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オクタグラム チェインテイルズ  作者: 紅満月
9章 新訳・学園編
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森と泉に囲まれても日曜大工は面倒くさい

翌日である。湖へキャンプを兼ねて移動する事となった。ゆるいキャンプではありんせん、ブート的な方や。後、エノキ茸は栽培マン中である…無茶しておる気もする。



「とりあえず、依頼はのんのんやるとしてマールの再教育を始めるん。湖の水を使って魔法の特訓や」



ついでに依頼受けておきました。湖でサーモン乱獲です。鮭じゃないよマスだよ、夫もえーっってびっくりするよブルァ。ってか、湖にサーモンっているもんなん?


そんな事はどうでもええんやで。マールの弱さが今後の展開を難しくしそうなのは目に見えているんですよ…だって、シャルロッテやアイリスにはバックアップデータによる強化イベントとか出来そうな感じですが、マールがイフォルマくんの力を受け継いだところで所詮かませ犬。まさに、や無茶である。


一応、剣やら弓やら使えるがそのどちらも強化シャルロッテと強化アイリスには遠く及ばない…レアリティでいえばノーマルからレア程度しかなさそうなのである。


まあ、レアリティはともかく、銅等級星2つの条件がギルドの提示する討伐依頼の達成なのである。その討伐には魔物は無論、場合によっては人間も含まれるのだから、マールの優しさが命取りになる可能性だってあるとシャルロッテも危惧しているのでマールも渋々特訓は了承してはいる。戦わなければ主役でも生き残れないんですからのぉ…


マールにはシャルロッテがついて水系の攻撃魔法の改良や向上をやってもらい、アイリスは釣りキチ魔王と同じようにサーモン釣りを、ワイはテントを設営し…さすがにコテージは無理です、基礎から作ってたら時間足りません。後、道具屋にコテージ売ってなかった。プレハブがええとこなん。


ダンジョン扱いされているわりには魔物はあまり出てこないのがこの湖の特徴らしい。単なる湖で溺死しないための配慮な気がする。森だって浅い所は無許可で入れるし、旧市街だって住んでる人居る…つまり、早い話が危ない所に行っちゃ駄目よ駄目よ駄目なのよっていうガキの使いレベルなのだ。松◯アウトとかは無い。ペナルティー無いのに禁止する理由がよく分からないのはよくある話である。


とりあえず、3人用のテントを設営しよう。私の分があるはずない。寝袋で十分である…というのは建前で、依頼の乱獲量がぱないので徹夜で釣り確定である。シャケパーティーってなんですのん、だいたいシャケパーティーでサーモン提供して許されるんだろうか?


とりあえず、地盤整備からですよ。土魔法でふかふかの土を用意しつつ風除けの盛り土を出入り口以外の三方向に設置して更にその外周には魔物や敵対してくる連中を確実に仕留めるための落とし穴を設置。その上、落とし穴の外周に草を生やして編んでおく。こうすれば足に引っ掛けて頭から落とし穴に落下して昇天出来るだろう。


後は隠蔽魔法とか掛けておけばだいたい大丈夫だ、問題ない。後は適当にテントを建てます………完成してから気がついた。これ、ゲルとかパオって奴やないかと。道理で時間と手間掛かったわぁ。まあ、3人が体力と魔力回復出来るなら安いものですよ。実際寝てるだけで体調が良くなるなら医者とか要らんのやけどな。それと同時にストーリー展開で戦死するのに蘇生魔法使えんとか理不尽なのは嫌いですわ。








さて、本日の成績発表の時間です。アイリスの釣果、サーモン3匹。シャルロッテとマールの特訓、やや成功。ワイ、落とし穴にて油断して戻ってきた3人を仕留め説教三時間。穴の埋め戻しに小一時間…更に草刈り民よろしく除草作業もやっております。結果、晩飯はサーモンの串焼きとなり、釣果プラマイゼロのワイ飯抜きである。


サーモンの最低納品数は30匹もしくは匹敵する重量なので、このままでは依頼完遂まで10日を要する…これは、この湖に居るかもしれないキングキングサーモンサーモンを手に入れるしかないのかもしれないが、そんなの居るかも居ないかもしれないし知らない。


