巨大鯰
俺は、でっかい鯰型のモンスターの体に吹き飛ばされ、川の中へと吹き飛ばされる。
気がついたら体は、水中にあった。水流によって流されているのを感じられる。
ゴボゥッ!ゴボボ――――!!
水中から顔を出そうもがくも、意外にも川の中部分は深く、空気に届きそうで辿り着かない。
すると、黒くでっかい影が近づいてくる。
それは、俺を丸のみにしようと大きな口を開けていた。
俺は、避けようとするも間に合わず、左手がでっかい口に挟まれてしまう。そして、巨大鯰は俺を連れてそのまま泳ぎだす。
(くっそ!!リアルな世界だと水中は、はじめてだから動きにくい)
俺は、鯰の口から逃れようと魔法攻撃をしかけようと手を広げる。
ビリッ!ビリリッ!!
(――――――ッッッ!!!!?)
しかし、それは出来なかった。体に鋭い痛み、つまり、電気が走っていったのだ。
相手に読まれたのか鯰は体から電気を放出して俺の動きを鈍らせる。脳に酸素が少ないことと、電気を浴びたことにより意識が少し朦朧としてる。
(くっ!しっかりしろ!!こんなに、でかい体してんだ!!的はでかいはずだっ!!)
俺は、水中で抜きにくくなったエクスカリバーを抜刀する。そして、狙いの定まらないまま、鯰の体に突き刺す。
(グォォォォォォ!!!)
鯰の体や口から一気に液体や空気が漏れだし暴れだす。俺は、一瞬だけ自由になった左腕を瞬時に抜きとり、エクスカリバーを突き刺したまま、近くの川岸にワープする。
「カハッ!!はぁはぁ死ぬかと思った」
最初からワープをして抜け出せば良かったのだが気が動転してそこまで思い至らなかった。
川の方を見るとまだ黒い影が動いているのが確認できる。
「水中から出たらこっちのもんだ」
俺は、マシンガンを両手に展開する。
「ズドドドド!!」とマシンガンから撃ち出された弾は水面に飛沫を上げさせ、巨大鯰の体に命中する。いくら、固い皮膚を持っているとはいえ、こんな量を撃ち込まれると一溜まりもないらしく、苦しそうに体を蠢かせている。
しかし、モンスターも黙っているはずもなく、反撃ふるために水中から飛び出し物理的な攻撃を仕掛けてこようとしていた。鯰は俺を飲み込もうとまた、大きな口を開け迫ってくる。
「水中からでる、その時を待ってたよ!」
俺は、勝ちを確信し不敵に笑いだす。
「さっきは、好き勝手してたじゃねえか!けど、今度はこっちが、荒らさせてもらうぜ!!」
俺は、右手でピストルの形を作りだす。
「ウォーターショット!!!」
口の中目掛けて俺の手から発射されるウォーターカッターは口から尾の部分まで撃ち抜いていく。
絶命し、飛躍の威力が衰えた鯰は俺の目の前に落ちる。そして、大きな水しぶきを上げて巨体を浅瀬に叩きつけていた。
そして、そのまま鯰は横になったまま動かなくなった。
「エクスカリバーは返してもらう」
俺は、突き刺さっているエクスカリバーを抜きさった。
死体となった鯰は、光の粒子となって消滅しだす。
「はぁ、思わぬものに邪魔されたな」
俺は、元いた方向を見る。結構、流されたらしく琉々奈の姿は見えなかった。





