表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/218

第167話 陽光

オレたちが目覚めたとき、外は(まぶ)しかった。

前回のように死にかけの状態で飛ばされたわけではなかったから、それほど長い時間気を失っていたわけではないと思う。けれどこの感覚はそう簡単には慣れそうになかった。


「眩しい、、、ん?」

どこか違和感を感じた。すぐに分かったのは周囲に木々がないことだった。代わりにあるのは黄色と白が混ざった砂と岩の世界。そこに燦燦(さんさん)と太陽が降り注いでいる。

明らかに森の街の周囲とは違う。

森の街の太陽はもっと柔らかい光だったが、ここの太陽はじりじりと照りつける光だ。


「ゲネオス、ここはどこなの?」

パマーダも立ち上がり、呆然としているゲネオスに問いかけた。

ゲネオスは既に回復していたが、周囲の様子を見て誰よりもショックを受けているようだった。

「ボクはまた、失敗したの?」

ゲネオスの言葉はほとんど独り言のように周囲の物音に吸い込まれていった。


しばらくは自分たちの置かれた状況が分からなかったが、時間が経つにつれ(変なにおいがするな)と思った。

オレは頭の中が少しずつ正常に戻るのに合わせて記憶を探ってみた。

「これは、、、潮の香りだ」

ハッとして振り返ると、真っ青な海が目の前を広がっていた。

太陽はちょうど目の前にあり、海の上の空高くに浮かんでいる。

水平線の向こうには何本も帆柱が立っていた。

一つの船に複数の帆柱がある大型船で、船腹(せんぷく)からは黒いものが見える。

大砲? ならばあれは軍船ではないだろうか?

掲げられている旗はどれも真っ黒で、なんだか嫌な感じがした。

一方で海岸の側にはほとんど船はなく、もう長いこと使われていないようなボロボロの船が、係留されているともうち捨てられているとも分からぬままに岸辺で揺らいでいた。


視線を反対側に戻すと、そこには街があった。

街の手前は平らだが、やがて緩い傾斜になり、白亜の建物が坂にそって連なっている様子は青空とのコントラストでとても綺麗に見えた。街の奥の高台には城がそびえ立っている。

しかしこれは初めて見た光景ではない。これは、、、まさか、、、


そのとき一頭のラクダがオレたちの方に近づいてくるのが見えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