないのだが。え、吸収されそうなフラグ立たんなって…そこまでデレるやろか。というか、その展開になったらオラもハゲなあかんやんか。やっぱハゲガエル、ずっぽんずっぽん抜いたる。ラバーカップ使って毛根から始末してやる。
その後、学園の他の場所も一通り回りました。あれだけ売った釘バットの一本すら見つからない…シロアリ仕事しすぎである。いや、あるわけないのが普通なのだ。キッシュもウィローも存在する事自体が…なんて従妹の手抜きを咎めたりはしない。というか…
「……異常だな、これは」
「当然だと思いますわ。ここまで荒廃するのは」
シャルロッテの言う事は正論だ。建物は確かに荒れている。そう設定したからだ。が、地下は全て弄っていない。ついでに言えば、同様に弄っていない箇所は他にもあったのだ。ウィローの居場所と同様に、キッシュたちが帰ってくるべき場所…たとえ、そこが空室だとしても、同様に設定して同様のパスワードによるロックまだしてあった。が、その面影は無いのだ。まあ、増築して木造だったからシロアリ頑張りすぎって結論に達するが。
ウィローが指輪見て精神的ダメージ甚大だったのには劣るが、俺自身も相当なダメージ負っている。もうここは帰るべき場所ではなくなったのだと。アイリスも多少なりとも感慨にふけっている様子だし。美味しいウサギ山へ狩りに行くかのぉ…
さて、ギルドへ報告に行く前にやっておかなければならないのが今回のお宝集計である。というか、魔道具や調理器具などなどギルドに渡してたまるかな物ばかりであるから分別の失敗は許されない。ゴミだけを押し付けるべきである。手術道具は不要です、黒いジャックさんのような事をするには助手のロリが足りないし、玉切除手術とかもうしとうない。
指輪は出さない。再調整して相応しい奴らにプレゼントだ。え、もうダメージはいい。だって、記憶だけで生きていけるからなのん。最愛の妻シャルは俺の胸の中で永遠はあるよである。抗うつのお薬出して飲みますねーなのん。
というか、4人の成果は散々たる者だった。シャルロッテはボドボドのドレスをかき集めていたり、マールは食堂のかつてメニュー表として使われていた黒板、ルーチェは食堂の壊れたレジ、アイリスはボドボドのマフラーを仕入れていました。え、食事処併設の古着店とか営むのかこいつら。え、違う?
「なんとなく、これを放置して戻りたくないと思っただけですわ…」
「同じく」
「どんなメニューがあったのかなって…」
「金庫代わりにゃ」
前者2人はともかく、後者は論外だった。いつの間にか腹ペコ属性定着したのはもっと論外である。まあ、俺としてはあの写真を再び見る事になっただけで満足である。でも、どうして服はボドボドなのに指輪や写真は新品同然だったのか…解せぬ。