さよなら三が日記念【アレフ・プレイ・ゲームその5・ロンリネス・オンリー・フォア・ミー】
「……あの、アレタ、その、あれだ、きっとキミとワタシの間にはその大いなる誤解があるよ、うん」
ソフィの白い肌が、いつにもまして真っ白に。
血の気が、本当に少ない。
「あは、変なソフィ。どうしたの? 何か焦ってる? 珍しいわね、貴女がそんな顔するなんて」
「ぴえ」
指定探索者、ソフィ・M・クラークの紅い瞳がウルウルと涙目に。英雄の微笑みの意味を彼女はよく知っていた。
「センセ、センセイ、ここは専門家に任せるべきっす。俺、最初玄関開けた時、怪物種が目の前にいるって誤認するほどの――」
グレンがすすすっとソフィに寄り添いコソコソと、助言をする。
「そ、そうしよう、非常に悔しいが。ああ、でも、怒ったアレタもいい。怖いけど、綺麗だ」
「あ、この人も大概だったすわ」
ウルウル泣きそうになりながらも、なんか勝手に復活したソフィ。無敵か。
「アシュフィールド? どーした? あ、今やってるゲームさ、ライフ・フィールドつってよー」
そしてこっちはこっちで、空気を読まない無敵の人が笑顔の英雄にヘラヘラと声をかけている。
「タダヒト」
「おん?」
「なんで、ソフィとさっきあんなに近い場所に座っていたの? もしかしてあたし、邪魔だったかしら? あは、そうよね、なにか、すごく楽しそうでそれで――」
早口の英雄。顔は笑っている。声色も穏やか。
だが、目。その蒼い目だけはすっと薄く開いていた。
「アシュフィールド、このキャラ見てくれよ、これお前と似てね?」
「……なに?」
アレタの言葉に言葉を乗っける味山。もちろんアレタの機嫌はさらによろしくない感じになる。
他人に良いように御されるなど、きっと彼女のプライドが許さない。
アレタの髪の毛がふわりと、まるで風にそよぐように揺れ始める。
ソフィとグレンがあわあわと部屋中を見回し始めて。
「これ、俺の一番好きなキャラでよー、ライフ・フィールドのプレイヤーたちの中では”師匠”って愛称で呼ばれてよー、かっこいいキャラなんだよ。ほら、髪の毛伸ばしたらイケメン属性がアシュフィールドと似てんなあーってよ」
「……一番好きなの?」
キョトンと、アレタから毒気が抜けた。
目をぱちり、ぱちりと瞬きさせつつ味山を見る。
「おう、この子が死んだときはマジで病んだ。あ? グレン、クラーク何してんだ? お前ら」
味山が、ソフィとグレンに声をかける。
「いや、さすがはアレタが選んだ補佐探索者だ」
「タダ、お前はやるときはやる奴だって思ってたっすよ」
どこから取り出したのかはわからないが、"GOOD!"と書かれたプレートをそれぞれ掲げるソフィとグレン。何かの宴会で使った小道具だろうか。
「こほん。はあ、もうあたしがバカみたい。で? 何? どういう状況? 今日はミーティング、まあぶっちゃけ飲み会なんだけど。皆さん、全然準備が出来ていないように見えるんですけども」
「おー……わりィ、なんか盛り上がっちゃってよ―。なんも準備できてねえ」
「もう、仕方ないわね。ソフィ、グレン?」
一気に機嫌が戻ったアレタが小さくコホンと咳払いする。
「「は、はい」」
「タダヒトがバカなことするのはいつもの事だけど、あなた達まで一緒になってどうするの? ダメよ、タダヒトのペースに乗せられたら」
「う、ご、ごめんよ、アレタ」
「す、すんませんっす、アレタさん」
なんだかんだ、やはりアレタの存在はこのチームの中心だ。正座したソフィとグレンがこくこくと素直に頷く。
「まあいいわ。それじゃ、ゲームは終わりにして飲み会の準備始めましょ。もう、いい大人があんまりこういうのにハマりすぎるのは良くないわ。ゲームなんてなんの役にも立たないんだし……あ」