草刈りしているとかしまし娘たちの声が聞こえてくる。「あいつは追い出すべき」「そうかもしれません」「土の味がする」という批判の声多数。とりあえず、なんで湖でサーモン洗ってから焼かなかったし。


また、「入浴出来ないのが難点ですわね」「湖は冷たいですからね」「不潔は天敵」という入浴シーンの要望の声も多数。これは露天風呂建築フラグですね…え、覗きフラグじゃないのかって。無茶を仰る。


この後、徹夜で露天風呂建築した。天然温泉掛け流しを作るのは骨が折れますわい…とりあえず寝る。飽きてないけど寝る。






◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎


翌朝、わたくしたちが起きるのと同時にテント?の中に入って来たソールは倒れ込むように眠ってしまいましたわ。そこまで草刈りしろとは言ってませんわよ。


放っておいて外へ出てみると何処からともなく硫黄臭………あの男、一晩で1,000メートル掘ったんですの?


テント?横に作られた露天風呂に唖然とするパーティの面々が居たそうな。但し、熱湯過ぎて入れなかったそうな。








◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎◆◻︎


温泉には饅頭と玉子と浴衣と卓球台が足りんかったんさー。後、加水装置と温泉成分表と湯けむりな。とりあえず、鶏卵は確保出来なかったので適当に蒸し料理を作る事にしました。虫は当然入っとりません、また無視されたくないもの。


後、マールの特訓にも役立てましょうという話になってた。まあ、後々出て来る水使いロリ妖怪狐に対抗するにはただ水芸覚えればええってもんやない、暖かくても宮崎ピーマンは宮崎でしか作れないのと同じや。


つまり、マールを温泉栽培するチャンスや。更に両生類…ではなくシャルロッテとの魔法連携とか覚えるべきであららぎさん。失礼、噛みマミった。さすがに二食抜きは腹へりんこですのぉ。そう言ったらアイリスが干し肉をくれた…ハイパーではない。というか、それを昨日の晩飯に使ってサーモン確保しておくべきではなかったのだろうか。


アイリスは干し肉を食べつつ釣りに出かけた。午前中の釣果は無かったらしい……もう爆弾漁でいいんじゃないかな。昨日温泉掘らなければ電撃漁をするつもりでしたのん。まあ、マールの育成でも頑張りますか。



「というわけで考えるな感じろなのん」


「大雑把過ぎますわ」


「感じろと言われても…」



別に変なマッサージしてるわけでねぇです、水が気体や固体になる説明は一応しときました。マールが天候の魔法も操れたら狼とツボな仲間加入させて大きな貝の獣を探しに行くんだ。オラはバカ貝が食いたい。


実際、勇者(笑)と本物の勇者の力量差は歴然である。更に勇者(笑)と一般ピープルの差も圧倒的じゃないか、能力は。だからこそ、それくらいの事を成し遂げてくれなければさよならバイバイ元気でいてね、俺はこいつと旅に出ますって展開である。前世嫁だからしゃーない。


とりあえず、マールに左手は添えるだけで魔法使わせてみた。セクハラじゃないと思うが、ちょっとシャルロッテの視線が冷たい…魔力誘導してるだけですのん。温泉の湯を操作するだけです。湖の水をろ過して加水するのは今夜でええんやないかな…もしくはシャルロッテが氷浮かべて冷やすとか。とりあえず時間も気にせずゆっくりしていったらええと思うん。


この後、めっちゃくちゃ干し肉食いながら指導した。その甲斐あってかシャルロッテとマールは連携魔法を少しだけ覚えたかどうかは知らん。互いに手を握り合って石を破りそうな心の王様な拳の突き出ししてるから、その内どうにかなるんでねぇの…え、それを言うならマーブルなスクリューだってか。まだ雷は出せてないんなー。水と氷の応用で使えると思ったが、意外と理解力乏しいのん、こいつら。雷担当が必要な展開になってきたが、万丈◻︎さんは居ない。どないしろと。

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