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365日、すべての君に「好き」を告げよう〜17歳の高校生、女神の呪縛を乗り越え試練に挑む  作者: 明けの明星


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4か月目~第2週~女子会

夏休みのお泊り会。

夏休みが始まった。

岳としては、玲奈と毎日必ず会う、これが必須だ。


日替わりの玲奈もそれは認識しているようで、毎朝のセバスチャンのお散歩に合わせて

庭に出てくれているこことが多い。

玲奈の家では、弟が高校受験を控える中学3年生ということもあり、

夏休みと言っても、家族での旅行などはしない予定だ。


岳の家でも、犬のセバスチャンと猫のチャミがいることで家を留守には出来ない。

それに、学校では一応、任意の参加、とされている夏期講習がお盆の時期以外には実施される。

去年、高校一年生の時は、最低限しか受けなかったが、今年はいくつか申し込んだ。

それで父がご機嫌ならそれでいい。


「私も夏期講習、行くから」

と玲奈から聞かされた。


「え、そうなの?」

と岳。


「仕方ないじゃない、だらだら家にいても暇だし、弟がいるときは邪魔にされるし、

学校に行く口実、欲しかったのよ」

と玲奈が言う。


「ま、お勉強するのは誰になるのかしらね」

と笑った。


「本物の玲奈の意思を尊重してくれればそれでいいよ」

岳は、あまり勉強好きではない玲奈の事を思った。


「大丈夫よ、ちゃんよそのあたりも情報共有してるから」

と玲奈は笑った。



「ねえ、私のおうちに泊まりに来ない?」

と萌がキキョウに声をかけた。


1学期の終業式の日の事だ。


「泊り?」

とキキョウ。

もちろん、その言葉は知っている。

さらに、女子高生のお泊り、を探り習得する。


「え、お泊り、危険?ハズカシイ?初、しょたい、え、なによこれ」

と混乱するキキョウ。


「誘ったのは、あと朝陽ちゃんだよ」

と萌。

キキョウは「お泊り」の意味に驚愕しているだけだ。


「でも、お泊りって、大丈夫なの?」

動揺しながらキキョウが言う。


「大丈夫よ、その日は両親が留守なの。だから誰かがお泊りしてくれたら安心だし。

もちろん、女子だけよ。うちは男子禁制だから」

と笑う萌。


「そう、女子だけ」

とつぶやき、改めて知識を探るキキョウ。


「女子だけでのお泊り、女子会とも呼ばれ、気心の知れた女子が一緒に夜を過ごし、

お喋りに花が咲く」

と、そんなことを習得した。


「そうなんだ、じゃあ、お邪魔させてもらおうかな」

そ安心したキキョウが言った。


キキョウのその言葉に萌が嬉しそうに笑った。

萌も、いつの間にか随分と打ち解けた話し方になっている。

級友の多くを、苗字ではなく名前で呼ぶようになっていた。


「じゃ、楽しみにしてるね。

あ、それで、玲奈ちゃんも誘う?」

と萌。


玲奈か、キキョウは考えた。

誰が来るんだろう、その日は。


「じゃ、私が声かけておこうか、なんか忙しい日もあるって言ってたから」

とキキョウ。


「うん、じゃあそうしてくれるかな。うちは大丈夫だから、都合よければ来てねって言ってね」

と萌がいった。


キキョウは、お泊り当日の玲奈が誰なのか、を確認してから声をかけるつもりだ。

まったく知らない種族だったりしたら、安易に長い時間を一緒に過ごすのは避けたい。


お泊り会当日、その日はお昼過ぎに萌の自宅に集合した。

キキョウ、朝陽、そして玲奈だ。


「あんた、わかってるとは思うけど、今日のあんたは玲奈なんだからね」

とキキョウが「玲奈」に対して小声でつぶやく。


「わかってるわよ。お声がけありがとう。キキョウちゃん」

と玲奈が意味有り気に笑う。


「大人しくしててよね」

とキキョウ。


「あたりませじゃない。私だって女子会楽しみだもん。人間の女の子、どんな話するのかなあ」

と玲奈が言う。


「まあ、あっちの世界の私たちじゃ、絶対にできないことだよね、ブルー・ヴェスタ」

とキキョウはその日の玲奈、同じ女神見習いブルー・ヴェスタに言った。







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