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仕組まれた再会ほど感動出来ない。結果、最下位

とりあえず、豪邸から脱出した。むしろ、侵入者に気付かずにいる時点でダメなんじゃないかな。苦労しているんだな、元イフォルマなおぜうさまは。


ザル警備の屋敷、略してザル屋敷から出たワイとレッタは一路とある場所へと目指して爆速していた。え、レッタが可変してバイクになるなんて展開じゃないよ。それなんて変形しょ…え、メタマの4だって。嫌な戦車道やな、それ。


ワイらはただレッツゴーレッツラ前進しているだけですがな。風になりたい走れボクの夢ってレベルで。決して諦めなかったらアニキに再漫画化してもらえるん…なんのこっちゃ。


この世界は歪なのだ。歪んだむです。つまり、対話が必要なのだ。勇者とて全員が全員ふらふら歩き回っているはずもない。拠点となる場所があり、それは高確率でドエムゴンたちが体を対価に作り上げた場所が相応しい。つまり、天空城です。バロスバロス…落ちてこねーかな、それ。


この世界には飛行機とか飛行船とか鳥人戦隊とか居ませんありません。でも、元の世界に無かった天空城に行く方法はあると思うの。具体的にはレッタのジャンプなん…いや、オラはどちらかといえばカ○カワ系の漫画が好きなん。


とはいえ、天空城があるのは海洋らしいですよ。つまり、船が必要。そう、飛行乗り物が手に入ったら基本的に用無しとなるあの船です。たまに改造されて空飛んだり潜ったりもしますが、そんなまでして使う必要があるのかどうか……そこまでするなら変形して勇者王と並んで戦えばええと思うの。そんな船があるなら宇宙の真ん中で星とか回せるんじゃないかとも思う。


今回もレッタの集英…否、ジャンプに耐えられる船は見つかりそうもないので使い捨て確定ですん。踏み台代わりにするなら黒いのがオススメですわね。3艘くらい縦に並べていくべきか。なんか、嫌な同盟組まれそうなん…


さて、本題に戻そう。その天空の城からは、とある反応があるのだ。杖です、聖剣じゃありません。ましてや巨大な飛行する石でもありません、悪しからず。


勇者たちが言っていた偽者キッシュことバンキッシュが居るでしょう、間違いなく。で、その正体は……やっぱり、鎧あたりなんですかね。あるいはマミった頭部パーツ…勇の心なんて持ち合わせていませんが、そんな展開になりそうなん。


どちらにしても、よくあるパワーアップイベントになりそう。そんな展開望んでねーです。だいたい、この展開自体がパターン化したものじゃないですか。パーティから離脱した俺は悪くねぇ主人公が改心するとかありましたよね。あ、メロンアレルギーでした私。だからあのヒロインには興味ありませんでした…え、意味が違うってか?


という事はレッタ自体もグルグルなのです…世界中の大好きを集めても君に届けたい思いに足りないヤンデル嫁の一員ですね。そこ、キタキタ言わない。


別に俺とてハッピーエンドが嫌いな訳じゃない。でもさ、こういう異世界転生ストーリー自体バッドエンドから始まるわけですよ。ロープレの定番だって、不幸な生い立ちとか突然魔王倒せとかって安い初期装備で追い立てられるように旅立つわけだし。そこに主人公の感情がどれだけ入ってるかって話だ。


例えば、金髪の幼なじみと青髪の金持ち娘とどっちがええって聞かれたら、間違いなく一緒に脱出した奴隷少女がええです。どうして寝取ったクソ王子。むしろお前がどうしてヒロインじゃなかったのか…………え、マール以外の駄勇者がTSしたりしてヒロインになる可能性だって。皆無だろ、マジで。


そういえば、船にアタリがあるとかってレッタの言葉を信用して付いて行ってるわけですが、アタリって言葉自体が微妙なん。ゴミの山に連れて行かれそうなん…ユーアーショックな展開キボンヌ。





とか思ってやって来たのはいかにも怪しげな洞窟。



「ここです。この中に天空城へ行ける手段があります」


「……え、オラ地の民だったのけ?」



やっぱり、船の展開じゃなかったんやろか。マールな時点で転移装置とかで上に行くんだで…つまり、この後は幼い魔王に出会う展開ですね。あ、元からロリだったわ。



「意味不明ですが、この中には我々の同志が待っています。彼女たちに用意させている船で海洋に出る手筈です」


「あ、男装船長の方な。どちらかといえば船は宇宙戦艦キボンヌ」



宇宙の海はオラの海な展開が望ましいです。水平線の向こうにはアアア〜な展開だとこっちが悪者扱いされそうですし。とりあえず、職業チェンジ出来ればええです。それだと、船引っ張るドラゴンが召喚獣になる展開なんですかね……そんなの居たら確実にドエムゴン関係者だと思うの。


