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第19話 トレーニング風景

オレはプエルトの街の外で特訓を始めた。マスキロも付き合ってくれた。


故郷の街を旅立ってからも、オレはトレーニングは続けていた。

マスキロはオレの父親と同様、モノを重さを変える魔法が使えた。

そこで、旅の途中でもグラディウスの重さを200キロぐらいにしてもらい、毎日欠かさずスクワットを行っていた。


プエルトは北と西を海に面している。

西北の角が街の中心地で、そこから海に面して東方向と南方向に街が伸びているので、街のブーメランのような形になっていた。

街の東と南は草原が広がっていて、その先はぐるりと山々に囲まれる形になっている。

この辺りは暖かいが、山の上の方は雪で白くなっており、険しい断崖が連なっていた。

プエルトの街に海路以外でアクセスするのは難しいだろう。


オレはここでミョルニルを様々な方法で投げるやり方を研究することにした。

思いっ切りスナップを利かせて投げると、ターゲットをくっつけて返ってくるときもかなりの回転を維持したまま戻ってきた。

実験で野ウサギを狙ったときは、あまりの回転に野ウサギは目を回し、戻ってきたときにはぐったりして動けない状態だった。

(パーティーで美味しく頂きました)


モンスターが集団で現れたときは、オレはわざと一番重そうなやつをミョルニルにくっつけ、こちらに来た瞬間グラディウスでとどめを刺すという練習をした。

その間残りのモンスターはマスキロが魔法で眠らせてくれた。

獲物を1匹仕留(しと)めると、マスキロは寝ているモンスターにファイアー・ボールをぶつけ、(生きていれば)オレがミョルニルで呼びつけて叩きのめした。


腕の筋肉が鍛えられるにつれて、オレはさらに投げ方を工夫した。

今度も野ウサギで実験してみた。

ミョルニルにくっついた野ウサギは俺のところに来て、始め戸惑(とまど)っていたようだが、すぐに逃げ出してどこかに行ってしまった。

「助けてやるのか?」

とマスキロが訊いた。

「ああ、上手くいったお礼だ」

とオレは答えた。

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