彼との出会い〜佳絢side〜
そういえば、皐月昼の授業サボってたな
まぁ、どうでもいいけど
あたしは理科室に理科ノートを起きに来ていた
「失礼します」
「先生ならいねぇよ?」
「えっ?」
誰?どこからしゃべっているの?
周りを見渡しても人はいない
「クスッ…、どこにいるでしょーか?」
「えっ??えっ?」
周りをもう一回見渡してみる…だけどやっぱりどこにもいない
声をしたほうは・・・
「あ~、違う違う。もっと右‼」
「み、右??」
あたしは、言われた通り右に行ってみた
そこには・・・・・
「あっ・・・、」
「あれ、あんた、華原佳絢?・・・へぇ、金持ちお嬢様は方向音痴だったわけ」
ムッ・・・
なに、こいつ
嫌味ったらし・・・
「・・・悪かったよ、そんなあからさまにムカつきましたって顔するなよな」
「なっ・・・!?そんな顔してないわよ!」
本当ムカつくやつね‼こんなやつに遊ばれていたあたしが馬鹿みたい‼
「俺の名前、教えてほしい?」
「別に…」
「じゃあ教えてやるよ。俺の名は坂本龍馬」
「・・・ふざけてるの?」
「冗談だ。俺は佐藤凌馬」
「そんなに変わらないじゃない・・・」
「あ゛?」
「・・・あなたってさ、三人衆の1人よね?」
「あぁ、まぁな。ていうかそのノート。置いたら?」
「へっ?あっ、うん」
そういえばあたしノート持ったままだった
「よいっしょ…」
あたしはその辺の机にノートを置いた
「あれ?携帯がない…」
おかしいな・・
鞄に入れたはずなんだけど…
「あぁ!!!!!ちょっとあんた、何人の携帯盗ってんのよ!!」
「ほら」
凌馬はあたしに携帯を渡すと「アドレス帳見てみ」と言ってあたしの携帯を指差した
言われた通りアドレス帳を見てみるとそこには“凌馬”の文字・・・
って「えっ!?!?!?!?」
「俺のアドレスと携番入ってっから」
「ちょ…!?」
「またな、佳絢」
「待ちなさいよ!」
そう怒鳴っても凌馬は待ってくれず理科室を後にした
「こんなやつのアドレスなんて、」
消そうと思った瞬間、携帯の画面が変わり、携帯がぶるぶると震えだした
真ん中には凌馬の文字
ピッ「もしもし!?」
「そんな怒鳴るなよな。いちよ、言っとくぞ。俺のアドレス消すなよ?」
「どうしてよ…」
「…別に。また明日な」
ブチッ
ツーツーツー…
「はぁ…。ほんと、なんなのよ…」
あたし、どうしてあんなやつなんかに従っているの?
違う…
これは違う!!違う!!
あたしは、二度と恋なんて…