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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
9章 新訳・学園編
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それは遠き日の思い出…良くも悪くも

翌朝、寝袋で夜を凌ぎました。シャルロッテに蹴り入れられたり、マールにカレー◯シみたいに水掛けられたり、ルーチェに転がされたり、アイリスに乗っかられたり…オートマなフィールド仕事しろである。後、マールはそんな事で水魔法のスキル高めるな。床とか起きたら濡れてない。巧妙な隠蔽工作とかに貴重な魔力消費すな。


これくらいのお弁当箱にシャケ弁シャケ弁ちょいと詰めています。既においなりさんは作ってます。昨日買った味噌は辛味噌でした。辛味噌の味噌汁もなかなかいけるが、飲み過ぎは体がボドボドになるので気を付けよう。






朝食も済み、やって来ました旧市街。チェリアとデートしたカフェは色んな意味でオープンしていた。主に屋根が。え、若い命が真っ赤に燃えた結果だって…焼身自殺とか他所でやれよ。


住人の方もとい不法居住しているルーチェ曰く、この旧市街には亜人や貧民など新市街に住めない人々が暮らしているそうな。所謂スラムである。いや、君を好きだと叫ぶ予定ありませんよアイリスたん。


旧市街の人たちは迫害を受けている事が多い。つまり、基本的に腐敗しているのだこの街は。ちょっとワンヴァルカンになって総督とか始末してきてええかな。見上げた青空は新市街と変わらず青く澄み切っているというのに。え、総督なんて居ないって。悪いのは領主らだって。なら何とかしろよ第三王女。


まあ、それは星3つになる時にやる話か。え、血溜まり展開はあるかもしれないがお黙りである。法廷でスケッチでもしてろ。


ルーチェの寝ぐらに寄り道して必要な品を鞄とかに詰め込みます。ナイフ、ランプ、焼いたパンに目玉焼き乗せたの…それカビ生えてるから捨てろ。てか、一緒に入れようとするな。マール、カビた部分を取って食べようとするな。カビの根は深いんだぞ。勿体ないとか言うな、カビキ◯ー掛けんぞ。


で、いよいよトレジャーハンターである。と言っても、大したものがあるわけじゃない。地下以外は出入り自由なのだから金目の物は強奪しているのだろうし、本とか燃えるものは暖を取るために使われているだろう。オープンカフェのように。え、さすがに焼身で暖は取りたくない。そんな事言えるだけ恵まれてるのん。


学園の門は粉々になったカケラである…これトレジャーじゃろか。チェリアが見たら発狂ものである。ワイの中のウィローも発狂しているのだから間違いない。くぁwせdrftgyふじこlpってますがな。アキラメロン、風化には勝てんのんや。


正面玄関から入らず、教師棟の建物に向かう。地下へ行くのは簡単だが、どうなっているか分からないのだから簡単で安全なルートを通るのがベターである。え、好意持ってるはずの幼なじみルートが一番の難関でしたってか…攻略出来るだけええやん。ワイは結婚寸前に逃げられてバッドエンドやで。今日が終わっても明日が過ぎても木の下で待っても戻って来んかったわ…ハハハハ。はぁ…


教師棟一階の最奥の扉。こここそがウィローの部屋…である地下階段への入口である。四天王は非常事態を鑑みてロリ魔王ちゃんが普通の部屋を用意していなかったのだ。そういえば、チェリアってどこで暮らしてたのか。え、学園長室で…ああ、貧乏だから家賃払えなかったのか。うどんばかり食ってたからなぁ…今夜はうどんにするか。鍋焼きで。



「ここ……ですの。その財宝とやらのある場所は」


「ああ。ある人物にとっては命以上の宝が眠っていた場所だ」



嘘は言ってない。その宝は2回ほど転生だーウォウウォウウォウウォウ、奇遇だーウォウウォウウォウウォウな再会して目の前に居ますけど。後から剣が舞ってきそうな予感がするのん。


念には念を入れ過ぎてパスワードの他に魔力波動の探知機も付けてあるから私以外には開ける事はまず不可能な扉である。ちなみにパスワードは「88628888」である。母ロリ、パパヤバである。勿論、キッシュがロリ魔王ちゃんと結ばれてから変更しました。