で、そんな展開で船を用意しているなんて関係者による関係者の為のありきたりな展開だとも分かってるの。



「出たな、妖怪豆狸と妖怪雪ババア」



長い洞窟を抜けると、そこは雪国だった…なんでやねん。いくら雪女だからってそこまでする必要があるのだろうか……というか、ここ見覚えあるん。封印されしエグい屋敷なん。



「久しぶりと言っていいのでしょうかね。我らが主の伴侶キッシュだった者…そして、世界の破壊者」


「誰が通りすがりやねん。とはいえ、それは当たっているのだろうな……きっと、俺はこの世界を壊したい。勇者が神を倒し、新たな支配者となってたった一人の村人を復活させようとする歪んだ世界を。だが、それでは根本的な部分が歪なままだ」


「何言ってるか分かんないです」



いきなり人を遺影フォームにさせようとしてきたつららに言えや、そのセリフ。だからお前は豆狸なのだ。というか、カス神と同じ名前な時点でお前黒幕ちゃうやろな。むしろ黒豆狸なん?


そんな事はどうでもいいか。というか、そもそもな時点でお前らが存在しているのがおかしいって思えてくるのだ。冷凍刑にしたんだからとか以前にドラスラとキツネ娘の因果律に巻き込まれてちゃっかり存在してやがるんですかね。


どちらにしても、こいつらはこの世界の真の意味に気付いているのがはっきり分かった。


俺はプレイヤーとして勇者たちを倒してクソカス神を復活させなければならない呪いと役割…つまりロールプレイを求められているのだ。


なんでそう思ったかだって………誰だってこれだけお膳立てされれば分かるし、根本的に俺は双子座の鎧の使い手みたいに本人と関わりが希薄であるのだ。カスみたいな嫁要らんけどな。


そして、今の世界では神扱いされているのが前世ですし…勇者たちが必死になって俺という存在を復活させる理由に加担して復活させてしまったカス神の偽善ぶりに裏がないなんて思えますかと。ましてや、不都合が生じたから願いを却下して改竄した挙句に復活させてきたんでしょうがと思う方が納得出来る。


それに時折勇者嫁たちを殴ってなぜ悪いか、そんな嫁たち修正してやるって感情が湧き起こる事もある。ドメスティックはあかん、嫁は愛でるものです。だから、そんな三分の一の劣情な感情は届かなくてもええんです。



「冷凍プレイでずっと放置されてたからって逆恨みして蓮華を殴りに行こうかやーやーやーって気持ちが全く理解出来ない。そもそも、どうやって脱出したん…不思議なクスリでも飲まされたん?」


「このままでは経験値を稼ぐ相手が居なくなり、魔王たちが殺戮を始めてしまうのを考えた事があるはずです。その結果を体験した貴方ならば」



主語と述語と動詞が不明瞭なん。というか、話聞いてない上にこっちが理解していると思い込んでいらっしゃる。これだからババアは…一回、若返りの水とか飲ませておくべきなん。


まあ、世界が終わろうとしたら名前のない怪物が現れるのは仕方ないと思うんです。エゴイストだよ、それはって思想の残念な嫁たちだから仕方ない。むしろ、サイコパスなん。処刑銃作らなきゃいけない展開はご遠慮するん。



「もうどうでもええからさっさと船渡してお役御免しろなん。どっち選んでも子どもが勇者になるとかなら主人公が種牡馬なのは決まり切った未来なん。断末魔にぬわーって叫んで今度こそ成仏してやるからさっさと嫁たち説得して全て無かった事にしてやるん。これが最後の多々買いなん」


「やっぱりただ死にたいだけじゃん。どうせ、リンドウを触発する為に、父親とかに話を持って行って逆上させて殺される展開狙ってるんでしょう?」



黒豆狸の癖に生意気なん。勇者でもないのに生意気なん。むしろ、オラとしてはお前がインド王もとい引導を渡してくれても構わなんだが。何故か渡したアレは持ってるわけだし。ちなみにヤバい雪の女郎も持ってますがな。


どうせ、死に戻ってやり直し出来ないのは目に見えているのは分かっとるがな。それでもここまで末期になったらやり直して鉄火丼食べに行きたいじゃないですか。希望の鼻紙くらいなら用意してやるん。


それに、死んだくらいじゃどうにかなるほど生易しい相手じゃないのは分かっているっちゅうに。消滅望んでも、ご覧の有様なのにさ。



「むしろ、どうしてこうなったかすら訳が分からないよアララララギさんって展開なのに、リンドウ触発しても意味ナッシングなのん。勝手に人をキーパーソンにしないで欲しいでごわす。パーキンソン病にもなりとうないでごわす」



オラとしては主人公なんかじゃなくて村人AB原さんくらいのポジションで十分なんだす。婚約者に逃げられたとか異世界転生してハーレム作ったとかはもうこりごりですわ。


だから、とっとと船を寄越せというに。その船を漕いでいけ、お前の手で漕いでいけ、お前が酒かっくらって淫らな事する者でファンの期待を裏切るなって展開にはならないと思うから。酒飲めんからな。

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