アレタが自らの失言に気付いた瞬間に。
「あ?」
味山が、アレタの言葉にスイッチを押されーー
「アレタ、すまないが今の言葉は訂正してくれないか?」
「アレタさん、俺もセンセと同じ意見っす。いくら貴女の言葉でも聞き逃せないっす」
「…………え?」
それは、非常に珍しい光景、そして同時にアレフチームの関係が一歩進んだ瞬間だった。
なんやかんや、アレタ・アシュフィールドへ対等にものを言えるのは馬鹿である味山只人だけだった。
だが。今ーー。
「えっと、ソフィ?」
「アレタ。ワタシは君のことが大好きだ。だが、今の言葉は受け入れることはできない。訂正してほしい」
ソフィが、アレタの言葉を諌める。
「アレタさん。俺からもお願いするっす。ゲームなんて、その表現はよお、ダメっすよ」
「ぐ、グレン?」
グレンもまた、正座したまま、しかし割と鋭い目つきでアレタを見上げて。
「お前ら……」
「アレタ。ここにあるのはね、ゲームなんて、ではないんだ。ワタシは知っている。この世界に生きた誇り高きワタシの友人の美しさと気高さを」
「アレタさん。人の価値ってのは、多分選択と行動によって決まるのだと、俺はこの世界に教えてもらいましたっす。自分の命と、夢を捨てても、どこかの誰かの為に行動したあの子に俺は教えてもらえたんすよ」
「ち、ちょっと? 2人とも? ど、どうしたの? 目、目がね、怖いのだけれど?」
「アシュフィールド」
そして、1番目つきが今やばい男が、アレタにずいっと顔を寄せる。
「え? え?」
英雄が、凡人から一歩、下がった。
「頼む。俺たちは今、世界と向き合ってるんだ。理解してくれとは言わない。でも、そのことをお前が馬鹿にするのはやめてくれ。大切な仲間のお前に、俺たちの世界のことを言われるのは辛いよ」
「え、ええ……な、なんなの? ど、どうしたの? タダヒトがおかしいのはわかる、いつものことだもの。でも、ソフィも、グレンも、なんで……ああ、でも、まあ、別に2人とも普通ってわけでもないか」
「アレタ」
「アレタさん」
今日の2人は味山が感染している。なぜか、アレタにも強く出れている。
「う。わ、わかった。ご、ごめんなさい。よくわからないけど、あなた達が大切にしているものを、よく知ろうともせずに、その、馬鹿にしたのは間違ってました」
「アレタ、ぐっどがーる」
「アレタさん、貴女はやはり、星っすよ」
「うんうん」
ついに、バカ3人が英雄を押し切った。アレフチームは少しづつ変わろうとしていて。
「で、でも、そろそろビデオゲームはやめにしない? お酒飲んだりするーー」
「アシュフィールド」
「あ、はい」
味山の言葉に、アレタが思わず返事する。
「今、グレンは瀬戸際なんだ。世界に、悲劇に負けるか、それとも立ち向かうのかのな。頼む、アイツに世界を続けさせてくれねえか?」
男、1人、土下座。
味山がアレタに向けて頭を床につける。
「え、ええ……ちょ、やめてよ、タダヒト。ねえ、グレンからも何か言って」
これには英雄も割とドン引き。人間、自分より頭のおかしい人間には絶対に勝てないのだ。
「タダ、お前……俺のために……! っ、アレタさん! 俺からもどうか! 感じ悪いのはわかってるっす! でも、ダチにここまでさせてなんも言わねえのは男じゃねえ!」
土下座、感染。
バカが2人に。
「え、えええ……ウソでしょ、増えちゃった。そ、ソフィ? 流石にこれはーー」
「アレタ! ワタシからもどうか頼む! グレンはこのままでは、己の推しを1人にさせてしまう! 彼の指定探索者として、このまま終わるのは許容出来ない」
