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第49話 駱駝ショッピング

「何を言っているんだ、ゲネオス!」

オレはびっくりして声を掛けた。

駱駝(らくだ)は売り物じゃないだろ!」

ゲネオスが振り返って説明した。

「船の上の骸骨王のことを覚えているだろ? 彼は砂漠の方向を指さしていた。王冠の紋章と城の廃墟。城の名前は北の城(ノース・キャッスル)と言う。ならば南を、砂漠のオアシスを目指さないと」

確かに偶然にしてはよくできている。むしろ一本の糸で繋がっているように見える。

ゲネオスが言葉を続けた。

「それに、、、ボクはエルフに会いたい!」

オレ達は顔を見合わせた。そっちか!


あらためてゲネオスが商人に向かった。

「で、その駱駝を売ってほしいんですが」

商人自身も若干(あせ)った様子で、

「ら、駱駝は売れないぞ! どうしてもと言うんなら1万ゴールドは払ってもらわないと!」

駱駝はキャラバンを組んで各地を回る商人にとってはまさに生活の(かて)。そんなに簡単には手放せない。

「分かりました。1万ゴールドですね。お支払いします」

ゲネオスが答えた。


おいおい! 値段交渉なしか! しかし確かに金はある。

しかしこれにはむしろ商人の方が困ってしまったようだ。

「いや1万ゴールドじゃない。2万ゴールドだ。2万ゴールド払わないと駱駝は売れない!」

そのとき既にオレのシミターは(さや)から抜かれており、(やいば)が商人の首に当てられていた。

「取引はもう成立しているはずだ。1万ゴールドと言ったのはそっちだろう? オレ達はそれを吞んだぞ」

周りから、おぉというざわめきが聞こえた。

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