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怪談語り  作者: タンツー
1/1

一話 マネキン 上

これは4年程前にとある建築現場で一緒に働いていたOさん(20代男性)が聞かせてくれた話です。


Oさんはプロボクサーを目指して東京でジムに通っていましたが、腰を痛めて地元に帰ってきたそうですが、中々職が決まらずにボロアパートに住みながら日雇いの建築現場で働いていました。

そんな中でOさんは同じ日雇いの60代のYさんと知り合いました、Yさんは以前に建築業をしていたそうで現場でも色々頼りにされていました。

建築業などした事が無かったOさんは現場の職長にYさんと組んで仕事をする様に指示され、少しづつ仕事を覚えていきました。

OさんとYさんは仲良くなり現場以外でもよく飲みに行ったりしていましたが、決して自宅を教えてくれなかったそうです。

Yさんと知り合って数か月した頃、その日も居酒屋で飲んだ帰りに酔ったYさんは自宅で飲み直そうと言って断るOさんを引っ張って、居酒屋から連れ出しました。

Yさんは現場から歩いて10分程の場所にある川の橋の下にOさんを連れて行き「ここが俺の家だ」と言ったそうです。

そこにはブルーシートだベニヤ板などで作られた小屋ともテントとも言える所に住んでいたそうです。驚くOさんにYさんは「ホームレスに毛が生えた様なもんだ」と言いましたがOさんは色々事情があるんだろうからと驚きながらも気にしないと言ったOさんにYさんは嬉しそうに中に招き入れ、道すがら買ってきた酒を飲みなが色々話をしていました。

程良く酔いも回り何気なく小屋の中を見回したOさんは、片隅に置いてある布が掛けてある何かに目を取られました。Oさんの視線に気づいたYさんは布に剥がして「それ」を見せてくれました。

「それ」は上半身のみの女性のマネキンでしたが、「それ」はOさんが少し怖くなる程に精巧に作られていたそうです。

何なんですかそのマネキンは?と尋ねると粗大ごみの中から拾ったらしく「綺麗だろ?」と自慢気に言いましたが、Oさんは綺麗と言うより怖いと感じていました。

何か嫌な感じがしたOさんは泊っていけと言うYさんの言葉を辞退してその日は自宅に帰ったそうです。

次の日Yさんは現場を休み、それから一週間休み続けて変に思ったOさんは意を決してYさんの小屋に仕事の帰りに寄ると、Yさんは変わらずに招き入れてくれましたが、仕事を休んでいる理由を聞くと彼は「女が寂しがるから」と繰り返すだけでしたが、Oさんはその「女」は恐らくマネキンの事を言っているのだと思いましたが余りにも必死にそんな事を繰り返すYさんに少し怖くなったOさんは何も言わずに立ち去りました。

現場は忙しくすっかりOさんはYさんのことなど忘れ、新たに仲良くなった同僚と遊ぶようになり2週間と言う時間はあっと言う間に過ぎ去りましたが、ある日現場監督に呼び出され驚きました。

Yさんの事を心配した監督がYさんの小屋を訪ねた所、小屋の中で倒れているYさんを見つけ病院に搬送したのだそうで、驚いたOさんは早引けして病院に向かうとそこには痩せ細り、少ししかなかった白髪も全て白髪になり、横たわっているYさんの姿が在ったそうです。

Oさんに気付いたYさんは怯える様に、こう言いました。

「ありゃあマネキンじゃない。化け物だ」と。



思い出しながら書いているので中々進みませんでした。

内容を纏めたら後編を書きますので少々お待ちください。


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