バカが3人。
ソフィはちゃっかりアレタの長い足を掴んで地味に頬っぺたを太ももにつけながら懇願する。
こいつが1番自由かも知れない。
「え、ええええ……全滅しちゃった。みんな、おかしく……もう、これじゃ……あたしが悪者じゃないの……わかった、わかりました。グレン、ゲーム? をしたいのよね。いいわ、別に。無理にやめさしたりはしないから」
「アレタさん!」
「アレタ!」
「アシュフィールド!」
馬鹿3人が満面の笑みで顔を上げる。アレタがそれを眺めてため息を。
「でも、ゲームのやり過ぎがよくないのも事実よ? あと1時間、長くても2時間。約束出来る?」
「タダ、センセ……? おれ、俺に出来る、っすかね」
その明示された時間、果たして本当に自分に出来るのだろうか? グレンの体を恐怖が包む。
大切な人を何度も死なせてしまった無力感がーー
「そんな顔すんな! グレン! シャンとしろ! 俺たちがついてる!」
「キミにしか救えないんだ! エレシアは! 頼む!」
グレンの背中を叩き隣に座る味山。さらにその隣に座り込みスマホ端末で攻略掲示板を開くソフィ。
グレンが、目を少しうるうるさせ。
「っ。よろしくお願いしまあああああす!」
コントローラーを握った。
「……なにこれ」
1人、蚊帳の外のアレタがぽそりと呟く。馬鹿3人に完全に取り残された現代の英雄が、寂しそうに馬鹿から少し離れた位置の安楽椅子に腰掛けた。
日がそろそろ、傾き始めていた。
……
…
「そうか、白死病! これは、つまり魔力由来の反転現象だ! TAKI@TAKIめ! この人物の雑談スレに同じ症状を患っている魔法使いの人物の話が載っている!」
「魔力由来……!? まさか、いや、でも確かにそれなら理由がつく! 治癒教会の祈祷師が役に立たなかったのも、魔力が原因なら、そりゃ確かに治らねえ!」
「な、なら、どうすりゃあいいんすかね!? エレシアが店に来なくなってもう2日! 前の周回では、まだこの辺なら会話が出来るくらいの体力は残ってたはずっす! でも、1週間経つと、もう意識もなくなって! それ以降はあの"黒い手"の暗殺者が……!」
あたしの目の前で、みんな楽しそうにしてる。ゲームが始まって30分。
グレンもソフィも、そしてタダヒトもすごく楽しそうだ。
あたしは楽しそうにしてるみんなを、少し離れた位置から眺めてる。
「それだ! グレン! 黒い手! そもそもなんでアイツらがエレシアを狙う? 本来なら連中の標的は金持ちやら貴族やらだけの筈だ」
「アジヤマ、ならばいっそ一週間後に襲撃してくる黒い手の暗殺者を尋問してみるかい? 前の周回だとそこで全て始末してしまったから……」
「確かにな。グレン、出来そうか? 今のリトゥちゃんのビルド、祝福ビルドにしてるから"予期せぬ神降ろし"を使えば、行けるかも知れねえ」
「了解っす! 可能性があるんならそれで充分っすよ!」
なんか、なんだろう。この感じ。
ソフィ、そんな感じで笑うの? あれー? ついこの前までタダヒトの前だとツンとしてたような気がするのに。
グレンも、あれね。あたしの前だと基本的に物静かにしてるのに、今は全然そんなことない。
それにーー。
「おいおいおいおいおい! アジヤマ! この黒の手の暗殺者の密書! この刻印は……」
「ヤベえ。これ、フォアライト魔法学校の印じゃん……マジで魔法絡み、というかこれ魔法学校関係のイベントになるぞ」
タダヒトも、楽しそう。なんか、皆楽しそうだわ。……探索者を休業して、アレフチームとしても今は活動もしてない。
