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365日、すべての君に「好き」を告げよう〜17歳の高校生、女神の呪縛を乗り越え試練に挑む  作者: 明けの明星


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4か月目~第4週~真帆

姉、真帆もやはり関わっていたようです。

「そうなんだね、真帆」

とキキョウ。


真帆は女神の伝承者。

岳とは姉弟なんだから、別におかしい事ではない。

そうやって納得させようとするキキョウ。


「私もさ、驚いたわよ。

そう言えば、小さい頃からよく夢をみていたの。

それが現実になるなんてね」

と真帆はさらりと言う。


「じゃ、私の事も分かってるの?」

とキキョウが聞くと、


「うーん、なんとなくね。あなたは異世界ってやつの女神候補なんでしょ?

そして女神伝説の末裔」

と真帆。


「そうね、そりゃあ、なんとなくだわ」

とキキョウは思った。


「言いたいことは色々とあるんだけど、一つだけ、女神候補じゃなくて女神見習い、だから」

とも。


「でもさ、真帆の力が覚醒してくれてよかったよ。

これで、家で何かあっても、僕だけじゃなくて真帆にも協力してもらえるからね」

とチャミュが言う。


「来年の4月まででしょ、長いわね」

と真帆。

キキョウの感覚では一瞬なのだが。


「それが済んだら、あなたは戻っちゃうんでしょ?

じゃあ、やっぱり悔いのないように」

と真帆が言うので。


「もちろん、そのつもり。ここで有意義に毎日を過ごすわ」

とキキョウが答える。


しかし、

「そうじゃなくて、というかそれもなんだけどもっと重要なこと」

と真帆。


「雄太とのことよ」

と言う。


「え?」

キキョウは驚いて真帆を見た。


その時、ガタンと階下から音がした。

玲奈が風呂場から出たようだ。

もうすぐ、ここに戻ってくるだろう。


「あの、私の事は岳とあなただけの秘密ね。玲奈にも雄太にも内緒だよ」

と真帆。


「玲奈の事はわかってるの?」

とキキョウが慌てて聞く。


そこに、


「ああ、さっぱりしたわ。シャワーありがとう。真帆さん」

そう言いながら玲奈が部屋に入って来た。


「じゃ、次、キキョウちゃんどうぞ」

と真帆が言う。

話を中断させられた感はあったが、そのままキキョウは浴室へと向かった。


「ねえ、普通の家でのシャワーの使い方、わかるわよね?」

と玲奈にこっそりとささやかれ、


「それくらい、わかるわよ」

とキキョウは少しムッとしながら階下へと向かった。


そして、特に何事もなくジャワ―を使い終わり部屋に戻るキキョウ。

すると真帆から、


「あれ、キキョウちゃん、シャンプーってどれ使ったの?」

と聞かれた。

何やら、キキョウの髪から漂うにおいをかいでいる。


「あの、ラックにあった緑の入れ物のやつ」

とキキョウ。


「あらまあ、それさ、お父さん専用なのよ、においでわからなかった?それにメンズって書いてあったのに」

と真帆に言われた。


「そういえば、髪洗ったとき、なんかピリピリってして、頭皮がスーッてしたかも」

とキキョウ。


「ヘアトニックの匂いすごいでしょ?よく使う気になったわね。あんなおやじの御用達」

とあきれ顔の真帆。


「やると思った」

玲奈はしらっとそうつぶやき、


「仕方ないか」

と真帆も同じように言う。


「じゃ、これ使うといいよ」

そう言って真帆がスタイリング剤を貸してくれた。

とてもいい匂いがする。


「じゃ、私もシャワー浴びてくるね」

そう言って真帆も浴室へと消えた。


真帆の部屋に、キキョウとその日の玲奈、妖精フィールズ。


「あの人はどれくらい知ってるの?」

二人きりになりや否や、フィールズが言う。


「気づいてるよね」

とキキョウ。


「当たり前でしょ。

まあ、心強い援軍だけどね」

とフィールズ。


「でもさ、あんな強靭な結界はってくれちゃって。

おかげで、あんたと雄太は忘れられない思い出ってのが出来たかもしれないけどさ」


そう言われたキキョウ。

返事に困って下を向いた。


そしてフィールズは続ける、

「そのおかげでここに強力な力があることがばれちゃったよ」

と。

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