激突する意思
戦斗が、戦斗の学校の校長先生と闘っているとき、あたし達は信者の足止めをしていた。
戦斗のクラスメイトだった勇者らしきジョブの結城君?は勇者の剣で迫り来る人々を次々に斬っていく。あたしは、"フリーズ"を、使い人々の足場を凍らせて動けなくしていた。しかし、数は減らない。もしろ、周りに人が増えてる感覚すらある。
「結城君、大丈夫?」
「大丈夫だ、なぎさ。この人達を戦斗君や君たちには指一本触れさせない!!」
しかし、現実はちょっと無情であたし達は数の暴力によって押されて壁際へと追いやられていた。
「はぁはぁ、フ、フリーズ!数がさっきから変わってないよ」
「くっ!!けど、諦めたらだめだ!!なぎさ、すまないヒールを!!」
「わかったわ」
疲労も貯まってきて、集中力もかけてくる。
「ブリザードランス!!」
あたし以外の氷魔法が飛んでくる。当たりはしなかったが目の前の足場が凍りつく。技を発動させた人物を見る。
「お、お父さん!お母さん!」
この状況で会いたくない人物と遭遇してしまった。
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「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ぬるいぞ!!」
「くっ!!」
俺の一振りがさっきから受け止められ流される。杖さばきも素人ではないことが容易にわかる。
脇から数人信者が襲ってくるが、それを避けて捌く。
「いい加減終わらせろ!!」
「娘のために負けられんのじゃよ。 再誕」
杖の水晶が光り、雑魚モンスターが現れようとする。
「しゃらくせぇ!!!ブリザードランス!!!」
モンスターが出現する場所に鋭利な氷の刃物を設置し、串刺しにする。そして、死んだことが確認できたモンスターから氷をいくつか抜き出し、校長へと投げつける。
「ふんっ!!」
杖を一振りして、氷が全て砕け散り、空中に舞う。その瞬間を狙い、ワープして間合いに入り込む。そして、エクスカリバーで首筋を突く。しかし、杖で防がれてしまう。
「今の防ぐなんてやるじゃん!」
「若い頃は剣道の全国大会まででたのじゃ。儂をなめるでない」
力で押し返される。二人の距離が少し開いたとき、杖が頭上部分を狙い振り落とされる。剣を水平に持ち、受け止める。しかし、俺は、そこで止まらなかった。杖の下で剣を滑らせ、一気に駆け出す!!
そして、すれ違い様に剣道の胴の要領で踏み込む。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「あまいのぅ……」
校長は杖を一気に引き、縦に構え受け止める。剣と杖は十字のようにぶつかり合う。俺は、左手で魔方陣を描く。
それに、気がついた校長も杖を光らす。
「爆ぜろ!!ファイアーインパクト!!」「再誕」
二人の声がハモり、炎攻撃とモンスターがぶつかり爆発する。
「ぐぁっ!!」
「ぬっ!!!」
しかし、近くで起こった爆風に戦斗と校長は吹き飛ばされ、地面に倒れこんだ。





