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理系には変わった人が多いのは本当だ

放課後。音楽室に差し込む西日。

吹奏楽部の全体練習が終わり、航はひとり残ってホルンのソロパートを練習していた。


木管の旋律をなぞり、金管の入りを意識して──息を吹き込んだその瞬間、音がわずかに浮いてしまった。


「……あれ?」


ミスを自覚したとき、不意に気配を感じた。

ドアの陰から、誰かがゆっくり近づいてくる。ニコニコと、手を軽く振って。


「ごめん、脅かすつもりはなかったんだけど。文化祭の照明の件で来たんだ」


そこに立っていたのは、理数系の優等生、生徒会副会長の山下湊だった。


「はい。準備は進んでますけど、電源の容量が……って話、聞いた気が…」


「うん、それ。パワーアンプも使うならブレーカー、落ちるかも。見ておいたほうがいいかもね」


湊は教室の隅を見回して、ひとつうなずいた。


「わかりました」


と返事をしてさあ練習と思ったがまだ副会長がこっちをみてるのに気がついた


「どうしたんですか?」


航は聞いてみたが副会長はなんかニコニコしながら 

「別に何でもないよ。練習頑張ってねー」


と去っていく。


変だな…なんかいいたそげだったけど…

ともかく練習練習

航は意識切り替えて練習に戻った。


その日帰り道いつもの駅前のパン屋によっていつものパンを買って帰ろうとした。その時副会長とばったり会った。



「よう〜今おかえりか?相変わらず吹部すごいなあ〜」

「あ~どうもおつかれさまです」

「もしかしてホワイトサンドか?」

副会長は航の紙袋をみて

当たってるので

「これ好きなんで」

「だよな」

「あ~それでさ」

「なんですか?」

「今日いったあれ、文化祭の照明」

「あ~わかりましたよ。ちゃんと調べときました。ご心配おかけしました。」

まだなにかいいたそうな様子の副会長 帰り際、副会長はふと航に向き直り、微笑みながら言った。


「ちょっとミスってたよね。」


「あん時の音──E♭の入り、少し早かったかもね」


「えっ……!?」


返す言葉を探す前に、湊は軽く手を振って店に入っていった。

残された航は、ホワイトサンドを持ったままぽかんと立ち尽くしていた。


「え……なんで、わかったんだ……?そのミスってあん時だよな…」


全く不思議な人だと航は思った

理系には不思議な人が多いと航は勝手に自分に言い聞かせていた。


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