23/218
第23話 倉庫探索
オレ達は目的地の倉庫に到着した。
品物の搬入が終わったのか、それとも今日は搬入自体がないのか、倉庫の周りは静まりかえっていた。
モンスターがどれくらい潜んでいるか分からないので、いきなり正面から乗り込むことはできない。
オレ達はまず倉庫の周りを偵察することにした。
品物の搬入口はぴっちりと閉ざされていたが、裏に回ると天井近くに空いた窓があり、僅かに光が漏れていた。
オレはゲネオスに目配せし、少ししゃがんでからゲネオスの足をオレの肩に置かせた。
立ち上がると、ゲネオスは丁度小さな窓から中を覗くことができた。
しばらく中を探った後、ゲネオスが合図を送ってきた。オレはもう一度しゃがんでゲネオスを地面に下ろした。
「手前にカレー粉を保管する棚があった。コシネロが頼んでいたカレー粉もあった」
ゲネオスがそう説明した。
「その奥で人影が見えた。しかし妙なのは一人しかいないのに誰かと話しているようだった。声が小さくて何を言っているのかは分からない」
「ならばワシがモノがよく聞こえる魔法をかけてやろう」
マスキロはそう言うと、スタッフを小さな窓に向けて振った。




