世界を変える男
レイピスと言う神により別に生き返りたくない世界に戻って来てしまった。
しかもこの地球を変えると役目を背負って。
「って言われて生き返っても何したらいいか分からないから家でも帰ろうか」
すると、自分が落ちた屋上に戻って来た時が家に帰ろうとすると、時の元に1匹のリスに近づいて来た。
時は手を差し出すと、リスは腕を駆け上がり肩にちょこんと座った。
そして、次の瞬間時は耳を疑った。
「おい!何をしているボーッとしてる場合じゃないぞ!」
「うわぁっ!」
時は驚いて尻もちをついた。
すると、リスは偉そうに腕を組みながら言った。
「そんなに驚かなくてもいいだろ?さっき喋ったばかりじゃないか」
時は不思議に思った。
「さっき?」
すると、リスが喋り出した。
「あぁ、さっきお前が死んだ時に喋っただろ?」
時はレイピスの事が思いついたがあまりにも容姿が違う為勘違いだろうとスルーした。
すると、怒ったリスは時の頬に爪を立てながら言った。
「レイピスだ!」
時はリスに怯えながら、言った。
「人の姿で出てくればいいのにわざわざリスにならなくても!!」
すると、静かに答えた。
「理由は分からんがそれは掟に背くことになるから出来ないんだ」
時は、レイピスに聞いた。
「で?何しに来たんですか?」
レイピスは腕を組みながら言った。
「まぁサポートと考えろ」
そう言われた時は不服に思いながら、頷いた。
「それでだな、お前家に帰るんだろ?」
レイピスに聞かれて時は頷いた。
「あぁ…」
レイピスは苦い顔をしながら言った。
「やめとけ…後悔する」
時は不思議に思いレイピスに聞いた。
「なんでだ?!」
レイピスはまっすぐな目で時に説明した。
「時、お前は1度死んだんだ…あくまでこれは借りの姿で本当の倉持時ではない…だから倉持家に帰ってもその姿じゃあ他人として認識されるだけだ……それでもいいのか?」
時はレイピスに言われ初めて気がついた。
時は1度死んだ。
倉持家には自分の遺影と遺骨もある。
なら今ここにいる自分は誰だ?
それでも家族に会いたいと感じた時は自分の家だった場所に他人として向かうことにした。
「レイピスいいんだ…自分のエゴで見に行くんだからいくら他人でも…心配だし…」
レイピスは悲しそうな顔をしている時に言った。
「新しい人生だから新しい名前が必要だな!今日からお前は「くらはしとき」をもじって「櫛葉煌刀」とはどうかな?」
レイピスの考えた名前を聞いて時は言った。
「ダサっ…でも……いいんじゃない……」
そういいながら時はクスリと笑った。
そして、倉持時という男は1度死に櫛葉煌刀という男としてこの地球を変える道を選んだ。