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第13話　光の扉

ジャイアント・スパイダーは、数メートルはあるかという8本の脚を動かし、オレ達を先導した。

その脚の動きは想像よりも遥かに速く、一つの脚がまた次の脚へと滑らかに交換される様子をじっと見ていると、吐き気をもよおしそうな気味の悪さを感じた。

しかし案内はごく僅かで済んだ。森の先に光り輝く靄のようなものが、ひとところに固まっていた。

「これが光の扉か」

光の扉の大きさは2メートル四方。静的なものではなく、光る靄が噴水のように吹き出し続けるかのような動きがあった。

光の扉の周りには簡易な祭壇があったようだが、什器は全て倒れるか壊されるかしていた。

「レディーよ、感謝します」

マスキロはそう言ってジャイアント・スパイダーの脇を通り過ぎた。ゲネオス、パマーダもそれにならった。

しかしオレが通り過ぎようとすると、ジャイアント・スパイダーはこう言った。

「その腰に付けているものは何じゃ？」

8つの目の視線の先には、オレのミョルニルがあった。

オレは立ち止まった。ジャイアント・スパイダーは脚を折り曲げ、顔の位置がオレの顔の目の前に来るようにした。

白い体毛の一本一本が見える位置で目があった。

「おぬしら、ただのオークではないな」

そう言うと、ジャイアント・スパイダーはすぐさま後ろに飛び退いた。