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第三章大武術会➀


 シスコ達の生活は困窮を極めていた。

 屋敷が無くなった事、父の経営する会社が傾いてしまったのだった。

 彼女は父の力になりたかったが、少女にはその術が分からなかった。

 そんな落胆するシスコに、ユンは莫大な賞金が得られる大会を紹介した。


「大会?」

 シスコは尋ねる。

「術を競いあう大会です」

「それなら出来そうね」

 彼女は気軽な気持ちで大会に参加することにした。


(それが、武術大会だなんて・・・)

 舞台は香港闇の世界で行われている大武術会のトーナメントである。

 賞金を目当てに集まった猛者たちは百名を超えていた。

 決勝トーナメントに進めるのは16名。

 ふるいにかけるべく、演武会が行われた。

 世界各地の名のある武術の達人が審査をし、参加者の力量を見極めるというものであった。

 そして、参加者の中には、シスコが知る者たちも・・・。


 シスコは演武台へと上がる。

 小さな少女の登場に達人から、かすかな笑い声が洩れる。

 ぼそり誰かが言った。

「ここはお子さまが来るところではない」

 と。

 シスコは意に介さない。

「はじめ」の合図とともに、光破璧をつくりだす。

 続いて光破刃で光の壁を一し最後は光破弾を天に向かって放った。

「・・・・・・」

 目の前で少女が繰り出した摩訶不思議な光の技に度肝を抜かれる達人達に、シスコは涼しい顔をして一礼し演武台を降りた。


 ほどなくしてモエの番となる。

 おどおどしながらその姿は挙動不審そのもの、しかし「光陰矢」を繰り出すと、光の矢を上空へと放った。

 達人たちは目が点となる。


 続いてトラマツが、参加者最年少ながら、その身軽さと俊敏さに、審判団は驚き、舌を巻いた。


 そして、ユン。

 まず「光破弾」を5発放つ。

 達人審判団の頭上スレスレを光が通り抜ける。

 「光破剣」を用い、凄まじいまでの演武を見せつける。


「これは・・・」

 一人の達人が息を飲む、

「恐るべき戦いとなるぞ・・・」

 と呟いた。

 この言葉が先の戦いを暗示していた。


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