第1話
目を覚ました。起き上がろうとしても力が入らない。周りを見回す柵に囲まれていて落下しないようになっていた。どうやら自分はベビーベッドにいるようだ。
自分の体をみると明らかに小さくなっていた。転成すると赤ちゃんから再スタートなのか、しゃべろうと、するが舌がまわらず、「あー、うー」と発声するので精一杯だった。
母がエルフで、父が人間だった。エルフはやはり耳が尖っていた。いかにも、エルフって感じだな。
話しを聞いていて父と母の名前がわかった。
父がドラコで、母がレビィという名前だった。こっちの世界での俺の名前は、ラビィだった。ドラコが毎日気色悪い笑顔で呼びかけてくるから間違いない。……どうやってあんな厳つい顔で笑ってるんだろう?
~12年後~
歳は五歳になり、身長は165ぐらいにはなった。周りの子達と比べると背は高いほうだな。
産まれて一番驚いたのは、ドラコがSランクの冒険者だったことだ。あれは強い。ただの厳つい顔じゃなかった。
俺は最近稽古をつけてもらえるようになった。
ドラコと互角とまでは言わないが、足元くらいには戦えた。さすが俺のステータス!!だけど、経験の差があるな。ドラコも経験さえ積めば、すぐに俺を越えるだろうって言ってたし。
今日の訓練は、森に入ってスライムを五匹狩ってくることだ。今まではドラコ同伴で狩りに来ていたが、ドラコに任務が入ってしまったため一人である。
森にいるモンスターはすでに一人で狩れるくらいの実力はあった。
ここで別の話になるが、この世界に住む人達は、絶対に【ステータス表示】というスキルを持って産まれてくる。
俺は産まれたときから、そのスキルを持っていなかった。確かに欲しいスキルは、スキルを創るスキルと、スキルを破壊するスキルって言ったけど、みんなが持っているスキルは、持たせてから転成しろって感じだよね。
スキルを創るスキルで俺も【ステータス表示】のスキル手に入れたから気にしないけど。
ここで俺のステータスを確認しよう。
LV 3
HP 998
MP 1007
攻撃力 933
防御力 909
魔攻力 996
魔防力 956
素早さ 1001
賢さ 979
器用さ 1007
運 1019
【スキル】
ステータス表示 審美眼 神との通信
スキルメイク スキルデルト
審美眼 相手のステータスを確認することがで きる
神との通信 神と連絡できるぞ♪どんどん 通信しよう♪(神様はさみしがりやです)
スキルメイク 対象者にスキルを与えられる
スキルデルト 対象者のスキルを破壊する
神との通信?どんだけ構って欲しいんだよ。てか、神様ってさみしがりやなのか…今度連絡してあげよう。
話は戻って現在スライムを四匹狩った所である。なんで、スライムみたいな初期モンスターを狩ってるのか?スライムの粘液って洗剤になるんだよね。ワイド〇イターより汚れが落ちる。
…と考えているうちに五匹目を撃破した。スライムを狩ったせいでべたべただよ。
「くっ…」
茂みの奥からか細い声が聞こえた。これは、パートナー発見フラグか?これ助けにいけば仲間になんじゃね?
茂みの奥には、羽のはえた女の子だった。
これは天使だよね?またはエンジェル?
羽に深手をおってるぞ。これは助けるとあんなことやこんなことをしてくれそうだ。…修行や組み手の相手って意味だぞ?
けど、手持ちの回復薬じゃ足りないな。
そんなときは、スキルメイク~♪テッテレテッテッテンテンテン~♪
はい、ふざけました。許して…
スキルメイクを使って、回復系のスキルを作らなければ。回復といえばヒールかなぁ…けど、結構深手だしここはエクスヒールを取得しよう。
スキルメイク発動!!
対象者 自分
スキル エクスヒール
効果 ヒール系の上級魔法 かなり回復する。消費MP20
エクスヒール発動!!
対象者 目の前の天使?
おぉ!!一気に傷が塞がったぞ!!これは便利だ。ヒール系は集中して覚えよう。
「おい、大丈夫か?」
「Σ☆〔〕〈●※←♭γΦ」
何言ってるの?種族がちがうと言語もちがうのか?レビィは自力で覚えたのか?
こんなときは、スキルメイク~♪テッテレテッ…え?何?2回目は面白くない?あ、、一回目もおもしろくないからやめろと?はい、すいませんでした。
スキルメイク発動!!
対象者 目の前の天使?
スキル 翻訳
効果 聞いた言葉、話した言葉を翻訳する。
「おい、大丈夫か?」
「何言ってるかわから…え?何言ってるかわかる…。ていうか、何したの!?それにさっきの魔法も上級魔法だよね?それになんで助けてくれたの?」
う~ん…なんかすごく聞いてくるな。あまり自分のスキル言いふらしたくないんだけど。
「え~と…まず自分のスキルと魔法については言えません。」
「まぁ、スキルの詮索はマナー違反だから諦めるわ。」
「それじゃ、次はなんで助けたか…でしたね。かわいい女の子が倒れてたら、基本助けますよね?」
「かわっ!!…ありがとう…って違う!!。人間と天使は、険悪な仲なのよ!それだけの理由で助けたの?」
「へぇーそうなんだ。人間と天使って仲悪いんだ。初めて知ったよ。まぁ、知ってても助けたと思うけど。」
「襲われるとか考えなかったの?」
「え?俺が襲われる?誰に?」
「えっ!?え~と…わたしとか?」
「君が襲うの?君じゃ俺に勝てないよ。」
「なっ、そんなのやってみないとわからないじゃない!!」
「相手の力量くらいならわかるよ。」
「そこまで言うならやってやろうじゃない!!あなたなんて瞬殺よ!!」
あれ?怒らせちゃった。これフラグ回収難しくない?
分かりづらい表現や、誤字脱字がありましたら、ご指摘よろしくお願いいたします