サッと打ち込み、魔力波動を探知機に当たる…が、案の定電力来てないのでロックは解除されるが扉が開く気配が無い。これだから電気扉はいかんのだ。さあ、ルーチェよ、10万ボルトだ。え、何睨んでるのん。睨んでたって瞳から1万ボルトも出せんだろ。


結局、アイリスがやってくれた…はて、アイリスに雷系の属性魔法あったかしら。え、アレカレがくれた。キッシュすっ飛ばして百合ってたのか…違う、普通に教えてもらったってか。普通って何だっけ…あ、オラには向いて全くもって無関係なものか。後、ルーチェ要らない子。


扉を開けるとそこは長い下り階段でした。いや、一応エレベーター的なのもあるのよ。学園長室に…でも、長年稼働してないエレベーターとかって動くわけないし死亡フラグじゃないですか。箱の中には誰も入っておらずミンチより酷いエンド間違いないです。


とはいえ、地下までの階段もかなりの段数あります。普段はエレベーター使ってたんだが、非常階段は非情ですからな。でも無いといざという時脱出出来んし。まあ、地下でやってる事自体が非常識な事ばかりでしたけど。特に隣三件が。こっちは私設手術室完備してるくらいでした。取り扱い注意な薬品が多々あるだけで。


うんざりしている3人と事情を知っているが渋々な顔してるアイリスを引き連れて階段を降りていく。トラップとかは仕掛けていない。必要ならトラップカード引き当てても構わないんですが…まあ、後方から尾行してくる連中居ないからええけど。逆ハーパーティはランクアップしてないから未だに旧市街探索出来んし。ルーチェはだって…現地民が立ち入り禁止とかそんな強権をギルドが持ってて良いと思うかい。俺は嫌だね、そんなギルド。


地下約50メートル、段数にして250段ほどを降りる。本当ならこの倍以上の地下にしないとクレーターが出来るとか言っていたが他の四天王が辞めさせたらしい。ロリ魔王ちゃんが使徒と戦おうとした名残である…残念なハゲガエルの所為で足腰がそして痛なるんである。


で、苦行を終えて部屋に辿り着く。正確には扉を再びアイリスの雷撃で開けてだが。よく見ると、それ千鳥とか雷切って奴じゃね。え、それはノリだって。どこまでオタクに染まってしまったのだアイリスは。親の顔が見てみたい、こっち見んな。


扉が開き、そこは埃とカビに支配された換気の悪い部屋だった。これだから地下の換気システムは…ワンヴァルカンの時のようにマフラーマスク着用ですわ。シャルロッテたちには普通のマスクな。いや、ラバーじゃないから。そんな趣味無いから。


探索開始である。と言っても、大したものは無い。せいぜい手術室にある器具や薬品くらいか。後は貴金属の類いは…そんなに買っても贈ってもない。欲しがりません、安物はでした。従順だったとはいえ、中々の鑑定眼であるのでええ仕事してますねとか言わんかった。まあ、貴金属を貢がなきゃいけないような奴なら結婚しとりませんわ。そもそも、最初の結婚記念日迎える前にこちとら昇天しましたし。


机の上には伏せられた写真立てと一組の指輪が置かれていたのだ。曇りガラスの向こうは…あ、曇りガラス無かったわ。とりあえず、捨てられていた結婚指輪ゲットだぜ…限りなくダメージ受けました。え、ルビーの指輪違うよ。氷属性アップの永久氷結晶をあしらった女物の指輪と水属性アップの永久水結晶をあしらった男物の指輪です。実用新案は出してないが実用的なものです。


で、伏せられた写真立ての中にはウィローとシャルロッテ…もとい、シャルロッテは死人扱いなので髪を切ってシャルと名乗っている彼女、後変態以下モブ多数が映っていた。ロリ魔王ちゃんたちを待って式を挙げようとしたのだが、気付けば変態同僚たちに押し切られていたという結婚式の8時だよ、変態集合写真である。サプラーイズである。で、一年も経たずに世界中がブレイクである。おのれ議長め。


まあ、全て過去の話なん。桐生柳という微物を消滅させて世界を救う…否、好きな女を救うのに理由なんているかい、大切な人を守れない奴が村人なんかなれっこないんですよ。なんて思いつつ、義息子巻き込むつもり無かったんですけどねー、こちとら。全部議長が悪いんだー。え、池田さん違うよ水立さんだよ。

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