最初は、あたしがいないアレフチームってどうなるのかって少し心配だった。でも、探索活動も特に、3人でも上手く行ってるみたいだし問題無さそう。
それに、タダヒトも、本当にあたしの補佐探索者のままにしておいてもいいのかな。あの時は確かに別の指定探索者の紹介をタダヒト自体が断ってくれたわけだしーー
「……ハ、断ってくれた、ね。……うわ、あたし、想像以上にキモいじゃない」
「タダ! 俺は覚悟を決めたっす! エレシアを救う為なら、たとえ地獄でもどこへでも、行く!」
「待て待て待て。今回の周回プレイ、魔法学校と全くコネないんだよ。しかも祝福ビルドの為に、生まれ設定も"聖堂女司祭の隠し子"にしてるからよー、魔法学校系のキャラと初期友好度も低いんだよな。……魔法学校に忍び込むか?」
「いや、アジヤマ。攻略雑談スレでは、魔法学校の警備は、ガチガチの暗殺者や盗賊ビルドでも相当の隠密特化でないと突破は難しいと書いているぞ。それに、今回我々は魔法学校において情報収集を目的としなければならない。忍び込んで得られる情報に果たして、そこまでの危険と見合う価値はあるものかな」
あたしの気持ち悪い独り言は、ゲームに夢中の彼らには届かなかったらしい。良かった。
あたし抜きでも立派に探索者として機能している彼らが誇らしい。
でも同じくらい寂しい。本当は言って欲しい。やっぱり、アレタがいないとダメだって。でも、そんなことを考えてしまう自分が本当に浅ましくて醜くて嫌いだ。
《よかったね》
ーーああ、まただ。また頭の中で声が聞こえる。
嵐の音と一緒に女の子の声がする。
《よかったね。よかったね。ほら、見てよ》
「ーー!」
《ソフィも楽しそう。もう、貴女だけじゃないものね、友達。もうソフィには貴女以外にも大切なものが出来ているものね》
ソフィが笑っている。昔はあたしだけに見せてたあのくしゃっとした微笑みをチームのみんなへ。
「ーーっす!!」
《グレンも楽しそう。本当はこの子も貴女と同じひとりぼっちの存在のハズだった。造られた肉体、移された魂、設定された役割。でも、見て。今はもう普通の人間みたいに笑ってるよ》
グレンが笑ってる。昔のあの無表情で機械みたいだった彼はもういない。探索者になる前からかなり表情豊かになったたけど、アレフチームになってからは更に。あたしよりも、チームの一員って感じで。
そして。
《見て》
やだ。見たくない。
《見て》
見たくない。知りたくない。
《アハ。ほら、あの人も楽しそうだよ。みんな、みんな楽しそうだよ》
やめて、それ以上先、先はーー
《みんな、貴女がいなくとも楽しそうだよ。ねえ、52番目の星》
ーー認めたくない。
《だから、もう大丈夫だよ。貴女がいなくても。皆平気だよ》
《そうだよ、わたしのときもそうだったもの》《そうだよ、そうだよ。わたしが消えてもみんな気づきもしなかったもん》《わたしの時もそうだった。みんな少し泣いて、それから忘れてくれたよ》《わたしも同じだよ》《そうよ》《そうだよ》
ーーあたしは。
《知ってるよね、52番目の星》
《このままじゃあ、みんな死ぬって》
《このままだと、ソフィもグレンもあの人も死ぬって》
《いいの? このまま貴女がここにいれば、間に合わなくなるよ?》
《いいの? みんなを救えるのは貴女だけなのに、見捨てるの?》
声、声、声。
声が上から下から横から。とても、寒い。寒くてたまらない。叫びたいのに、声が出ない。弾けてしまいそうなほどに思考は飛び回るのに、身体が一切動かない。
《わたしはだからみんなの前から消えたんだよ》
《わたしはみんなが大事だから、この時間を捨てたんだよ》
《わたしもそうだよ、みんなそうだよ。52番目の星、そうしてきたんだよ》
