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第28話 デーモン・ザ・変態紳士

ミョルニルで狙いを定めたのはレッサー・デーモン・インビジブルではなかった。

オレと透明な奴とを結ぶ線の延長線上にある、コシネロのカレー粉の壺を狙った。しかも今回は目一杯スナップを利かせて。

ミョルニルがカレー粉の壺をくっつけると、回転してカレー粉を辺りにまき散らしながら返ってきた。


コシネロはそれを目の当たりにしたが、あまりのことに口を開いたまま動けずにいた。

聴衆も呆気(あっけ)にとられたり、一部はオレに非難の表情を向けたりした。

しかし尻餅(しりもち)をついたウェイターの前に、カレー粉で茶色に染まった人影があることに気付くと、今度はそれを見てざわつき始めた。小さな悲鳴を上げる女性もいた。

身長は2メートルあまり。人間離れした分厚い筋肉を身にまとい、しかし顔は人間のそれとは明らかに異なる造形をしていた。

そして元が透明だったので、彼は一糸まとわぬ姿であり、有り(てい)に言うと茶色っぽいヌードの変質者だった。


オレ達は既に隠した武器を取り出して武装を終えていた。

マスキロはスタッフを振りかざした。オレはそれを制してこういった。

「マスキロ、ファイアー・ボールは駄目だ。粉塵爆発(ふんじんばくはつ)を起こしてこの建物自体が吹っ飛んでしまう」

「ふむ。ならば衝撃だけで」

マスキロは「衝撃(フォース)!」と叫んで手に持ったスタッフを前に突き出した。

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