ーーああ。まただ。最近、本当におかしい。
いや、あたしももう気付いている。時間が来ていることを。もう長くはいられないことを。
みんなのことがあたしは大切だ。そしてその大切なものがこのままじゃあ消えてしまうことを知っている。
そして、それをなんとか出来るのがあたしだけだと言うことも。
「ぬがああああああ!! な、んなんっすか! この魔法使いとかいう連中! 全員いけすかないんすけど! もう、いっそ、"神宿り"して、全てぶちのめしても……」
「落ち着け! グレン! 大丈夫、そろそろ出会える筈だ。魔法学校勢力のキャラクターと複数出会うことで多分、そろそろ師匠が出てくる!」
「師匠ぉ? 師匠ってなんすか! ああ、もうこんなことしてる間にもエレシアの白死病が進んでいくのに!」
「このバカ者! グレン、今さら貴様が狼狽えてどうする!? 見苦しいぞ! 己の大切なものを守りたいのなら、決して頭を熱くさせるな!」
みんなが楽しそうに騒いでる。口はみんな悪いけど、みんな笑顔のままでいる。
ああ。あたし、うん。たまらなく、この光景が好き。
ソフィがいて、グレンがいて、タダヒトがいて。それぞれが好き勝手に動いて、それでもみんな文句をお互い言い合いながらも、なんだかんだ楽しくしてる。
そんな光景が、好き。
そして、あたしは気づいている。
あたしの好きな光景の中に、
《52番目の星は必要ない》
そう、その通り。別に、その光景の中にあたしはいなくていい。
あたしは、目印になりたい。この悲しくて辛いことばかりの世界の中で。
《何一つ確かなものがない曖昧でいい加減な世界の中で、目印になりたかった。誰かの助けになりたかった。絶対的な何者かになりたかった》
そう。あたしはもう、そのやり方を知っている。あと必要なものは、勇気ときっかけだけなんだ。
《みんなそうしてきたの。52番目の星はみんなそうしたの。なら、貴女が成さねばならないことも知ってるよね》
ええ。わかってる。あたしは、52番目の星。選ばれた存在。ならば、課せられた使命を果たす役割がある。
《大丈夫だよ。アレフチームは大丈夫》
ええ、そう。52番目の星も大丈夫。
ええ、そう。あたしは……ここにいなくても大丈夫。独りでも大丈夫。
「あたしは、最初から独りだもの。だから、だからーー」
《さあ、やるべきことを、やってーー》
「あ? アシュフィールド? おーい、聞こえてるか?」
「へ?」
《ーーチッ》
声が消えた。
目の前に、タダヒトがいる。いつのまにか。
「あ、ああ……ごめんなさい。少し、ウトウトしてた、かも」
「お。そりゃいけねえ。まだ眠ってる場合じゃあねえぞ」
もしかして、彼に気を遣わせてしまったのだろうか。
これみよがしに1人になって、後ろからみんなを眺めているなんて、構ってアピールに見えたのかも知れない。
ああ、ほんと、嫌になる。そんな子どもっぽいことをしている自分に。そして何より
「ほら、見ろって! このキャラよお、やっぱアシュフィールドに似てねえか? この目つきの感じ! 何考えてっか微妙にわからねえとこ!」
「アジヤマ! キミの表現は粗雑にすぎる! 何を考えているかわからないではなく、神秘的と言うべきだよ!」
「うおおおおおお!! このアレタさんに似てるキャラ、かっ、かっこエエエエエエエ!! なんか急に襲撃してきた黒い手の暗殺者全部倒しちまったっすよ!」
皆が、あたしを見てくれてることに、ホッとしている自分が本当に、嫌いだーー。
ああ、やだなあ。
皆と、ずっと一緒にいたいなぁ。
お正月、終わっちゃったね。
次回ほんとに短編の最終回、次の三連休に更新します。